2025/02/28

ACD(着信呼自動分配装置)とは?コールセンターの機能とIVRとの違い、導入メリット

コールセンターには日々、多数の電話が寄せられ、これらを複数のオペレーターで分担しながら対応しています。電話の振り分けが適切に行われていない場合、サービス品質の低下を招くだけでなく、オペレーターの不満やストレスにもつながりかねません。そこで活躍するのが、電話を自動で振り分ける「ACD」のシステムです。

本記事では、コールセンターで活用されるACDの基礎知識や、導入のメリットや注意点をお伝えします。ACDとIVR・PBX・CTIの違いは、記事の前半で表にまとめました。IVRで用件を聞いてからACDでオペレーターにつなぐ設定例や、混雑時に電話を取りこぼさない受け方もご紹介するため、ぜひ業務改善の参考にしてみてください。

目次

・ACDとは

 ・ACDの意味

 ・ACDの導入費用

 ・ACDが向いているのはどんな業界・用件?

・ACDで設定できる主な機能

 ・待ち時間順ルーティング

 ・着信回数優先ルーティング

 ・ラストコールルーティング

 ・スキルベースルーティング

 ・発信地域ルーティング

 ・発信地域指定ルーティング

 ・発信局番ルーティング

 ・発信電話番号ルーティング

 ・発信端末種別ルーティング

 ・顧客区分ルーティング

・ACDをコールセンターに導入するメリット

 ・顧客満足度の向上が期待できる

 ・オペレーターの業務負担の軽減につながる

 ・経験の浅いオペレーターにかかる負担を調整できる

・ACDをコールセンターに導入する際の注意点

 ・既存システムと連携が可能かどうか確認しておく

 ・振り分け設定を定期的に見直す

・ACDとの連携におすすめのIVRとは

 ・IVRの意味

 ・ACDとIVRのシステム連携による効果

 ・ACDとの連携におすすめのIVRシステム

・ACDとIVRを連携してコールセンターの業務改善を実現しよう

ACDとは

コールセンターで活用されている「ACD」とは、どのような機能を搭載したシステムなのでしょうか。まずは、ACDの特徴や主な機能などの基礎知識をご紹介します。

ACDの意味

ACDは、コールセンターへの入電を自動でオペレーターへ振り分けるシステムのことです。あらかじめ設定した条件や優先度などに基づいて、電話を振り分ける仕組みとなっています。ACDという用語は、英語の「Automatic Call Distribution」の頭文字を取ったものです。日本語では「着信呼自動分配装置」と呼ばれます。

ACDの導入費用

ACDを導入する場合、初期費用と月額費用が発生します。導入形態、組織の規模、ACDの機能によってサービスごとに金額に差が出る点に留意しましょう。初期費用の相場は10万~50万円が目安です。また、月額費用の相場は1ユーザーあたり5,000円~15,000円が目安となっています。

ACDが向いているのはどんな業界・用件?

ACDは、電話の振り分けが必要な企業に適したシステムです。例えば、EC・通販業界や製造業界のように、「商品の注文」「故障・不具合」「返品・交換」といった多様なコールリーズンの振り分けが必要なケースに向いています。また、多数の部署がある大規模な企業の代表電話番号のように、部署や担当者で振り分けが必要なケースにも適しています。

ACDの仕組み:電話がオペレーターにつながるまでの流れ

ACDの動きは、電話がかかってきてからオペレーターが出るまでの4つの段階に分けると理解しやすくなります。お客様には1本の電話にしか見えませんが、その裏でACDは空いている人を探し、見つからなければ順番待ちの列に並べています。

段階 ACDがしていること お客様に聞こえること
1. 着信 代表番号に入った電話を受け取り、どのグループ宛ての電話かを判定します。IVRで用件を選んでもらった場合は、その番号で判定します。 呼び出し音
またはIVRのガイダンス
2. 担当者
を選ぶ
グループの中から、設定したルールに合う人を選びます。待機時間がいちばん長い人、着信回数が少ない人などがよく使われるルールです。 呼び出し音
3. 順番待ち
(待ち呼)
全員が通話中なら電話を待ち行列に並べ、かかってきた順に次の空きを待ちます。 「ただいま電話が混み合っております」などの待ち呼ガイダンス
4. 接続・
あふれ
空いた人につなぎます。待ち時間や待ち件数が上限を超えた電話は、別のグループや録音、折り返しの受付へ回します。 オペレーターの声
または折り返し受付のガイダンス

