2026/07/02

電話音声ガイダンス(IVR)の作り方・設定のやり方|例文6場面で受付を自動化

電話の音声ガイダンス(IVR)の作り方・設定方法を初めての方向けにやさしく解説。IVR・時間外アナウンス・お待たせ着信の3種類のちがい、今の電話に音声ガイダンスを入れる3つの方法、設定までの5つの手順、そのまま使える6場面の例文、分岐の作り方のコツまでをまとめました。例文は記事の前半に載せています。電話対応の自動化を検討中の担当者必見です。

目次

・電話音声ガイダンス(IVR)とは?どんな仕組み?

 ・音声ガイダンスとは?着信時の自動音声案内システム

 ・ビジネスフォンの音声ガイダンスは3種類

・自社の電話に音声ガイダンスを入れる方法は?

・電話音声ガイダンスの作り方は?設定までの5つの手順

・そのまま使える電話音声ガイダンスの例文(6場面)

 ・最初のあいさつと番号での振り分け(代表電話)

 ・営業時間外・休業日の案内

 ・混み合っているときのお待たせ案内と折り返し受付

 ・用件を録音で受け付けるとき

 ・営業電話をお断りするとき

 ・番号の押し間違いや、何も押されないときはどうする?

・電話音声ガイダンスが役立つ場面は?

 ・問い合わせに対して人手が足りない時

 ・電話を振り分けたい時

 ・複数番号を利用している企業

 ・営業電話が多い時

 ・休日や営業時間外であることを案内したい時

 ・代表電話の取り次ぎなしで担当者につなげたい時

・電話音声ガイダンスでできることは?

  ・お客様の用件に応じたオペレーターの振り分け

 ・オペレーターを必要としない対応はIVRの音声ガイダンスにお任せ

 ・お待たせするお客様にはコールバック(折り返し電話)ができる

 ・お客様の問い合わせ内容を集計・分析

 ・営業時間外もお客様対応ができる

 ・録音で問い合わせ内容を承る

 ・SMS送信で問い合わせ内容に対応できる

 ・担当者名を発話指名して自動で取り次ぐ

・電話音声ガイダンスを導入するメリットは?

 ・電話応対の業務効率化

 ・電話応対の生産性向上

 ・休日・営業時間外も電話対応ができる

 ・新人オペレーターの離職を抑制

 ・顧客満足度の向上

 ・無人対応による人件費削減

 ・マーケティングへの応用

・電話音声ガイダンスを導入するデメリットは?

 ・導入コストがかかる

 ・初期設定のハードルが高い

 ・定期的に運用方法やガイダンスを見直す必要がある

 ・お客様は音声ガイダンスを待たないといけない

 ・お客様がどのメニューを選べば良いかわからないことがある

 ・機械に慣れていないお客様には操作が難しい

・音声ガイダンスを作るときのコツ・注意点は?

 ・音声ガイダンスの時間は最小限にする

 ・用件の案内は簡潔にわかりやすくする

 ・メニュー数は覚えられる数までにする

 ・「オペレーターにつなぐ」メニューは必ず用意する

・電話音声ガイダンスやIVRの比較ポイント

 ・利用目的に合った機能の有無

 ・ガイダンス音声の収録・作成サポートの有無

 ・分析機能の充実度

 ・同時通話数

 ・専用装置型かクラウド型か

 ・お試しキャンペーンの有無

 ・発話操作とプッシュ操作両方に対応した機能の有無

 ・用件だけでなく、担当者名でも振り分けられるか

・まとめ

・電話音声ガイダンス(IVR)に関するよくある質問

電話音声ガイダンス(IVR)とは?どんな仕組み?

電話音声ガイダンス(自動音声案内)を利用するには、その特徴と基本を理解することがポイントです。以下では、電話音声ガイダンスのシステムや種類などの基本を解説します。

音声ガイダンスとは?着信時の自動音声案内システム

電話の音声ガイダンスとは、事前に設定した音声を自動で流すシステムです。着信時に音声を流すことで、お客様の情報確認や必要な行動を促せるのが特徴です。IVR(Interactive Voice Response)というシステムが利用されるケースが多く、電話を自動受電してアナウンスからお客様に対するヒアリングが行えます。

