2026/11/02

フリーダイヤルにIVRを入れる3つの方法|0120のまま導入、0570も解説

「チラシにも商品の箱にも0120が載っているから、番号は変えられない」「それでも繁忙期の待ち時間や夜間の取りこぼしは、自動音声でなんとかしたい」。そう考えて、フリーダイヤルにIVR(自動音声応答)を入れる方法を調べている担当者は少なくありません。
結論から言うと、今の0120・0570の番号のままでも、契約条件が合えばIVRやボイスボットを入れられます。方法は通信会社のオプション、社内の電話交換機(PBX)、クラウドの3つです。0570はフリーダイヤルとは異なり、発信者が通話料を負担するナビダイヤルⓇです。番号ごとに使える着信先とオプションが異なるため、契約している通信会社に確認してください。
本記事では、3つの方法の違いを早見表で比べたうえで、やりたいことから方法を選ぶ判断表、0120と0570で自動音声の作り方を変えるところ、通信会社とIVRの会社に確認することを、0120で実際に使っている企業の事例とあわせて解説します。

目次

・0120・0570の番号のままIVRは入れられる?3つの方法の早見表

・0120・0570の電話はどこを通って届く?

・方法① 通信会社のオプションで案内と振り分けをする

・方法② 社内の電話交換機(PBX)やコールセンターシステムのIVRを使う

・方法③ 0120・0570の着信先をクラウドのIVR・ボイスボットに向ける

・どの方法を選ぶ?やりたいことから決める判断表

・0120と0570で自動音声の作り方はどう変わる?

・0120の窓口で自動音声を使った事例

・導入の手順と、通信会社・IVRの会社に確認すること

・よくある質問

・まとめ

0120・0570の番号のままIVRは入れられる?3つの方法の早見表

入れられます。ただし、番号の種類と、契約している通信会社の設定によって使える方法が変わるため、最後は通信会社への確認が必要です。まずは3つの方法の違いを、申し込む先とできることで比べます。

比べるところ 方法① 通信会社の
オプション
方法② 社内のPBX・
コールセンターシステム
方法③ クラウドの
IVR・ボイスボット
自動音声を
置く場所
通信会社の網の中 社内(または委託先)の
電話の機器
IVRの会社の
設備(クラウド)
申し込む先 番号を契約している
通信会社
PBXやシステムの
販売・保守の会社
IVRの会社
(着信先の変更は
通信会社にも依頼)
得意なこと 時間帯で案内を流す、
番号を押して
窓口に振り分ける
席のシステムと連携して
振り分ける・
顧客情報を画面に出す
用件を聞き取って記録し、
受付を最後まで
自動で終わらせる
向く窓口 時間外の案内と
振り分けで足りる窓口
自社でコールセンターの
設備を持っている窓口
注文・予約・折り返しの
受付まで任せたい窓口
番号の変更 不要 不要 多くの場合不要
(着信先の設定か
転送でつなぐ)

まず番号を契約している通信会社に、利用中のオプションと、指定できる着信先を確認してください。使える方法はその契約と接続条件で変わります。通信会社の振り分けで一部の用件だけをクラウドのIVRに回すなど、方法を組み合わせることもできます。

0120・0570の電話はどこを通って届く?

0120・0570への電話は通信会社の設備を通り、契約時に指定した着信先へ届きます。通信会社の設備、社内の電話交換機、クラウドのどこで自動音声を流すかによって、申し込む先とできることが変わります。

お客様の電話が通信会社の網から着信先の番号、社内のPBX、席へと届く道すじと、自動音声を置ける3か所(通信会社の網の中・社内のPBX・クラウドのIVR)を示す図

番号は通信会社との契約で、着信先は設定で変えられる

0120や0570の番号は、それだけでは電話を受けられません。お客様が0120にかけると、通信会社の網の中で、あらかじめ指定した着信先の電話番号に電話がつながります。NTTドコモビジネスのナビダイヤルⓇも、「0570」に続く6桁の専用番号から、あらかじめ指定した電話番号へつなぐサービスと説明されています(出典:NTTドコモビジネス ナビダイヤル)。

チラシやWebに載っているのは0120の番号で、実際に鳴っているのは着信先の番号です。このため、着信先をIVRの番号に向ければ、お客様がかける番号はそのままで、最初に自動音声が応答する形にできます。番号を変えずにIVRを入れられる理由は、この仕組みにあります。

0120・0800・0570は誰が通話料を払う?