ACDとIVRの役割分担を示す図。IVRで用件を聞き、ACDが用件ごとのグループから空いているオペレーターを選び、混雑時は順番待ちや折り返しの予約に回る流れ

4つのうち、窓口ごとの差が大きく出るのは3と4の段階です。誰につなぐかのルール以上に、全員がふさがっているときにお客様をどう待たせ、どこで別の受け方に切り替えるかが、電話をかけた人の印象を左右します。

ACDグループとは

ACDグループとは、ACDが電話を分配する相手としてひとまとめにしたオペレーターの集まりのことです。「注文」「技術サポート」「解約の手続き」のように用件ごとにグループを作っておくと、着信した電話はまずグループに届き、その中で手が空いている人に分配されます。システムによっては「キュー」や「着信グループ」と呼ぶこともあります。

オペレーターは出勤したらグループにログインし、休憩や通話後の入力作業(ACW)に入るときは受付を止める操作をします。ACDはこの状態を見て、ログインしていて手が空いている人にだけ電話を回します。1人のオペレーターを複数のグループに登録しておけば、注文の電話が少ない時間帯に技術サポートの電話も受ける、といった融通も利くようになります。

ACDとIVR・PBX・CTIの違いは?

ACDは「電話を誰につなぐか」を決める仕組みで、IVRは「お客様の用件を聞く」仕組みです。PBXは社内の外線と内線をつなぐ交換機、CTIは電話とパソコンの顧客情報を結びつける仕組みで、ACDはPBXやCTI、クラウド型のコールセンターシステムに機能の一つとして組み込まれているのが一般的です。4つの役割の違いを表にまとめました。

仕組み 担当すること お客様から見た動き ACDとの関係
ACD 着信を、空いているオペレーターや担当グループに分配します。 呼び出し音のあとオペレーターにつながります。混雑時は順番を待ちます。 この記事のテーマです。
IVR
(自動音声応答)
自動音声で用件を聞き、番号や発話で振り分けます。決まった手続きは自動で受け付けます。 「〇〇の方は1を」の案内を聞いて番号を押すか、用件を話します。 IVRで聞いた用件をもとに、ACDがグループ内の誰につなぐかを決めます。
PBX
(構内交換機)
外線と内線をつなぎ、転送・保留・内線通話を管理します。 代表番号から担当部署の内線へ転送されます。 ACDはPBXの機能の一つとして搭載されていることが多くあります。
CTI 電話とパソコンを連携し、着信と同時に顧客情報を画面に表示します。 名乗る前から、担当者が契約内容を把握した状態で話が始まります。 ACDが選んだオペレーターの画面に、かけてきた人の情報を表示します。

とくに混同されやすいのがACDとIVRです。どちらも「電話を振り分ける仕組み」と説明されますが、IVRが振り分けるのは用件で、ACDが振り分けるのは人です。たとえば、IVRで「解約のご相談は3番」を選んでもらい、解約担当のグループの中で待機時間がいちばん長い人にACDがつなぐ、という順番で動きます。IVRそのものの機能は「コールセンターのIVRとは」、PBXの種類は「PBXとは」で詳しく紹介しています。

ACDだけ・IVRだけで足りるのはどんな窓口?

用件が1種類しかない窓口なら、ACDだけで足ります。予約専用ダイヤルのように誰が出ても同じ対応ができる場合は、空いている人に順番につなげば十分です。

反対に、電話を受ける人が少なく、決まった手続きの電話が多い窓口では、IVRだけでも多くの電話を片づけられます。営業時間の案内や資料請求の受付をIVRで完結させ、それ以外の電話だけを担当者の電話に転送する使い方です。

用件が3種類以上あり、用件によって対応できる人が違う窓口では、IVRとACDを組み合わせるのが基本です。IVRで用件を分けないままACDだけで分配すると、オペレーターが用件を聞いてから担当者へ転送し直す手間が残り、お客様は同じ説明を2回することになります。どの用件の電話が多いかをつかむ方法は「コールリーズンとは」を参考にしてください。