例えば「お電話ありがとうございます。株式会社〇〇でございます。〇〇の方は1番を、〇〇の方は2番を押してください」と音声を流し、用件ごとに電話を振り分けられます。

【関連記事】
IVRとは?特徴やコールセンターに導入するメリット、サービスの選び方

ビジネスフォンの音声ガイダンスは3種類

ビジネスフォン(オフィスなどで使用する業務用電話機)では、主に3種類の音声ガイダンスを利用できます。1つは先に紹介した「IVR」、2つ目は留守番電話の役割を担う「時間外アナウンス」、最後に話中に担当者につなぐための「お待たせ着信」の3つです。それぞれに用途があるため、自社が必要としている機能を明確にして、導入を検討することがポイントです。

自社の電話に音声ガイダンスを入れる方法は?

自社の電話に音声ガイダンスを入れる方法は、大きく分けて3つあります。今使っているビジネスフォンの機能を使う方法、クラウドPBXやIP電話サービスの自動応答機能を使う方法、IVRサービスを契約して今の電話番号の前にガイダンスを置く方法です。どれが合うかは、今の電話設備と、ガイダンスに何を任せたいかで決まります。

方法 向いているケース 確認しておくこと
今のビジネスフォン
(主装置)の機能を使う
営業時間外のアナウンスや、2〜3択の簡単な振り分けだけで足りる 機種によっては機能が無い、または追加の部品が必要な場合があります。保守業者に主装置の機種名を伝えて確認します
クラウドPBX・
IP電話サービスの
自動応答機能を使う
電話設備の入れ替えを考えている。在宅勤務でも会社宛ての電話を受けたい 自動応答が標準機能か有料オプションか、分岐を何段まで作れるか、録音できるかはサービスごとに違います
IVRサービスを
今の番号の前に置く
用件の種類が多い。着信が集中する。録音・SMS・折り返し受付まで任せたい 今の電話番号のまま使えるか、ガイダンスの文面を自社で書き換えられるかを確認します

主装置の入れ替え時期が近い場合は、クラウドPBXへの切り替えとあわせて検討すると、同じ目的に二重で費用をかけずに済みます。PBXとビジネスフォンの違いは「PBXとは?機能や種類、ビジネスフォンとの違い」、クラウドPBXの選び方は「クラウドPBX比較」、IVRサービスの料金の考え方は「IVRサービス比較」で解説しています。

なお、原稿を書くことと、ガイダンスの音声ファイルを作ることは無料でもできます。自分で録音する方法のほかに、文章を読み上げる音声合成ソフトを使う方法もあります。ただし、かけてきた相手に番号を押してもらって振り分けるには、上の3つのいずれかの仕組みが必要です。

電話音声ガイダンスの作り方は?設定までの5つの手順

電話音声ガイダンスは、着信理由の洗い出し、対応方法の決定、分岐図、原稿、登録とテスト電話の5つの手順で作ります。いきなり原稿から書き始めると、メニューが増えすぎたり、どの番号にも当てはまらない電話が出てきたりします。

手順 やること ここで決めること
1. かかってくる電話の
理由を書き出す
2週間から1か月ほど、電話の用件を1件ずつ記録し、種類ごとに数えます 件数の多い用件の上位3〜4つ
2. 用件ごとの
対応方法を決める
案内だけで終わる用件、担当者へつなぐ用件、録音や折り返しで受ける用件に分けます 人が出る用件と、ガイダンスで完結させる用件
3. 分岐図を書く 着信から、押された番号ごとの行き先までを1枚の図にします 押し間違えたとき、何も押されないときの行き先
4. 原稿を書く 場面ごとに読み上げる文章を書き、声に出して読んでみます 1つのガイダンスで伝える内容と、選択肢の数
5. 音声にして登録し、
テスト電話をかける
録音か音声合成で音声を作ってシステムに登録し、固定電話と携帯電話の両方から実際にかけます 営業時間の切り替え、転送先、聞き取りにくい言葉の言い換え

手順1の集計には、問い合わせの理由を分類する「コールリーズン」の考え方がそのまま使えます。手順3の分岐図は「コールフロー」とも呼ばれ、書き方を別の記事で詳しく解説しています。

原稿で迷いやすいのは、伝えたいことを全部入れてしまう点です。前橋市の国民健康保険課では、導入当初は説明漏れを避けようとして案内が長くなり、選択肢も増える傾向がありました。そこで情報をあえて絞り込む方針に切り替えたところ、市民が迷いにくいフローになり、年間換算で約550時間の業務時間削減と、自動音声で案内が完結する割合が約20%という結果につながっています(前橋市 国民健康保険課の導入事例)。