0120と0800は電話を受ける企業が通話料を払い、0570はかけたお客様が通話料を払います。案内を流す場所によって課金の始まる時点が違うため、通信会社が流す案内と着信先のIVRが流す案内を分けて確かめてください。

番号 通話料を払う人 自動音声を入れるときに
気をつけること
0120・0800
(フリーダイヤル・
フリーコールなど)
電話を受ける企業 着信先のIVRが応答した後は
企業が通話料を負担する。
通信会社の案内には
課金されないものもある
0570
(ナビダイヤルⓇ)
電話をかけたお客様 携帯電話のかけ放題の
対象外。着信先のIVRの
案内中はお客様の負担。
通信会社の案内には
課金されないものもある

サービスの名前は通信会社によって違い、NTTドコモビジネスは0120を「フリーダイヤル」、KDDIは0120・0800を「フリーコール」という名前で提供しています(出典:KDDI フリーコール 付加サービス)。どちらも、オプションを付けて受け方を変えられる点は共通です。

自動音声を置く3つの構成

自動音声を置く構成には、通信会社の網の中、社内のPBX、クラウドのIVRの3つがあります。網の中に置くのが方法①、社内の機器に置くのが方法②、着信先をクラウドに向けるのが方法③にあたります。コールセンターの業界では、網の中の機能を「網側」、社内の機器の機能を「PBX側」と分けて呼ぶことがあり、方法③はその外側にもう1つ置き場所を足す形です。

方法① 通信会社のオプションで案内と振り分けをする

方法①は、今契約している通信会社に、0120や0570のオプションを追加で申し込む方法です。機器を買う必要がなく、通信会社の設定だけで始められます。

通信会社のオプションでできること

通信会社の公式ページに載っている主なオプションを、やりたいこと別に紹介します。名前や提供条件は通信会社と契約の種類によって違うため、申し込む前に契約先のページで確かめてください。

時間帯や曜日で、着信先や案内を切り替える

営業時間内は社内の窓口で受け、夜間や休日は別の着信先につなぐ、または受付時間外の案内を流す使い方です。KDDIの「ファーストスケジュール/受付先変更」は、受付先を時間・曜日・日付で指定でき、NTTドコモビジネスのフリーダイヤルにも「接続先変更(時間外案内ガイダンス)」があります(出典:NTTドコモビジネス フリーダイヤルのオプションサービス)。NTTドコモビジネスの時間外案内ガイダンスは、通話料がかからないと公式ページに書かれています。

番号を押してもらって、窓口に振り分ける

「ご注文は1を、お届けの変更は2を」と案内し、押された番号で着信先を変える使い方です。KDDIの「接続先案内」は、アナウンスにしたがってダイヤル操作をすると、目的の受付先(最大500か所)につながります。NTTドコモビジネスの「入力指示ルーティング」は、希望の窓口や会員番号をプッシュボタンで入力してもらい、指定した着信先に振り分けるオプションです。

話した言葉で、窓口に振り分ける

NTTドコモビジネスには、話した商品名や問い合わせ内容で着信先を振り分けるオプションもあります。AIが自由に話した内容から宛先を判断してつなぐオプションも提供しています。番号を押す操作が苦手な方の多い窓口なら、契約中の番号で使えるかを確認してください。

混雑時に待ってもらう、伝言を残してもらう

席がすべて話し中のときに案内を流して待ってもらう機能もあります。KDDIの「待ち合わせ接続」は、設定した数を超えた電話にアナウンスを流して最大180秒待ってもらい、回線が空き次第つなぐオプションです。NTTドコモビジネスの「メッセージ蓄積」は、話し中や時間外の電話に音声で応対して伝言を録音するもので、音声は2分間まで、1契約ボックスで1か月50メッセージまで登録できます。

通信会社のオプションで足りるのはどんな窓口?