ACDで設定できる主な機能

ACDを活用すれば、さまざまな条件で電話の振り分けを行えます。ここでは、ACDで設定できる振り分けの機能をご紹介します。

待ち時間順ルーティング

コールセンターにいる複数のオペレーターのうち、待機時間が長い人に電話を振り分ける機能です。オペレーターの業務量に大きな偏りが生じないよう、均等に電話を割り振ることができます。

着信回数優先ルーティング

コールセンターにいる複数のオペレーターのうち、着信回数が少ない人に電話を振り分けます。前述の「待ち時間順ルーティング」と同様に、オペレーターの対応件数を均一にできる機能です。在籍するオペレーターが等しく電話応対の経験を積みやすくなります。

ラストコールルーティング

コールセンターに同じ番号から再度入電があった際、過去に対応したオペレーターに電話を振り分ける機能です。顧客がコールセンターに複数回問い合わせをした場合に有効といえます。該当のオペレーターには前回の対応の経験があるため、以前の内容を踏まえたスムーズなやり取りがしやすくなるでしょう。

スキルベースルーティング

コールセンターへの問い合わせ内容に応じて、対応可能なオペレーターに電話を振り分ける機能です。割り振りのルールは、オペレーターのスキルや経験、専門性などにより決めることができます。たとえば、顧客から英語で問い合わせがあった場合、外国語が話せるオペレーターに割り振るのも、スキルベースルーティングの一種です。

なお、スキルベースルーティングはACDを「IVR(自動音声応答)」と組み合わせることで実現できます。IVRとの連携について、詳しくは以降の見出しで解説いたします。

発信地域ルーティング

発信地域ごとに電話を振り分ける機能です。例えば、「東京都の受付窓口」「大阪府の受付窓口」といった形で、地域別に電話窓口を分けて効率的に対応できるようになります。

発信地域指定ルーティング

事前に指定した特定の地域のみ電話がつながるよう振り分ける機能です。例えば、東京都と大阪府を指定した場合は、それ以外の都道府県からの電話は接続されません。

発信局番ルーティング

発信局番ごとに電話を振り分ける機能です。例えば、局番「080」から始まる番号、局番「03」から始まる番号をそれぞれ別の接続先に繋げられます。非通知の場合は振り分けされません。

発信電話番号ルーティング

発信電話番号ごとに電話を振り分ける機能です。個別の電話番号ごとに、それぞれ別の接続先に繋げられます。非通知の場合は振り分けされません。

発信端末種別ルーティング

発信端末の種類に応じて電話を振り分ける機能です。「固定電話からの着信」「携帯電話からの着信」「公衆電話からの着信」をそれぞれ振り分けできます。

顧客区分ルーティング

顧客データを複数のグループに分けて、区分に応じて電話を振り分ける機能です。優良顧客を優先的に対応したり、特定の担当者が電話に出たりと、きめ細やかな対応が可能となります。

ACDをコールセンターに導入するメリットは?

コールセンターにACDを導入すると、どのようなメリットが期待できるのでしょうか。ここでは、導入メリットをご紹介します。

顧客満足度の向上が期待できる

ACDを導入すると、コールセンターのリソースが有効活用されて、電話応対のサービス品質向上に寄与します。電話を自動的かつ適切な配分で振り分けて、オペレーターの負担軽減につなげられます。また、顧客の待ち時間を軽減できる点にも注目です。時間短縮を実現し、顧客をスムーズに案内しやすくなります。

オペレーターの業務負担の軽減につながる

ACDの振り分け条件の設定次第で、オペレーターの業務量の均一化をはかれます。離席中や後処理中に別のオペレーターへ電話を振り分けるといった運用も可能です。適切な割り振りにより、ひとりのオペレーターに業務が集中するのを避けやすくなるでしょう。その反対に、業務量に偏りがある状態では負担の多いオペレーターに不満やストレスが溜まりやすいので、改善が必要といえます。

経験の浅いオペレーターにかかる負担を調整できる

ACDの機能により、オペレーターのレベルに合わせて振り分けの頻度を調整することが可能です。経験の浅いオペレーターの育成にも役立てられます。たとえば、新人オペレーターよりもベテランオペレーターへ優先的に電話を振り分ければ、個人の能力に応じて負担を調整できます。オペレーターの業務レベルに合わせて、着実に電話応対の経験を積ませられるため安心です。