そのまま使える電話音声ガイダンスの例文(6場面)

ここからは、場面ごとの例文を紹介します。「〇〇」の部分を自社の社名や受付時間に置き換えれば、そのまま原稿として使えます。読み上げてみて長いと感じた文は、削るか2つのガイダンスに分けてください。

最初のあいさつと番号での振り分け(代表電話)

代表電話でいちばん多い使い方で、「〇〇の方は1を押してください」と案内する形です。社名を名乗ったあと、用件ごとに押す番号を伝えます。用件を先に、番号を後に言うと、かけた人が自分の用件を聞いてから番号を選べます。

「お電話ありがとうございます。株式会社〇〇でございます。商品のご注文は1を、ご注文内容の確認・変更は2を、そのほかのお問い合わせは3を押してください。もう一度お聞きになる場合は、米印を押してください。」

着信から担当者につながるまでの流れを、通しで書くと次のようになります。

順番 流れる音声 その後の動き
1. あいさつ お電話ありがとうございます。株式会社〇〇でございます。 続けてメニューを流す
2. メニュー 商品のご注文は1を、ご注文内容の確認・変更は2を、そのほかのお問い合わせは3を押してください。 1は注文の担当、2は受注管理の担当、3は代表の受付へ転送
3. 転送の前 担当者におつなぎします。このまましばらくお待ちください。 選ばれた担当へ転送
4. 担当が出られない ただいま担当者が電話に出ることができません。発信音のあとに、お名前とご用件、折り返し先のお電話番号をお話しください。 録音して担当者へ知らせる

代表電話にかかってきた電話を、音声ガイダンスで番号を押してもらい用件ごとの担当へつなぐ流れの図

営業時間外・休業日の案内

営業時間外は、受付時間と、次に連絡できる手段を伝えます。かけ直しをお願いするだけで終えず、Webの受付窓口や折り返しの予約へ案内すると、取りこぼしを減らせます。

「お電話ありがとうございます。株式会社〇〇でございます。誠に恐れ入りますが、本日の受付は終了いたしました。受付時間は、平日の午前〇時から午後〇時まででございます。ホームページのお問い合わせフォームでは、24時間ご連絡を承っております。」

年末年始や臨時休業のときは、休みの期間と再開日をはっきり伝えます。

「お電話ありがとうございます。株式会社〇〇でございます。誠に勝手ながら、〇月〇日から〇月〇日まで休業しております。〇月〇日の午前〇時から、通常どおり受付いたします。」

時間外に用件だけでも聞いておきたい場合は、録音での受付と組み合わせます。通信販売の万田発酵株式会社では、深夜帯の電話でボイスボットが問い合わせ内容・名前・折り返し先の電話番号を聞き取り、翌営業日に人が折り返す運用にしています。時間外にかかってくる電話の半数以上を、この一次受けで対応できるようになりました(万田発酵株式会社の導入事例)。

混み合っているときのお待たせ案内と折り返し受付

電話が集中したときに流すガイダンスです。待ってもらうだけでなく、折り返しも選べるようにしておくと、待ちきれずに切られる電話を減らせます。

「お電話ありがとうございます。ただいま電話が大変混み合っております。順番におつなぎしますので、このまましばらくお待ちください。折り返しのお電話をご希望の方は、1を押してください。」

「折り返しのご予約を承ります。市外局番からお電話番号を押し、最後にシャープを押してください。担当者から順番にご連絡いたします。」

折り返しの仕組みは「コールバック」の記事で詳しく解説しています。

用件を録音で受け付けるとき

担当者が不在のときや、内容を確認してから折り返したいときは、録音で用件を受け付けます。何を話せばよいかを順番まで具体的に伝えると、折り返しに必要な情報がそろいやすくなります。

「ただいま担当者が電話に出ることができません。お手数ですが、発信音のあとに、お名前、ご用件、折り返し先のお電話番号の順にお話しください。お話しいただいたあとは、そのまま電話をお切りください。」

営業電話をお断りするとき

代表電話に営業の電話が多い場合は、取引先やお客様からの電話と入口を分けます。最初のメニューに営業の方向けの番号を設け、電話以外の受付方法を案内します。

「営業・ご提案のお電話の方は、4を押してください。」

「恐れ入りますが、ご提案のお電話はお受けしておりません。ホームページのお問い合わせフォームからご連絡ください。」

人が電話に出たときの断り方は「営業・迷惑電話の断り方」で場面別にまとめています。

番号の押し間違いや、何も押されないときはどうする?

