2026/07/23

IVRの基本構造

月初や商品発送直後など、電話が集中する時間帯に手が足りず、お客様をお待たせしてしまう——そんな悩みを抱えるコールセンターは少なくありません。この入り口で効くのが、コールセンターのIVR(自動音声応答)です。IVRとは、かかってきた電話に自動音声で応答し、プッシュ操作や発話で用件を仕分け、適切な窓口へ振り分ける仕組みを指します。あふれ呼や放棄呼、時間外対応といった課題を、人手を増やさずに緩和できる点が導入の目的です。本記事では、コールセンターIVRが解決できる課題、活用シナリオ、導入の5ステップ、クラウド型とオンプレミス型の選び方、そしてボイスボットとの違いまでを、表を交えて実務目線で整理します。

目次

コールセンターのIVR(自動音声応答)とは?

 ・IVRの基本的な仕組みは?

 ・コールセンターでIVRが担う3つの役割

コールセンターIVRはどんな課題を解決するのか?

 ・あふれ呼・放棄呼をどう減らす?

 ・営業時間外・夜間の入電を取りこぼさない

 ・一次振り分けでオペレーターの負担を減らす

コールセンターにIVRを導入する4つのメリット

 ・導入前に押さえたい注意点

コールセンターIVRの活用シナリオ(ウォークスルー)

 ・通販・ECの再配達・注文状況の受付

 ・金融・公共の本人確認と手続き案内

 ・予約・受付業務の時間外一次受け

コールセンターIVRの導入ステップは?

 ・シナリオ設計で失敗しないコツは?

コールセンターIVRの選び方・比較観点は?

 ・音声認識対応(AI-IVR)は必要か?

 ・CRM・基幹システムとの外部連携

IVRとボイスボットの違いは?

コールセンターIVRに関するよくある質問

まとめ

コールセンターのIVR(自動音声応答)とは?

コールセンターのIVRとは、着信した電話に自動音声のガイダンスで応答し、「ご注文は1を、契約内容の確認は2を」といったプッシュ操作や音声で用件を判別して、担当窓口へ自動で振り分ける仕組みです。オペレーターが受話器を取る前の一次対応を機械が肩代わりし、人が対応すべき呼だけを的確に届ける、いわば電話の交通整理を担います。

多くの人が、企業のサポート窓口に電話したときの「ただいま電話が大変混み合っております」という音声案内を耳にしたことがあるはずです。あの一連の自動応答こそがIVRです。用件ごとに入り口を分けることで、問い合わせの内容と担当スキルを最初からかみ合わせ、応対のムダとお客様の待ち時間の両方を減らせます。IVRという言葉そのものの定義や技術的な背景をさらに詳しく知りたい方は、IVRとは何かを基礎から解説した記事もあわせてご覧ください。

IVRの基本的な仕組みは?

IVRの基本的な仕組みは、あらかじめ用意した音声ガイダンスと分岐シナリオに沿って、発信者の入力を判定し、次の処理へ渡していくという流れです。着信を検知した瞬間から人手を介さずに動きます。

具体的には、着信を受けるとまず冒頭のガイダンスが流れ、発信者がダイヤルのプッシュ操作、または音声で用件を伝えます。IVRはその入力を判定し、あらかじめ設計した分岐に従って、担当窓口への接続・定型案内の自動再生・折り返し予約の受付といった処理へ振り分けます。この「ガイダンス再生 → 入力受付 → 判定 → 分岐」という一連のツリーを、業務に合わせてどう組むかがIVR運用の中心になります。番号を押す方式が一般的ですが、音声認識を組み合わせて発話で受け付けるタイプも増えています。

コールセンターでIVRが担う3つの役割

コールセンターにおけるIVRの働きは、大きく3つの役割に整理できます。いずれも「人が対応する前」の段階で入電を整える点が共通しています。

1つ目は用件の一次振り分けです。入電の理由を最初に判別し、対応できる担当やチームへ最短でつなぐことで、保留やたらい回しを減らします。2つ目は定型業務の自己解決です。営業時間の確認や注文状況の照会、再配達の受付といった、答えが決まっている用件をIVRの中で完結させ、オペレーターを介さずに済ませます。そして3つ目が、時間外や繁忙時の一次対応です。人が出られない深夜や休日、あるいは着信が集中する時間帯に、受付や案内だけでも自動でこなし、取りこぼしを防ぎます。この3つが重なり合うことで、限られた人員でも入電をさばく地力が上がります。

コールセンターIVRはどんな課題を解決するのか?