ACDをコールセンターに導入する際の注意点

ACDの運用ではシステム連携や適切な振り分け設定が必要となります。導入する際は、以下の注意点を押さえておきましょう。

既存システムと連携が可能かどうか確認しておく

コールセンターへACDの導入を検討するなら、既存システムとの連携について確認しておきましょう。すでにIVRをはじめとした他のシステムを運用している場合は、導入予定のACDと連携可能かベンダーに問い合わせるようおすすめします。ACDは他のシステムと組み合わせることでより効果を発揮しやすいため、あらかじめシステム連携の可否をご確認ください。

振り分け設定を定期的に見直す

ACDの導入後は定期的な設定の見直しを行うことが重要です。電話の適切な振り分け方は状況に応じて異なるため、随時確認すると良いでしょう。場合によっては、入電が多い時期と閑散期で振り分け設定を変更するといった運用方法も考えられます。

ACDの設定は定期的に見直しが必要

ACDとの連携におすすめのIVRとは

ACDは他のコールセンター向けシステムと連携させることで、より効果的な運用が期待できます。ここでは、コールセンター業務を効率化する「IVR(自動音声応答)」との連携について解説します。

IVRの意味

IVRとは、コールセンターのカスタマーサポート業務で利用される自動音声応答システムのことです。顧客から入電があると、自動音声ガイダンスが開始される仕組みとなっています。その際、「○○の方は1を、△△の方は2を……」といった形式のアナウンスが流れて、顧客は該当するプッシュボタンを押します。そこで選択された番号に応じて、自動受付による対応を行ったり、特定のオペレーターに電話を繋いだりすることが可能です。

IVRにてコールを用件毎に振り分け、さらにIVRで自動対応できるコール内容や営業時間外は自動対応のIVRへ着信

【参考】
IVRとは?特徴やコールセンターに導入するメリット、サービスの選び方

ACDとIVRを連携すると何が変わる?

ACDをIVRと連携させると、より効率的な電話対応が実現できるようになります。まずIVRの自動音声ガイダンスとプッシュボタン操作で要件を確認した後、ACDで適切なオペレーターへの自動振り分けを行う運用が可能です。IVRとの連携により、用件別に専任のオペレーターを配置したり、新人オペレーターに難度の低い用件を担当させたりできるようになります。コールリーズンに応じた振り分けを行うことで、顧客をスムーズに案内できるのが大きなメリットです。

IVRとACDを組み合わせた振り分けの例

通販会社のお客様窓口を例に、IVRで用件を聞いてからACDで人を選ぶまでを表にしました。番号とグループ名を自社の用件に置き換えれば、そのまま振り分け設計の下書きとして使えます。

IVRで押す番号
(用件)
つなぐACDグループ ACDの分配ルール
1
注文・お届け日
注文グループ 待機時間がいちばん長い人へつなぎ、対応件数をそろえます。
2
商品の不具合
技術サポートグループ スキルベースルーティングで、その商品の知識がある人へつなぎます。
3
契約の変更・解約
契約グループ
(経験の長いオペレーター)
スキルベースルーティングでつなぎ、全員が通話中なら折り返しの予約を受け付けます。
0
その他
総合受付グループ 待ち時間順でつなぎます。どの番号にも当てはまらない用件の受け皿です。
同じ番号からの
2回目の電話
前回対応したグループ ラストコールルーティングで、前回の担当者が空いていれば優先してつなぎます。

契約の変更や解約を経験の長い人に回しているのは、お客様が人の対応を強く求める用件だからです。弊社が2026年4月に全国の50〜70代の男女241名へ行った調査では、人間のオペレーターに対応してほしい場面の1位が「契約内容の複雑な変更があるとき」(49.4%)、2位が「判断に迷っていて相談したいとき」(36.1%)でした(出典:コールセンター利用とAI自動応答(ボイスボット)に関する意識調査)。こうした用件は自動化を急ぐより、確実に経験者へつながる設計のほうが向いています。

IVRのメニューは、お客様が一度聞いて選べる数に抑えてください。同じ調査では、直近のコールセンター利用で「自動音声のプッシュ番号操作が複雑で面倒だった」と答えた人が17.0%いました。メニューを細かく分けるほどACDの振り分けは正確になりますが、お客様が番号を選びきれずに電話を切ってしまっては意味がありません。番号を押す代わりに用件を話してもらう音声認識のIVRなら、選択肢が増えても負担になりにくくなります。メニューの組み立て方は「コールフローとは」、ガイダンスの文例は「電話音声ガイダンス(IVR)の作り方」で紹介しています。