見落とされやすいのが、押し間違いと無操作のときの案内です。ここが決まっていないと、かけた人が同じガイダンスを何度も聞かされたり、そのまま電話が切れたりします。何度か押されなかったら受付の担当者へつなぐ、と決めておくと取りこぼしを防げます。

「入力された番号は受け付けておりません。もう一度、番号を押してください。」

「番号の確認ができませんでしたので、受付の担当者におつなぎします。」

例文がそろったら、次は今の電話にどう流すかを決めます。用件の種類が多い、着信が集中する、時間外も受け付けたい、といった場合は、ガイダンスの文面を担当者の手元で直せるIVRサービスが向いています。電話放送局のDHK CANVASは、営業時間の案内や用件別の振り分けを開発なしで設定でき、最短2週間で導入できます。分岐の設計や原稿づくりから相談したい場合は、自動受付IVRのページもご覧ください。

電話音声ガイダンスが役立つ場面は?

電話音声ガイダンスは、多くのシーンで役立ちます。以下では、電話の音声ガイダンスが利用できる具体的なシーンを紹介します。

問い合わせに対して人手が足りない時

人手不足で電話からの問い合わせに割ける人員が少ない場合には、電話音声ガイダンスが役立ちます。簡単に回答できる内容は電話音声ガイダンスに任せられるため、従業員の電話業務における負担が減ります。

電話を振り分けたい時

複数の部署・部門がある場合、電話音声ガイダンスでかかってきた電話を適切に担当者に振り分けられます。また、高度な知識が必要な問い合わせを、ベテランの従業員に回すといった使い方もできます。

複数番号を利用している企業

電話音声ガイダンスを使うことで、複数の番号を1つに集約できます。部署やチームごとに電話番号を持っている場合、管理が煩雑となって手間がかかります。電話音声ガイダンスで適宜振り分けられる制度を導入すれば、電話番号が1つでもスムーズに担当者に取り次ぎ可能です。

営業電話が多い時

別会社からの営業電話対策としても、電話音声ガイダンスが有効に使えます。音声ガイダンスが挟まると、スムーズに営業ができないため、効率を重視したい営業担当者は電話を控える可能性が高まります。

休日や営業時間外であることを案内したい時

電話音声ガイダンスがあると、休日や営業時間外にかかってきた電話にも最低限の対応が可能です。例えば予約のために電話したお客様に対して、電話以外の予約方法を伝える音声を流すことで、機会損失を防げます。

代表電話の取り次ぎなしで担当者につなげたい時

代表電話で着信を受けてから担当者につなぐ方法の場合、お客様が用件を伝えるまでに長い時間がかかります。万が一お待たせしたのに、「担当者が不在で対応できなかった」となると、お客様からの信頼を損なう可能性もあります。そこで電話音声ガイダンスを利用して、取り次ぎなしで直接担当者につなぐシステムの導入が考えられます。

代表電話で受けてから担当者へつなぐ方法では、用件を伝えるまでの時間や取り次ぎの手間が、受ける側にも残ります。弊社のとりつぎ君は、お客様の発話やプッシュ操作に基づいて、適切な部署や担当者へ自動で振り分けるサービスです。取り次ぎの負担を、担当者の工夫に頼らず仕組みで減らす方法として、お役立てください。

電話音声ガイダンスでできることは?

電話音声ガイダンスの導入時には、まず「何ができるのか」を把握することがポイントです。以下では、「電話音声ガイダンスができること」について解説します。

お客様の用件に応じたオペレーターの振り分け

お客様の用件に合わせて、事前にオペレーターの振り分けが可能です。問い合わせ内容によっては、専門知識を持つ人材や担当部署の対応が必要になるケースがあります。取り次ぎにかかる時間と手間を削減し、お客様の抱える問題の早期解決を目指せます。

オペレーターを必要としない対応はIVRの音声ガイダンスにお任せ

問い合わせ内容次第では、人間の手が必要ないこともあります。例えば製品の資料請求などは、IVRの自動音声だけで簡単に対応できます。単純作業をすべて音声ガイダンスに任せることで、従業員を別の作業に集中させられます。