コールセンターIVRが解決するのは、大きく「あふれ呼・放棄呼の抑制」「営業時間外の入電対応」「用件の一次振り分け」という3つの課題です。いずれも人手を増やすのではなく、入電の受け方そのものを設計し直すことで緩和していく点に特徴があります。

まずは、現場でよく挙がる課題とIVRでの解決アプローチを表で対応づけて整理します。

コールセンターの課題 IVRでの解決アプローチ 期待できる変化
あふれ呼(対応しきれず待たせる呼) 一次受けを自動化し、定型用件はIVR内で完結させる オペレーターに回る呼の総量が減り、待ち時間が短縮
放棄呼(つながらず切れる呼) 混雑時に折り返し予約やSMS案内へ誘導する 「かけ直し」の手間を減らし、取りこぼしを抑制
営業時間外・夜間の入電 時間外ガイダンスと自動受付で一次対応する 翌営業日まで放置していた入電を機会損失にしない
用件の一次振り分け 番号選択や発話で用件を判別し担当窓口へ接続 適切な担当に最短でつながり、たらい回しが減る
繁忙時間帯への集中 定型業務を自動化し、人は判断業務に集中させる 同じ人数でも処理できる呼の幅が広がる

IVRで改善できる課題

あふれ呼・放棄呼をどう減らす?

あふれ呼と放棄呼は、入電の総量を減らすか、待たせ方を工夫するかの二方向で減らせます。IVRはその両方に効きます。

あふれ呼は、処理能力を超えて着信が積み上がり、オペレーターが対応しきれない状態を指します。ここでIVRが定型用件を自己解決へ回せば、人に届く呼そのものが減り、行列が短くなります。放棄呼は、つながる前にお客様が待ちきれず切ってしまった呼です。混雑時に「順番にご案内します。折り返しをご希望の方は1を」と誘導し、コールバック予約やSMSでの案内に切り替えれば、待たせ続けて切られる事態を避けられます。応答率と放棄呼は表裏の関係にあり、片方を追うともう片方が悪化しがちです。指標としての応答率の考え方は、応答率の意味と改善方法を解説した記事で詳しく扱っています。

営業時間外・夜間の入電を取りこぼさない

オペレーターを配置しにくい深夜・早朝・休日でも、IVRなら一次対応を止めずに回せます。営業時間外の入電をそのまま切ってしまうと、そのお客様は競合に流れるか、二度とかけ直してこないおそれがあります。

例えば、時間外のガイダンスで「本日の受付は終了しました。故障のお申し出は1を、資料請求は2を」と案内し、緊急度の高い用件は録音やコールバック予約で受け、翌営業日に折り返す運用が組めます。単に「また明日おかけ直しください」と伝えるだけの留守番応答と違い、用件の一次受けまで済ませておけるため、翌朝オペレーターは中身を把握した状態で折り返せます。時間外の入電を機会損失で終わらせない受け皿として機能します。

一次振り分けでオペレーターの負担を減らす

用件を入り口で仕分けておくと、オペレーターは自分の担当領域の呼だけに集中でき、応対の質が安定します。振り分けが甘いと、担当外の問い合わせを受けてから転送し直す手間が生まれ、お客様に同じ説明を二度させてしまいます。

IVRで「解約のお手続きは3を」と入り口を分けておけば、その用件に精通した担当へ最初からつながります。結果として保留や転送が減り、1件あたりの処理もスムーズになります。処理の速さは平均処理時間(AHT)という指標に表れ、振り分けの精度はここに直結します。AHTの捉え方については、平均処理時間(AHT)を解説した記事も参考になります。

コールセンターにIVRを導入する4つのメリット

コールセンターにIVRを導入するメリットは、現場・経営・顧客のどの立場から見るかで表れ方が変わります。共通するのは、増員に頼らずに応対のキャパシティと質を底上げできるという点です。

代表的なメリットを、立場ごとに整理すると次のようになります。

視点 主なメリット 現場での効き方
現場(オペレーター) 一次振り分けと定型業務の自動化で負担が減る 判断が必要な呼に集中でき、応対品質が安定
経営(コスト) 時間外の一次対応を自動化し、増員に頼らず処理量を確保 人件費の増加を抑えつつ応答率を維持
顧客(利用者) 待たされずに定型用件を自己解決できる 24時間受付や短い待ち時間で満足度が向上
運用(品質) 応対の入り口を標準化し、記録も残せる 応対のばらつきが減り、後から分析しやすい

現場のオペレーターにとっては、定型業務がIVRに移るぶん、クレーム対応や契約変更のように人の判断が要る呼へ力を割けます。経営の視点では、深夜・早朝の一次対応を自動化できるため、その時間帯だけのために人を張り付ける必要が薄れます。顧客の側も、営業時間を気にせず注文状況を確認できるなど、待たされないメリットを受け取れます。こうした効果は単独で効くというより、互いに補い合って現れると考えると実態に近いといえます。