時間外の案内と、部署への振り分けで足りる窓口なら、まず方法①を確認するとよいでしょう。通信会社の網の中で流れる案内には、席の回線を使わない利点があります。NTTドコモビジネスの時間外案内ガイダンスは、契約回線数が1でも同時に10件かかれば10件すべてに流れると説明されています。

契約中のオプションで受付まで完結できるかは、必要な作業次第です。通信会社にも音声認識による振り分けや伝言の録音などのオプションがあります。一方、注文内容を業務システムに記録する、聞き取った用件を担当者の画面に渡すといった作業には、連携先と受付の流れを別途確認しなければなりません。振り分け先で人が同じ用件を聞き直しているなら、方法②や③で情報を引き継げるかを調べてください。

方法② 社内の電話交換機(PBX)やコールセンターシステムのIVRを使う

方法②は、0120の着信先はそのままにして、電話を受けた社内の機器の側で自動音声を流す方法です。コールセンターシステムやPBXにIVRの機能が付いていれば、それを使います。

方法②が向く窓口

社内にコールセンターの設備を持ち、オペレーターの席のシステムと自動音声を密につなぎたい窓口に向きます。押された番号や発信者の番号をもとに、得意な担当者に振り分けたり、顧客情報を画面に出したりする連携は、同じ機器の中で組むほうが作りやすいからです。席への振り分けの仕組みは「ACD(着信呼自動分配装置)とは」、PBXとIVRをつなぐ構成の例は「PBXとIVRの連携方法と構成例」で紹介しています。

方法②で気をつけること

1つ目は、同時に受けられる電話の本数が、社内の回線と機器の数で決まることです。自動音声が応答している間も回線を1本使うため、繁忙期に電話が重なると、自動音声にすら届かない電話が出ます。

2つ目は、機器の入れ替えや設定の変更を、機器の販売・保守の会社に頼むことです。案内の文言を少し変えたいときも、依頼と作業の日数がかかる場合があります。

3つ目は、停電や機器の故障、事務所が使えない災害のときに、自動音声も一緒に止まることです。災害時に0120の着信先を切り替える方法は「コールセンターのBCP対策」で詳しく紹介しています。

方法③ 0120・0570の着信先をクラウドのIVR・ボイスボットに向ける

方法③は、0120・0570にかかった電話を、IVRの会社のクラウドで受ける方法です。お客様は今までと同じ番号にかけ、最初にクラウドの自動音声が応答します。押した番号で用件を選ぶIVRに加えて、話した言葉を聞き取るボイスボットも使えます。

つなぎ方は2通りある

クラウドのIVRに電話を届けるつなぎ方は、通信会社の網から直接届ける形と、社内でいったん受けてから転送する形の2通りです。

通信会社の設定で、着信先をクラウドのIVRの番号にする

IVRの会社が用意した電話番号を、0120や0570の着信先として通信会社に設定してもらう形です。その番号・回線を着信先に指定できるか、契約先に先に確認してください。電話は社内を通らずにクラウドに届くため、社内の回線数や機器に左右されにくくなります。設定の変更は番号を契約している通信会社への申し込みになるので、手続きと日数を先に確かめておきます。

社内のPBXで受けてから、クラウドのIVRへ転送する

いったん社内で受けた電話を、PBXの転送機能でクラウドのIVRに送る形です。通信会社の設定を変えずに始めやすい一方で、転送に使う回線と通話料がかかります。社内の電話の転送の仕組みは「会社の電話転送のやり方」で紹介しています。

同時に受けられる本数はどこで決まる?

弊社のDHK CANVASに既存の社内回線から転送する場合は、転送元の回線数が同時に受けられる本数の上限です。たとえば転送元が10回線なら、クラウド側に余裕があっても、その回線を通じて同時に届くのは10件まで。DHK CANVASのサービスページは、7,000回線の通信基盤を持つ一方で、この転送元回線数の制約を明記しています(出典:DHK CANVAS)。ほかの転送構成では使う回線が異なるため、同じ上限になるとは限りません。

着信先をクラウドに直接向ける形でも、通信会社との契約で同時に受ける回線数を決めている場合があります。繁忙期の最も混む時間帯に何本の電話が重なるかを数え、通信会社の契約と、IVRの会社の受けられる本数の両方がそれを上回っているかを確かめてください。重なる本数の数え方は「あふれ呼とは」で紹介しています。

クラウドのIVRなら何ができる?