お待たせするお客様にはコールバック(折り返し電話)ができる

電話音声ガイダンスには、「コールバック(折り返し電話)」の機能があります。電話が混み合って長時間待たせる可能性がある場合に、後ほど折り返しすることを自動で伝えられます。長時間の待ち時間は不満の種になるため、コールバック機能で柔軟に対応できる環境整備が求められます。

お客様の問い合わせ内容を集計・分析

電話音声ガイダンスで受信した内容は、データとして集計し、分析が可能です。どのような問い合わせが多いのか確認することで、顧客ニーズの把握などに行かせます。IVRで用件のボタンを押してもらうだけで集計できるため、手間をかけずに情報を確保できます。

営業時間外もお客様対応ができる

営業時間外でも、電話音声ガイダンスはお客様に対応してくれます。お客様が必要な情報を提供したり、ホームページに誘導して問い合わせフォームの利用を促したりできます。営業時間外にかかってくる電話も、ビジネスチャンスとして利用できる可能性が高まります。

録音で問い合わせ内容を承る

問い合わせ内容を留守番電話の形で受け取ることで、受け答えの内容を録音できます。万が一対応できる担当者が不在の場合、折り返して対応するケースもあります。その際に録音内容を確認すれば、具体的にどのような問い合わせがあったのか、どんな会話をしたのかを把握したうえで折り返しが可能です。

SMS送信で問い合わせ内容に対応できる

電話音声ガイダンスは、電話をかけたお客様に対してSMSを発信する機能もあります。例えば予約をしたいお客様に対して、専用のフォームにつながるURLを添付したSMSを自動送信することで、お互いに手間をかけずに済みます。アンケートへの回答やお得なクーポンの送付などにも、SMSの送信機能が活用できます。

担当者名を発話指名して自動で取り次ぐ

担当者ごとに取り次ぎ先を設定することで、スムーズに電話対応が可能です。営業の現場などで担当者しか情報を持っていない場合には、電話音声ガイダンスであらかじめ担当者を指名してもらう方法もあります。

その際にはお客様の発話音声を認識して取り次ぎ先を選べる、「発話指名」ができるサービスの利用がおすすめです。

電話音声ガイダンスを導入するメリットは?

電話音声ガイダンスの導入は、企業に多くのメリットを与えます。以下を参考に、電話音声ガイダンスの導入にどのようなメリットがあるのか確認してみましょう。

弊社が実施した電話に関する意識調査(全国の50〜70代男女241名/2026年4月)では、コールセンターへの電話で「嫌な経験をした」人が84.6%にのぼり、最も多いストレスは「電話がつながらない・待たされる」ことでした(36.9%)。一方で「すぐにつながってほしい」は44.0%。電話音声ガイダンス(IVR)で用件ごとに窓口を振り分け、待ち時間を減らすことは、こうした不満の解消に直結します。

電話応対の業務効率化

電話音声ガイダンスは、電話の業務全般を効率化できるメリットがあります。自動音声に簡単な問い合わせ内容を任せられれば、その分従業員が対応する時間と手間が減ります。結果的にコア業務に集中する時間が増え、仕事をスムーズに進められる環境を構築できます。

電話応対の生産性向上

電話音声ガイダンスは、複数の方法で振り分けが可能です。従業員のレベルに応じて問い合わせを振り分けることで、生産向上を実現できます。先に解説したように、難しい問い合わせをベテラン従業員につなぐことで、取り次ぎの手間を省略できます。

休日・営業時間外も電話対応ができる

休日や営業が終了してからの問い合わせにも、電話対応が可能です。電話がつながらなかった場合、お客様は別のサービスに連絡する可能性があります。機会損失につながるため、自動音声で対応し、お客様に次の行動を提示できる点にメリットがあります。

新人オペレーターの離職を抑制

電話音声ガイダンスを使って、問い合わせ内容ごとに振り分けを行うことは、新人オペレーターの離職を防げるメリットもあります。難しい問い合わせばかり対応することになると、自信をなくして離職する可能性が高まります。まずは簡単な電話だけを対応できるように配慮することで、新人オペレーターの育成を兼ねた業務も行えます。