導入前に押さえたい注意点

IVRは万能ではなく、設計を誤ると「たらい回しにされた」「音声案内が長い」という不満を生みます。導入前にこの負の側面を織り込んでおくことが、失敗を避ける近道です。

注意点は主に2つあります。1つはメニュー階層の深さです。選択肢を細かく分けすぎると、お客様は目的の窓口にたどり着く前に疲れてしまいます。もう1つはシナリオ設計の甘さで、分岐が実態と合っていないと、結局オペレーターへの問い合わせが特定の番号に集中してしまいます。「お客様の手間を増やさずに、正しい窓口へ最短で届ける」という基準からずれないことが、この2つを避ける条件になります。

コールセンターIVRの活用シナリオ(ウォークスルー)

抽象的なメリットだけではイメージしにくいため、実際の通話がIVRでどう流れるかを、業種別のシナリオで具体的に追っていきます。以下はいずれも典型的な運用の一例です。

IVRの代表的な活用例

通販・ECの再配達・注文状況の受付

通販やECでは、注文状況の確認や再配達の受付など、答えが決まった問い合わせが大量に発生します。ここはIVRが最も力を発揮する領域です。

例えば再配達の受付なら、着信と同時にIVRが「再配達のご希望ですね。伝票番号をプッシュしてください」と案内し、入力された番号を配送状況の案内へ結びつけ、希望時間帯の選択まで自動で受け付けます。オペレーターは一度も介在しません。注文状況の照会も同様に、注文番号の入力から現在のステータス案内までをIVR内で完結でき、繁忙期に集中する定型問い合わせを人の手前でさばけます。

金融・公共の本人確認と手続き案内

金融機関や自治体の窓口では、本人確認や手続きの案内が入電理由の上位を占めます。手順が決まっている用件が多く、IVRとの相性が良い分野です。

例えば、カードの利用停止の一次受付なら、IVRが「紛失・盗難のお届けは1を」と案内し、会員番号や生年月日の入力で本人確認の一次確認を行ったうえで、緊急度に応じて担当へ接続します。よくある質問への定型案内、受付時間や必要書類の案内などもIVRで自動化でき、オペレーターは複雑な相談や例外対応に集中できます。個人情報を扱う工程になるため、入力データの取り扱いや記録の管理をあわせて設計しておくことが欠かせません。

予約・受付業務の時間外一次受け

飲食店やクリニック、サービス業の予約受付は、営業時間外にも電話がかかってきます。人が出られない時間帯の一次受けをIVRに任せる使い方も広がっています。

例えばクリニックの予約なら、時間外の着信に対してIVRが「診療のご予約は1を、変更・キャンセルは2を」と案内し、希望日時を受け付けて折り返し予約として記録します。翌営業日に受付担当が内容を確認して確定の連絡を入れれば、夜間の電話も取りこぼしません。単純な留守番電話と違い、用件ごとに受け方を変えられるため、翌日の対応がスムーズになります。

コールセンターIVRの導入ステップは?

コールセンターIVRの導入は、おおむね「課題の洗い出し → シナリオ設計 → システム選定 → テスト → 運用改善」という5つのステップで進みます。いきなりシナリオを組み始めるのではなく、入電の実態を掴むところから始めるのが成功のコツです。

最初のステップは、入電理由の洗い出しです。どの用件が、どの時間帯に、どれくらい来ているかを把握し、自動化する優先順位を決めます。次にシナリオ設計として、洗い出した用件をもとに音声ガイダンスと分岐のツリーを組みます。ここでメニューを浅く保つことが、後の使い勝手を左右します。3つ目がシステム選定で、クラウド型かオンプレミス型か、音声認識や外部連携が要るかといった要件を固め、対応できる製品や事業者を選びます。4つ目のテストでは、実際に電話をかけて分岐やガイダンスの聞き取りやすさを確認し、想定どおりに振り分けられるかを検証します。そして最後が運用改善です。導入して終わりにせず、実際のログを見ながら調整を続けます。

シナリオ設計で失敗しないコツは?

シナリオ設計で失敗しないコツは、作り込んで終わりにせず、運用しながら育てる前提で始めることです。最初から完璧なツリーは組めません。

実際の運用では、聞き取れなかった発話や、特定の番号にばかり問い合わせが偏る様子をログで確認しながら、ガイダンスの言い回しやメニューの並びを直していく地道な調整が精度を左右します。例えば「お問い合わせは4を」のように用件が曖昧な選択肢は、押した後にオペレーターへ丸投げになりがちです。何のための番号かが一言で伝わる表現に置き換えるだけで、自己解決率は変わってきます。まずは入電理由の上位3つなど、定型で完結する用件から自動化し、様子を見て範囲を広げるのが、無理のない進め方です。

コールセンターIVRの選び方・比較観点は?