振り分けたあとの受付まで、自動で終わらせられます。たとえば宅配水の追加注文なら、着信と同時にIVRが応答し、お客様を特定して、商品と数量を押してもらい、配送日を案内して受付を終えます。オペレーターは一度も電話に出ません。

ほかにも、時間外に用件・名前・折り返し先の番号を聞き取って翌営業日に渡す、聞き取った内容をSMSで送ってお客様に確かめてもらう、といった使い方ができます。SMSで手続きのページへ案内する方法は「IVR×SMSとは」で詳しく紹介しています。

すべての電話を最初から自動にする必要はありません。待ち呼が出たときだけ、時間外だけ、特定の用件だけをクラウドに回す、といった一部の電話だけを任せる使い方ができます。弊社のDHK CANVASのサービスページでも、夜間・休日だけ自動化する、特定の用件だけAIが対応する、といった段階的な導入ができると案内しています。

どの方法を選ぶ?やりたいことから決める判断表

方法は、自動音声にさせたいことと、電話が重なる本数で決まります。振り分けだけなら方法①、受付まで自動で終わらせたいなら方法③が基本です。自社の窓口で困っていることを左の列から探してください。

困っていること 考えられる原因 選ぶ方法と対応
時間外にかかってきた電話に、
受付時間を案内したい
営業時間外も、
同じ着信先を呼び出している
方法①。通信会社の
時間外案内を設定する
用件ごとに部署へ
振り分けたい
着信した窓口で、担当部署を
人が聞き分けている
方法①。番号操作や音声認識で
着信先を分ける。席の情報と
連携するなら方法②も確認
振り分けた先で
同じことを聞き直している
振り分け時に聞いた用件が
担当者に渡っていない
方法②か③。聞き取った内容を
担当者に渡す構成を選ぶ
注文・予約を人が
毎回受け付けている
用件は定型でも、受付内容を
記録する仕組みがない
方法③。受付内容を聞き取り、
記録する流れを作る
繁忙期や夜間に
電話を取りこぼす
席の回線が埋まる、または
受付時間が終わっている
方法①で着信先を分け、
方法③で一部を受ける。
転送元の回線数も確認する
災害で事務所が使えず、
電話を受けられない
着信先が社内の設備に
固定されている
方法①で着信先を切り替え、
方法③の設備で受ける

やりたいことから方法を選ぶ図。時間外の案内と部署への振り分けは通信会社のオプション、席のシステムとの連携は社内のPBX、聞き取りと受付の自動化はクラウドのIVR・ボイスボット

判断に迷ったら、直近1か月の電話を用件別に数えてみてください。「担当に回すだけ」で終わる電話が多いなら方法①、「名前や注文内容を聞いて記録する」電話が多いなら方法③が合います。

通信会社の振り分けと外部のIVRを組み合わせる

方法は1つに絞らなくてもかまいません。通信会社の振り分けで「ご注文の方は1を」と分け、注文だけを外部のIVRに回し、それ以外の問い合わせは社内の窓口で受ける形があります。後で紹介する中京医薬品の事例も、フリーダイヤルの用件振分機能と外部の自動受付IVRを組み合わせています。

自動化したい電話の1位は「一次受付・用件の聞き取り」

株式会社電話放送局が2026年10月に、職場で電話対応に携わる20〜60代の255名に行った調査では、自動化できると助かる電話対応の1位は「一次受付・用件の聞き取り」32.2%、2位は「担当部署への振り分け」28.2%でした(出典:株式会社電話放送局の調査)。

2位の振り分けは方法①でもできますが、1位の聞き取りは、話した内容や押した番号を記録して担当者に渡す仕組みが要ります。どちらを先に減らしたいかが、方法①で足りるか、方法③まで入れるかの分かれ目です。

0120と0570で自動音声の作り方はどう変わる?