顧客満足度の向上

電話音声ガイダンスによる業務の効率化は、顧客満足度の向上にもつながります。電話での問い合わせにかかる時間を削減し、スムーズに用件を伝えられる環境を構築することで、お客様は自社に対して良い印象を持ちやすくなります。電話対応が忙しいことを理由にオペレーターの対応が雑になることもないため、適切かつ丁寧な電話受付でお客様をサポートできます。

無人対応による人件費削減

電話音声ガイダンスの自動対応で多くの問い合わせを処理できれば、人件費を削減できます。電話対応のみを仕事とする部署や人材の確保が必要なくなり、その分のリソースを別のことに回せます。

マーケティングへの応用

電話音声ガイダンスで収集したお客様の情報や問い合わせ内容は、マーケティング活動に応用できます。電話がかかっているタイミングや問い合わせ件数などを分析することで、お客様の行動・ニーズを理解したうえでマーケティング施策を考案可能です。

電話音声ガイダンスを導入するデメリットは?

電話音声ガイダンスの導入には、メリットだけでなくデメリットもあります。以下では、電話音声ガイダンスの利用時に考えられる主なデメリットを紹介します。

導入コストがかかる

電話音声ガイダンスを導入する際には、ある程度のコストがかかります。事前に見積もりを行い、コストがかからないサービスを活用することがポイントです。

初期設定のハードルが高い

電話音声ガイダンスを導入する際には、さまざまな初期設定が必要です。「自動音声で流すガイダンスの内容」「振り分ける部署や担当者の選別」など、考えるべきことは多数あります。設定した内容が適切か確認するために、複数回の試験を実施する手間もかかります。

定期的に運用方法やガイダンスを見直す必要がある

電話音声ガイダンスにおける運用方法やガイダンスの内容は、定期的な見直しが必要です。お客様のニーズに合わせて担当する部署を変更したり、問い合わせが増えた用件に対応するガイダンスを導入したりと、対応方法を洗練させていく工程が求められます。

お客様は音声ガイダンスを待たないといけない

電話音声ガイダンスは、まずお客様に内容を聞いてもらう必要があります。ガイダンスの時間が長く、待ち時間が延びると、途中で電話を切られてしまうリスクもあるでしょう。ガイダンスが流れている最中でもボタンを押せるようにしたり、ホームページに対応できる部署の番号をあらかじめ表記したりして、時間短縮を狙うのがポイントです。

お客様がどのメニューを選べば良いかわからないことがある

お客様の問い合わせ内容次第では、指定されたどの番号を選ぶべきかわからないケースもあります。お客様が迷う可能性を考慮して、問い合わせ全般に対応できるオペレーターへの番号を準備するのも重要です。

機械に慣れていないお客様には操作が難しい

電話での問い合わせに慣れていないお客様の場合、音声ガイダンスの使い方に困ることも考えられます。機械による自動音声を苦手とするお客様は、途中で離脱する可能性もあります。可能な限り早くオペレーターと接触できる流れを構築して、お客様をつなぎ止める工夫も求められます。

音声ガイダンスを作るときのコツ・注意点は?

電話音声ガイダンスで利用するシステムの作成時には、事前にいくつかのポイントと注意点を踏まえておくことが重要です。以下では、電話音声ガイダンスの作成におけるポイント・注意点を紹介します。

「自社の電話に合わせて、どんな音声ガイダンス(IVR)を組めばいいか相談したい」という場合は、IVR・自動受付の構築実績が豊富な株式会社電話放送局までお気軽にお問い合わせください。用件の振り分け設計から原稿づくり、運用までサポートします。IVR・自動受付サービスの詳細を見る

音声ガイダンスの時間は最小限にする

着信時に流す音声ガイダンスは、最小限の時間に抑えるのがポイントです。長々と説明が挟まると、お客様が離脱する可能性が高まります。簡潔に内容をまとめて、必要な情報を的確に伝えられるように備えましょう。

用件の案内は簡潔にわかりやすくする

電話音声ガイダンスでお客様に押してもらう番号の説明案内は、簡潔でわかりやすい言葉にします。専門用語などが含まれていると、お客様はどの番号を押すべきか迷います。誰でもわかる言葉に落とし込むことが、電話音声ガイダンスを利用するコツです。