コールセンターIVRの選び方は、「クラウド型かオンプレミス型か」「音声認識に対応するか」「CRMや基幹システムと連携するか」という3つの観点で絞り込むと整理しやすくなります。自社の窓口が何を優先するかで、選ぶべき方向が変わります。

このうち導入形態は、運用の重さや立ち上げのスピードに直結するため、最初に押さえておきたい分岐点です。クラウド型とオンプレミス型の違いを表で比較します。

比較項目 クラウド型IVR オンプレミス型IVR
導入スピード 短い(回線と設定で開始しやすい) 長い(機器の設置・構築が必要)
初期費用の考え方 抑えやすい傾向 まとまった投資になりやすい傾向
拡張・変更 席数やシナリオを柔軟に変更しやすい 変更に工事や作業を伴うことがある
カスタマイズの自由度 提供機能の範囲で構築 自社要件に深く合わせやすい
向いているケース 早く始めたい・変動が大きい窓口 独自要件・既存設備との統合が重い環境

IVRの導入手順

導入形態を決めたら、次は機能面の要件です。用件が定型で選択肢が明確なら、番号選択のシンプルなIVRで十分に回ります。一方、問い合わせ内容が多様で会話的な受け答えが要るなら、音声認識や外部連携まで視野に入れる必要があります。費用は形態・席数・機能で大きく変わるため、複数の事業者から自社要件に沿った見積もりを取り、条件をそろえて比べるのが確実です。

音声認識対応(AI-IVR)は必要か?

音声認識対応が必要かどうかは、用件の種類の幅で判断できます。選択肢が少なく用件が明確な窓口なら、プッシュ操作のIVRで十分に成り立ちます。

音声認識を組み合わせたIVR(AI-IVRと呼ばれることもあります)は、「解約について聞きたい」といった自由な発話を解釈して振り分けられるため、番号メニューが深くなりがちな多用途の窓口で効きます。ただし、聞き取り精度を保つには発話ログを見ながらの調整が要り、運用の手間は増えます。まずは番号選択で運用を固め、メニューが複雑になりすぎた段階で音声認識の追加を検討する、という順序が現実的です。

CRM・基幹システムとの外部連携

IVR単体ではなく、CRMや基幹システムと連携させると、「振り分ける」だけでなく「用件を処理し切る」ところまで自動化できます。ここが導入効果を大きく左右する部分です。

例えば、IVRで受け取った会員番号をCRMに照合すれば、着信と同時に顧客情報をオペレーター画面に表示でき、応対の立ち上がりが速くなります。配送システムや予約システムとつなげば、再配達や予約の受付をIVRの中で完結させることも可能です。こうした連携をどこまで作り込むかが、IVRを「振り分け役」で終わらせるか「業務の完結役」まで引き上げるかの分かれ目になります。

IVRとボイスボットの違いは?

IVRとボイスボットの最大の違いは、発話の自由度です。IVRはプッシュ操作や決められた語句にしか反応できないのに対し、ボイスボットは自由な発話を音声認識とAIで解釈し、要件に応じた処理まで自動で行えます。ボイスボットそのものの定義や特徴は、ボイスボットとは何かを解説した記事で整理しています。

両者はどちらが優れているという関係ではなく、向いている業務が異なります。特徴を並べて比較します。

比較項目 IVR(自動音声応答) ボイスボット(AI音声自動応答)
入力方法 プッシュ操作や決められた語句 自由な発話を音声認識で解釈
得意な業務 選択肢が決まった振り分け・定型案内 用件が多様で会話的な一次受け
シナリオ 番号分岐のツリー設計 発話バリエーションを想定した設計
導入のしやすさ 構成がシンプルで始めやすい 音声認識の調整に運用が必要
相性のよい場面 メニューが少なく明確な窓口 問い合わせ内容が幅広い窓口

IVRの選び方

どちらを選ぶかは、利用者にどこまで自由に話させるかで決まります。ここで参考になるのが、当社が50〜70代の男女241名に実施した消費者調査です。ボイスボット全般への受容度は31.6%にとどまる一方、「再配達の受付」など用途を特定したシーン別では70.5%が肯定的でした(出典: ボイスボットに関する消費者調査)。つまり「何をさせるか」の設計次第で、利用者の受け止めは大きく変わります。まずは番号選択のIVRで定型業務を固め、会話的な受け答えが要る用件が増えてきたらボイスボットを検討する、という段階的な進め方が無理のない選択です。ボイスボットの実際の使われ方は、ボイスボットの導入事例を紹介した記事もあわせてご覧ください。