ACDとの連携におすすめのIVRシステム

・とりつぎ君
「とりつぎ君」は、AIによって高度なコールルーティングを実現するIVRシステムです。従来のIVRのプッシュ操作に加えて、音声認識を用いて発話に応じた振り分けも可能となっています。人間のオペレーターと話すのと同じように、「〇〇さんにつないでください」と発話するだけでAIが自動で対応する仕組みです。

・DHK CANVAS
「DHK CANVAS」は、ノーコードで直感的に運用できるIVRシステムです。貴社のニーズに適したオリジナルのコールフローを組み立てて、システム上で自由自在に設定していただけます。どなたでも操作しやすい設計のUIを備えているので、業務改善や緊急時のコールフロー変更にも社内で柔軟に対応可能です。

電話が混み合うときはACDとIVRでどう受ける?

ACDは、空いているオペレーターがいないとき、電話を順番待ちに並べることしかできません。待ち時間に上限を決め、上限を超えた電話はIVRで用件を受け付けて折り返す形にしておくと、つながらないまま切られる電話を減らせます。

お客様にとって、電話がつながらないことはいちばん大きな不満です。弊社の調査では、直近のコールセンター利用で「電話がなかなかつながらず、イライラした」経験がある人が50.2%、最も大きいストレスとして挙げた人も36.9%で、どちらも1位でした(出典:コールセンター利用とAI自動応答(ボイスボット)に関する意識調査)。よくある困りごとと、ACDとIVRで見直す設定を表にまとめました。

困っていること 主な原因 ACDとIVRで見直す設定
待ち時間が長く、
途中で切られる
オペレーターの人数に対して、電話が集中する時間帯があります。 待ち呼ガイダンスを流し、上限を超えた電話はIVRで折り返しの予約を受け付けます。
特定の人に
電話が集中する
分配のルールが固定の順番になっているか、一部の人しかグループにログインしていません。 待ち時間順や着信回数優先のルールに変え、ログインの状況を確認します。
お客様が部署を
たらい回しにされる
用件を聞かないまま、人に分配しています。 IVRで用件を聞き、用件ごとのACDグループにつなぎます。
新人に難しい
電話が回ってくる
全員を同じグループにまとめています。 難しい用件のグループには、経験の長い人だけを登録します。
夜間や休日の
電話を取りこぼす
営業時間外の受け皿がありません。 時間外はIVRで自動受付し、翌営業日に折り返します。

たらい回しも見過ごせない不満です。同じ調査では「担当部署をたらい回しにされて疲れた」経験が13.7%あり、ボイスボットに期待することとしても「たらい回しにされず、用件に応じた対応に直接つながること」が17.8%で2位に入っていました。用件を聞いてから人を選ぶ順番にすると、別の部署へ回し直す電話そのものを減らせます。

待ち呼ガイダンスで状況を伝える

待ち呼ガイダンスは、順番待ちのお客様に流す自動音声です。「ただいま電話が混み合っております。このままお待ちいただくか、時間をおいておかけ直しください」のように状況を伝え、待つか切るかをお客様が選べるようにします。システムによっては、何番目に並んでいるかや、おおよその待ち時間を読み上げられるものもあります。

待っている電話の件数や、途中で切られた電話の割合は、応答率などのコールセンターのKPIとして日別・時間帯別に確認しておくと、待ち時間の上限やグループの人数を見直すときの根拠になります。

待ちきれない電話はIVRで受け付けて折り返す

待ち時間や待ち件数が設定した上限を超えたら、電話を順番待ちから外してIVRに回します。IVRでは名前や用件、折り返し先の番号を受け付け、混雑が落ち着いてからオペレーターが折り返します。受けきれずにあふれた電話(あふれ呼)を、取りこぼさずに一次受付する考え方です。

弊社のあふれ呼IVRは、ピーク時の電話をIVRで折り返しの予約として受け付け、混雑が終わった時点から順に折り返せるようにするサービスです。予約の代わりにSMSでWebサイトへ案内する分岐や、用件を録音する機能も選べます。折り返しの運用は「電話を折り返すコールバックとは」で詳しく紹介しています。