メニュー数は覚えられる数までにする

取り次ぎ先のメニューが多すぎると、混乱の要因になります。お客様に提示する番号は3〜4つ程度に抑えて、「番号の内容を覚えられない」といった事態を防止しましょう。

「オペレーターにつなぐ」メニューは必ず用意する

お客様がどのボタンを押すべきか迷うことを考慮して、どのような用件にも対応できる「オペレーターにつなぐ」のメニューを設置しましょう。どの番号にも該当しない場合、お客様は問い合わせを諦めてしまう可能性があります。「オペレーターにつなぐ」ボタンの設置によって、「とりあえずここに連絡すればいい」という状況を作り、離脱を防止できます。

電話音声ガイダンスやIVRの比較ポイント

導入する電話音声ガイダンスやIVRのサービスを選ぶ際には、いくつかのポイントを比較することが重要です。以下では、導入するサービスの比較ポイントを解説します。

利用目的に合った機能の有無

自社の利用目的に合った機能を持つかどうかが、基本的な採用基準となります。まずは何のために電話音声ガイダンスを導入するのか、どんな効果を引き出したいのかを明確にして、サービスを比較してみましょう。

ガイダンス音声の収録・作成サポートの有無

電話音声ガイダンスのサービスによっては、音声の収録や作成がサポートされないケースがあります。自社独自のガイダンスを作成することは、利用のしやすさに影響するため、サポートが受けられるサービスを選ぶのがおすすめです。

分析機能の充実度

電話音声ガイダンスを提供するサービスによって、分析機能の充実度は変わります。どのような情報を収集できるのか、どのような形で分析に利用できるのかを、事前に確認しておきましょう。

同時通話数

同時通話数も、電話音声ガイダンスを比較するうえで欠かせないポイントです。同時通話数が多すぎると、無駄なコストがかかって負担が大きくなります。逆に同時通話数が少ないと、電話を取りこぼして機会損失の可能性が高まります。自社にかかってくる電話の数を把握したうえで、最適な同時通話数を選ぶのが重要です。

専用装置型かクラウド型か

電話音声ガイダンスは、大きく「専用装置型」と「クラウド型」に分けられます。「専用装置型」は自社にサーバーを設置するため、顧客情報を蓄積しやすいです。一方で初期コストが高く、数千万円規模になるケースもあります。「クラウド型」がクラウドサーバーを利用してサービスを導入するため、初期費用が安く導入までの時間も短いです。

手軽にシステムを導入するのなら、クラウド型の利用がおすすめです。

お試しキャンペーンの有無

電話音声ガイダンスは実際に使ってみることで、自社との相性がわかるケースも多いです。そのため無料で使えるお試しキャンペーンがあるサービスをチェックし、電話音声ガイダンスの機能を体験したうえで導入を検討できるのが理想です。

発話操作とプッシュ操作両方に対応した機能の有無

電話音声ガイダンスは、お客様の言葉で操作できる「発話操作」と、電話のボタンを押す「プッシュ操作」の両方に対応したものがおすすめです。従来のプッシュ操作だけでなく、お客様の言葉に反応して最適な取り次ぎ先を選べるシステムであれば、スムーズかつスピーディに問題を解決できます。

用件だけでなく、担当者名でも振り分けられるか

用件以外にも、担当者名で各担当者の電話番号に振り分けられる機能の有無も重要です。担当者名で電話を振り分けられれば、お客様への対応だけでなく、企業間の連絡もスムーズに行えます。特定の案件を担当している従業員の名前を設定し、外部からの連絡を簡単に取り次げる体制を構築できるサービスの利用には、多くのメリットがあります。

まとめ

電話音声ガイダンスは、お客様からの問い合わせに自動対応し、適切に処理してくれる便利なサービスです。従業員の負担軽減や生産性向上にもつながるため、現場が抱えている課題を解決するきっかけになる可能性もあります。作り始めるときは、着信理由の上位3〜4つをメニューにするところから手をつけると、分岐図も原稿も無理なく決まります。まずは2週間ほど電話の用件を記録し、記事中の例文を自社の言葉に置き換えてみてください。

電話音声ガイダンスを利用するのなら、「とりつぎ君」の導入がおすすめです。「とりつぎ君」はAI(人工知能)とボイスボットを利用して、コールセンターの高度な自動振分や、代表電話の取り次ぎを自動化する呼分配サービスです。発話操作とプッシュ操作に対応しているため、お客様に合わせたサービスの提供が可能です。営業時間外や休日だけに流すガイダンスも設定できるため、機会損失を防げます。