自動音声の作り方は、誰が通話料を払うかで変わります。ここでは、0120と0570それぞれで気をつけることと、どちらにも共通する作り方のポイントを紹介します。

0120の着信先で流す案内は企業が通話料を払う

0120では、着信先のIVRが応答した後の通話料は企業の負担です。案内が長いほど、人につなぐまでの待ち時間が長いほど、企業が負担する通話時間は増えます。最初のあいさつを短くし、最初の選択肢で用件を絞ると、お客様の手間と企業の通話時間の両方を減らせます。

一方で、通信会社の網の中で流す案内には、通話料がかからないものもあるので覚えておいてください。KDDIの「カスタマーアナウンス」は、流れている間は通話料金がかからないと公式ページに書かれています。時間外の案内のように、聞いて終わる案内は方法①に任せると、通話料を抑えやすくなります。

0570で自動音声を入れると、お客様の通話料はどうなる?

着信先のIVRやボイスボットが流す案内中は、かけたお客様に通話料がかかります。ただし、通信会社のナビダイヤルⓇ側が流す案内には、課金されないものもあります。NTTドコモビジネスのナビダイヤルのFAQでは、同社が送出する案内は非課金、契約者側の装置・サービスが流す案内は課金対象です。同社では事前料金通知ガイダンスが終わった後から課金され、携帯電話のかけ放題などの定額プランの対象外です。

したがって、0570に自動音声を入れるときは、どの案内から課金が始まるかを通信会社に確かめてください。着信先で案内を流すなら、最初の選択肢を短くし、人と話したいお客様が進める番号も早めに伝えます。混雑時に長く待たせる代わりに折り返しを受け付ける、SMSでWebの手続きページを送るなど、電話を長く続けなくて済む方法も用意できます。

押す番号の段数を増やさない

選択肢を何段も重ねると、お客様は途中で迷って電話を切ります。株式会社電話放送局が50〜70代の241名に行った調査では、コールセンターで経験した嫌なことの最多は「電話がなかなかつながらず、イライラした」50.2%で、「自動音声のプッシュ番号操作が複雑で面倒だった」も17.0%ありました(出典:株式会社電話放送局の調査)。

選択肢は1段に3〜4つまでにし、よくある用件から順に並べるのが基本です。案内の文言の作り方は「電話音声ガイダンス(IVR)の作り方」で、例文と一緒に紹介しています。

自動音声から担当者に代わるときに用件を引き継ぐ

株式会社電話放送局の2026年10月の調査では、自動音声から人に代わる電話の経験者の79.3%が、切り替えのときに困った経験がありました(出典:株式会社電話放送局の調査)。

自動音声で聞き取った用件や押された番号を、担当者の画面やメモに渡してから電話をつなぐと、お客様が同じ説明を二度する必要がなくなります。方法①で聞き取った内容を引き継ぐ設定がなければ、振り分け先の担当者が聞き直すことになります。使うオプションと連携方法を確認してください。

0120の窓口で自動音声を使った事例

ここからは、0120の窓口で自動音声を使っている企業の事例を3つ紹介します。万田発酵は既存の0120で時間外の電話を受けています。ダスキンは自動音声受付専用の0120を追加し、総合受付から希望者を転送。3社とも、すべての電話を自動にしたわけではありません。

万田発酵|0120の時間外の電話を一次受けする

万田発酵株式会社は、既存のお客様向けのメイン窓口「0120-85-3732」でDHK CANVASを使っています。導入当初はあふれ呼対策から始め、今は日中の注文は人が受け、深夜帯(営業時間外)にボイスボットが「お問い合わせ内容・お名前・折り返し電話番号」を聞き取り、翌営業日に人が折り返しています。

時間外の入電の半数以上をDHK CANVASで一次受けできており、折り返すときに一から内容を聞く必要がなくなったことで、平均応対時間の短縮にもつながっています(出典:万田発酵の導入事例)。