営業時間外の電話は自動音声で受け付ける

営業時間外は、ACDが電話を分配できるオペレーターが1人もいない時間です。時間外のガイダンスを流して終わるのではなく、決まった手続きはIVRで受け付け、それ以外は翌営業日の折り返し予約を取る設定にしておくと、取りこぼしを減らせます。弊社の調査でも、直近の利用で「営業時間外で電話できず困った」と答えた人が11.6%いました。

ACDに関するよくある質問

Q. ACDとPBXの違いは何ですか?

PBXは外線と内線をつなぐ電話交換機で、ACDはその中で着信をオペレーターに分配する機能です。ACDは単体の装置というより、PBXやクラウド型のコールセンターシステムの機能として提供されるのが一般的です。いまお使いのPBXにACDの機能があるかどうかは、契約しているベンダーに確認してください。


Q. 少人数の窓口でもACDは必要ですか?

電話を受ける人が2〜3人でも、誰が出るかが決まっていないと、特定の人に電話が偏ったり、全員が通話中のまま呼び出し音が鳴り続けたりします。そうした偏りが起きているなら、ACDの分配ルールを使う意味があります。オペレーターを置くほどではない窓口なら、IVRで用件を分けて担当者の電話へ転送する方法もあります。


Q. スキルベースルーティングを使うには何が必要ですか?

電話がつながる前にお客様の用件を知る必要があるため、IVRで用件を選んでもらうか、発信番号と顧客データを照らし合わせる仕組みが必要です。そのうえで、オペレーターごとに対応できる用件を登録し、用件別のグループを作ります。


Q. 今の電話番号やPBXのまま、用件ごとの振り分けを追加できますか?

クラウド型のIVRを前に置く方法があります。弊社のとりつぎ君は、いま公開している電話番号から転送するだけで導入でき、PBXの改修も必要ありません。お客様の発話かプッシュ操作で用件を聞き分け、適切な部署や担当者へつなぎます。


Q. ACDとボイスボットは併用できますか?

併用できます。ボイスボットが用件を聞き取って決まった手続きは自動で完結させ、人の対応が必要な電話だけをACDでオペレーターにつなぐ使い方です。弊社の調査では、人よりボイスボットのほうが話しやすい場面があると答えた人が70.5%いた一方、契約内容の複雑な変更では49.4%が人間の対応を求めていました。用件ごとに受け手を分けるやり方は、お客様の受け止め方にも合っています。

ACDとIVRを連携してコールセンターの業務改善を実現しよう

今回は、コールセンターへの入電を自動で振り分ける「ACD」についてご紹介しました。ACDを導入すると、待ち時間や着信回数などの条件に基づいたコールルーティングが可能となります。さらに、IVR(自動音声応答)とシステム連携させれば、顧客の問い合わせ内容に応じた割り振りもできるようになります。ACDを見直すときは、まず「用件を聞いてから人を選んでいるか」と「全員が通話中のとき、電話がどこへ行くか」の2点を確認してください。用件が分かれていなければIVRを前に置き、あふれた電話の行き先がなければ折り返しの受付を用意します。

IVR専業の電話放送局では、いまの電話番号から転送するだけで用件の振り分けを始められる「とりつぎ君」や、コールフローを自社で自由に組み立てられる「DHK CANVAS」を提供しています。IVRのデモ体験もございますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。

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監修者情報

メーカーのコールセンター運営管理に従事し、自らIVRを導入。
不要な入電を抑制しつつ売上向上を実現するなど、現場視点で成果を創出。電話放送局では営業マネージャーとして10年以上従事し、クラウド型IVRの業界シェア1位獲得に貢献。
コロナ禍におけるユーザーのデジタル行動変容を受け、マーケティング部門を立ち上げ、責任者に就任。インサイドセールスを統括し、営業部門との連携を強化。自動音声応答の導入、運用、集客、営業の幅広い経験を有する。
IVRおよびコールセンター市場における20年以上の知見を活かし、ユーザーの検索行動やニーズを深く理解したマーケティング戦略を展開。
検索連動広告の運用経験を基に、現場で役立つ実践的な情報を発信し、読者のビジネス成功を力強くサポートします。

監修者 前田泰延(株式会社電話放送局) 営業部 営業企画・推進チーム シニアリーダー 前田泰延

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