そのほか、管理画面の音声合成機能を使えば、いつでも簡単にガイダンスの内容を編集できます。急遽メッセージを変更したい場合にも、スムーズに対応できる点がメリットです。まずは「とりつぎ君」の無料デモを実際に操作し、独自の利便性をぜひご体験ください。

電話音声ガイダンス(IVR)に関するよくある質問

Q. 電話音声ガイダンスは自分で作れますか?

はい。IVRサービスを使えば、専門知識がなくてもブラウザの管理画面から作成できます。「よくある問い合わせを洗い出す→対応方法(案内・転送・録音など)を決める→分岐を設計する→ガイダンス原稿を作る→システムに登録する」という手順で進めるのが基本です。文章を入力すればAI音声で自動読み上げできるサービスや、録音した音声をアップロードできるサービスがあります。


Q. ガイダンスの分岐はいくつまで作れますか?

システム上は多段階に作れますが、かけた人が迷わないよう、1階層あたりの選択肢は3〜4つまでに抑えるのがおすすめです。階層を深くしすぎると「番号を押したのに目的にたどり着けない」原因になります。


Q. 番号を押しても反応しない・つながらないときは?

プッシュ信号(トーン信号)に対応していない回線・端末だと番号入力を認識できない場合があります。スマートフォンであれば通話画面のキーパッドから押し直す、一定時間操作がない場合はオペレーターや折り返し受付へ自動転送する設計にしておくと、取りこぼしを防げます。


Q. 営業時間外や混雑時はどう案内できますか?

営業時間外は「時間外アナウンス」で受付時間を案内したり、用件を録音で受け付けたりできます。電話が混み合っているときは「お待たせ着信(あふれ呼)」で順番待ちや折り返しの案内を流せます。これらを組み合わせると、人が出られない時間帯でも電話を取りこぼしません。


Q. 電話音声ガイダンスは無料で使えますか?

無料プランやトライアルを用意するサービスもありますが、通話量・回線数・録音や転送などの機能によって費用は変わります。まずは想定する着信数と必要な機能を整理し、提供事業者に見積もりや相談をするのが確実です。


Q. 音声ガイダンスを入れると、今の電話番号は変わりますか?

変えずに導入できる方法があります。IVRサービスの中には今の電話番号の前にガイダンスを置けるものがあり、前橋市の国民健康保険課も、市民になじみのある番号を変えずに導入しています。ビジネスフォンの機能を使う場合も番号はそのままです。契約の前に、今の番号で使えるかを提供事業者に確認してください。


Q. ガイダンスの音声は、録音と音声合成のどちらがよいですか?

文面を変える機会が多いなら音声合成、社名のあいさつなど変えない部分を丁寧に聞かせたいなら録音が向いています。音声合成は文章を入力するだけで音声になるため、臨時休業の案内などもすぐに差し替えられます。録音する場合は、静かな部屋で、区切りを意識してゆっくり読むと聞き取りやすくなります。


Q. 無料の音声合成ソフトで作った音声を、会社の電話で流してもよいですか?

ソフトの利用規約によります。無料で使えても商用利用を認めていないものや、提供元の表記を条件にしているものがあるため、業務の電話で流す前に規約を確認してください。音声合成の機能が付いたIVRサービスを使えば、音声ファイルを別に用意する手間も省けます。

とりつぎ君

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監修者情報

メーカーのコールセンター運営管理に従事し、自らIVRを導入。
不要な入電を抑制しつつ売上向上を実現するなど、現場視点で成果を創出。電話放送局では営業マネージャーとして10年以上従事し、クラウド型IVRの業界シェア1位獲得に貢献。
コロナ禍におけるユーザーのデジタル行動変容を受け、マーケティング部門を立ち上げ、責任者に就任。インサイドセールスを統括し、営業部門との連携を強化。自動音声応答の導入、運用、集客、営業の幅広い経験を有する。
IVRおよびコールセンター市場における20年以上の知見を活かし、ユーザーの検索行動やニーズを深く理解したマーケティング戦略を展開。
検索連動広告の運用経験を基に、現場で役立つ実践的な情報を発信し、読者のビジネス成功を力強くサポートします。

監修者 前田泰延(株式会社電話放送局) マーケティング責任者 営業部営業推進課 課長 前田泰延

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