コールセンターIVRに関するよくある質問

Q. コールセンターIVRの費用相場はどのくらいですか?

A. 費用は導入形態・席数・機能で大きく変わるため、一律の相場を示すのは適切ではありません。クラウド型は初期費用を抑えて始めやすい傾向があり、オンプレミス型はまとまった投資になりやすい傾向があります。音声認識や外部連携を加えると費用は上がります。複数の事業者から、自社の要件に沿った見積もりを条件をそろえて取り、比較するのが確実です。


Q. 小規模なコールセンターでもIVRは導入できますか?

A. 導入できます。クラウド型IVRは席数を柔軟に増減しやすく、少人数の窓口でも始めやすい形態です。むしろ人員が限られる小規模センターほど、時間外の一次受けや定型業務の自動化による負担軽減の効果を実感しやすい面があります。まずは入電理由の上位から自動化する範囲を絞ると無理がありません。


Q. IVRを入れると顧客満足度は下がりませんか?

A. 設計次第です。メニューを深くしすぎたり、用件が曖昧な選択肢を並べたりすると、たらい回しの印象を与えて満足度を下げます。逆に、選択肢を浅く保ち、目的の窓口へ最短で届く設計にすれば、待ち時間の短縮につながり満足度は上がります。導入後もログを見ながらシナリオを調整し続けることが、満足度を保つ条件です。


Q. IVRとボイスボットは併用できますか?

A. 併用できます。定型で選択肢が明確な用件は番号選択のIVRで受け、自由な発話が必要な用件はボイスボットへつなぐといった役割分担が可能です。まずIVRで入り口を整え、会話的な対応が要る領域だけボイスボットに任せる構成にすると、導入と運用の負担を抑えられます。


Q. IVRの導入にはどれくらいの期間がかかりますか?

A. 導入形態と要件の複雑さによります。クラウド型で定型的なシナリオなら比較的短期間で始められますが、オンプレミス型や外部連携を伴う場合は設計・構築・テストに相応の期間が必要です。いずれの場合も、シナリオ設計とテストを丁寧に行うほど、稼働後の手戻りは減ります。


Q. IVRの音声ガイダンスは自社で変更できますか?

A. 多くのクラウド型IVRでは、管理画面からガイダンスの文言や分岐を自社で変更できます。営業時間の変更やキャンペーン告知など、頻繁に文言を差し替える運用がある場合は、変更のしやすさも製品選定の判断材料に加えておくと安心です。オンプレミス型では、変更に事業者の作業を伴うことがあります。

まとめ

コールセンターIVRの導入効果は、「どの用件を自動化するか」の切り出しで決まります。すべてを一度に自動化しようとするのではなく、入電理由の上位を洗い出し、定型で完結する用件から着手するのが失敗しない進め方です。そのうえで、クラウド型かオンプレミス型か、音声認識や外部連携が要るかを自社の窓口に照らして選び、稼働後もログを見ながらシナリオを育てていくと、あふれ呼や放棄呼、時間外対応といった課題は着実に緩和していきます。

株式会社電話放送局は、電話の自動音声応答(IVR)を40年以上にわたって運用し、近年はAIを用いるボイスボットの運用支援も手がけてきた会社です。シナリオ設計から運用改善までを伴走し、自社の窓口に合った自動応答の形を一緒に組み立てられます。コールセンターの電話対応にお悩みの方は、導入事例や自動応答サービス「DHK CANVAS」もあわせてご覧ください。

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メーカーのコールセンター運営管理に従事し、自らIVRを導入。
不要な入電を抑制しつつ売上向上を実現するなど、現場視点で成果を創出。電話放送局では営業マネージャーとして10年以上従事し、クラウド型IVRの業界シェア1位獲得に貢献。
コロナ禍におけるユーザーのデジタル行動変容を受け、マーケティング部門を立ち上げ、責任者に就任。インサイドセールスを統括し、営業部門との連携を強化。自動音声応答の導入、運用、集客、営業の幅広い経験を有する。
IVRおよびコールセンター市場における20年以上の知見を活かし、ユーザーの検索行動やニーズを深く理解したマーケティング戦略を展開。
検索連動広告の運用経験を基に、現場で役立つ実践的な情報を発信し、読者のビジネス成功を力強くサポートします。

監修者 前田泰延(株式会社電話放送局) マーケティング責任者 営業部営業推進課 課長 前田泰延

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