ダスキン|待ち呼と時間外の電話を自動音声受付へ回す

株式会社ダスキンでは、エアコンクリーニングの問い合わせが毎年4〜6月の繁忙期に総合受付の「0120-100-100」に集中し、お客様を長くお待たせしていました。そこでDHK CANVASを導入し、エアコンクリーニングの専用サイトに自動音声受付専用の番号(0120-100-309)を載せたうえで、総合受付で待ち呼が出たときと営業時間外には、希望するお客様を自動音声受付へ転送する流れにしています。

自動音声受付では住所や名前を聞き取り、SMSで送ったマイページでお客様自身が内容を確かめて修正できます。導入前の2020年と2025年度の比較で、コンタクトセンターの応答率は7%、サービスレベル(30秒以内に応答できた割合)は22.4%向上し、エアコンクリーニングの注文件数の約10%を自動音声受付でカバーしています(出典:ダスキンの導入事例)。

中京医薬品|フリーダイヤルの振り分けで注文だけを自動受付へ回す

株式会社中京医薬品は、宅配水のお客様の増加で、コールセンターへの電話が年々増えていました。そこで、フリーダイヤルの用件振分機能で追加注文の電話を電話放送局に転送し、宅配水や紙コップなどの追加を自動受付IVRで受け付け、注文以外の問い合わせは自社のコールセンターで受ける形にしています。

基幹システムを改修せずに、IVRでお客様と商品を特定できる仕様で作り、80%の電話注文を自動化しました。増員はゼロです(出典:中京医薬品の導入事例)。用件の振り分けと外部のIVRを組み合わせた例です。事例ページにはIVRの設置場所は書かれていません。

導入の手順と、通信会社・IVRの会社に確認すること

番号を変えずに自動音声を入れるときは、通信会社とIVRの会社の2か所とやりとりします。ここでは、進める順番と、それぞれに聞くことを紹介します。

番号を変えずに自動音声を入れる6つの手順

手順は次の6つです。とくに1と3を先に済ませておくと、通信会社とIVRの会社への相談が1回で進みやすくなります。

手順 やること 手元に用意するもの
1 今の番号と
契約を書き出す
0120・0800・0570のどれか、
契約している通信会社、
付けているオプションを確かめる
通信会社の請求書、
契約内容の画面
2 自動にしたい用件と
時間帯を決める
振り分けだけか、
受付まで終わらせるか、
時間外だけか
直近1か月の
用件別の件数
3 重なる本数を数える 最も混む時間帯に
同時に何本かかってくるか
着信のレポート、
あふれ呼の件数
4 方法を決める 判断表で方法①〜③と
組み合わせを決める
手順2と3の結果
5 通信会社の
設定を依頼する
着信先の変更や
オプションの追加を申し込む
IVRの会社の
着信用の番号
6 試験と切り替え 社内から実際にかけて
確かめ、切り替え日を決める
試験で確かめる
項目の一覧

切り替えの日は、電話の少ない曜日と時間帯を選び、うまくいかなかったときに元の着信先へ戻す手順も決めておきます。

通信会社とIVRの会社に聞くこと

聞く相手によって確かめることが違います。下の表をそのまま問い合わせのメモに使ってください。

聞く相手 確かめること
番号を契約している
通信会社
・着信先をほかの電話番号に変えられるか
・手続きの方法と、変わるまでの日数
・時間帯や曜日で着信先を切り替えられるか
・同時に受ける回線数の契約
・オプションの月額と工事費
IVR・ボイスボットの
会社
・0120・0800・0570からの着信に対応しているか
・同時に何本受けられるか、転送で使う場合の上限
・担当者に代わるときの転送の方法と通話料
・聞き取った内容をどう受け取れるか
・申し込みから使い始めるまでの期間

通信会社の設定を誰が申し込むか(自社か、IVRの会社が手伝うか)も、最初の打ち合わせで決めておくと進行が止まりません。いま使っているIVRのサービス同士を比べたいときは「IVRサービス比較」も参考になります。

よくある質問

Q. 0120の番号のままボイスボットを導入できますか?

多くの場合、導入できます。0120の着信先をボイスボットの会社の番号に変えるか、社内で受けた電話を転送してつなぎます。どちらが使えるかは契約している通信会社の設定によるため、通信会社とボイスボットの会社の両方に確かめてください。


Q. 0570のナビダイヤルでも自動音声を入れられますか?

多くの場合、入れられます。ただし契約している通信会社の設定を確認してください。NTTドコモビジネスのナビダイヤルⓇでは、同社が流す案内は非課金ですが、着信先のIVRが流す案内中は発信者に通話料がかかります。携帯電話のかけ放題の対象外になるため、案内を短くし、人と話す方法も早めに伝えてください。


Q. 通信会社のオプションだけで足りるのはどんな場合ですか?

時間外の案内や、番号を押して部署へ振り分けるだけなら、通信会社のオプションを先に確認できます。音声認識や伝言録音のオプションもあるため、契約先の提供条件を確かめてください。注文内容の記録や業務システムとの連携まで必要なら、社内のPBXや外部のIVRも比較します。


Q. 夜間や混んでいるときだけ自動音声に回せますか?

回せます。通信会社の時間帯の切り替えで夜間だけ着信先を変える方法や、待ち呼が出たときに希望者を自動音声の受付へ転送する方法があります。ダスキンの事例は、待ち呼と時間外の電話を自動音声受付へ回す形です。


Q. 自動音声から担当者に代わるとき、通話料はどうなりますか?

クラウドのIVRから社内の窓口へ電話を転送する場合、転送の区間の通話料がかかるのが一般的です。誰がどの区間の通話料を払うかは、通信会社とIVRの会社の契約によって違います。申し込む前に、人に代わる電話が月に何件ありそうかを伝えて確かめてください。


Q. 申し込んでからどのくらいで使い始められますか?

IVRの会社の準備と、通信会社の設定変更の両方が終われば使い始められます。弊社のDHK CANVASは最短約2週間で利用でき、要件によって変わります。通信会社の手続きにかかる日数は別に確かめておきましょう。

最後に、フリーダイヤルにIVRを入れるときによく聞かれる質問に回答します。

まとめ

フリーダイヤルにIVRを入れるとき、番号を変える必要は多くの場合ありません。決めるのは、自動音声をどこに置くかです。案内と振り分けで足りるなら通信会社のオプション、席のシステムと密につなぐなら社内のPBX、聞き取りや受付まで任せたいならクラウドのIVR・ボイスボットが合います。0570で受けている窓口は、通信会社側と着信先側のどちらが案内を流すかによって課金の扱いが変わるため、課金開始点を確かめて案内を短く作ってください。

まずは、直近1か月の電話を用件別に数え、「振り分けるだけの電話」と「聞き取って記録する電話」がそれぞれ何件あるかを出すことです。

株式会社電話放送局のDHK CANVASは、現在お使いの0120・0800・0570番号からの転送着信に対応し、キャリアサービスに入った電話を弊社の音声基盤へ着信させることもできます。押した番号で用件を選ぶシナリオ型と、話した言葉を聞き取るAIを組み合わせて使い分けられ、電話自動化サービスの導入実績は1,500社以上です。自社の0120・0570でどの形が合うかは、DHK CANVASのページからご相談いただけます。実際の使われ方は導入事例もあわせてご覧ください。

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監修者情報

メーカーのコールセンター運営管理に従事し、自らIVRを導入。
不要な入電を抑制しつつ売上向上を実現するなど、現場視点で成果を創出。電話放送局では営業マネージャーとして10年以上従事し、クラウド型IVRの業界シェア1位獲得に貢献。
コロナ禍におけるユーザーのデジタル行動変容を受け、マーケティング部門を立ち上げ、責任者に就任。インサイドセールスを統括し、営業部門との連携を強化。自動音声応答の導入、運用、集客、営業の幅広い経験を有する。
IVRおよびコールセンター市場における20年以上の知見を活かし、ユーザーの検索行動やニーズを深く理解したマーケティング戦略を展開。
検索連動広告の運用経験を基に、現場で役立つ実践的な情報を発信し、読者のビジネス成功を力強くサポートします。

監修者 前田泰延(株式会社電話放送局) 営業部 営業企画・推進チーム シニアリーダー 前田泰延

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