2026/07/30

コールセンターのCPHとは?

コールセンターの生産性が上がらず、改善策を探している管理者の方に向けて解説します。この記事では、オペレーターの効率を測る指標であるCPHの正確な意味や計算方法、そして具体的な向上策を紹介します。最後までお読みいただくと、自社に合った適正な目標数値を設定し、明日からの業務改善にすぐ活かせるようになります。CPHを正しく理解して数値を改善することは、センター全体の運営を最適化するために重要です。

目次

コールセンターにおけるCPHとは何か

 ・CPHの言葉の意味と重要になる理由

 ・正確なCPHの計算方法

CPHの適正な目安

CPHと関連が深いコールセンターの重要指標

 ・平均処理時間を示すAHTとの関係性

 ・平均後処理時間を表すACWの短縮

コールセンターのCPHを向上させる具体的な方法

 ・トークスクリプトとFAQを最適化する

 ・オペレーターへの継続的な研修を実施する

 ・IVRやボイスボットで一次対応を自動化する

CPHを改善する際に気をつけるべき注意点

 ・顧客満足度とのバランスを保つ工夫

 ・オペレーターの負担に配慮した業務設計

 ・通話時間の短縮より後処理の効率化を優先する

まとめ

コールセンターにおけるCPHとは何か

CPH(1時間あたりの対応件数)の計算方法

コールセンターの運営において、オペレーターの稼働状況を客観的な数値で把握することは大切です。まずはCPHの基本的な定義や、なぜ管理業務において重視されるのかについて整理していきましょう。

項目 内容
正式名称 Calls Per Hour
日本語の意味 1時間あたりの対応呼数(対応件数)
主な目的 オペレーターの生産性や業務効率の測定
関連する指標 AHT(平均処理時間)、ACW(平均後処理時間)など

CPHの言葉の意味と重要になる理由

CPHは、コールセンターにおける1時間あたりの対応件数を示す指標です。英語のCalls Per Hourの頭文字を取った用語として知られています。この指標を確認することで、オペレーターが限られた時間のなかでどれだけ効率的に顧客対応をおこなっているかがわかります。
生産性を数値化して明確にできるため、多くのコールセンターで目標値として設定されています。CPHの数値が高いほど、同じ時間内でより多くの顧客に対応できている状態と言えます。結果として、限られた人員で多くの問い合わせを処理できるようになるため、センター運営において大きな意味を持つ指標として扱われています。

正確なCPHの計算方法

CPHの計算式は、とてもシンプルです。特定の期間におけるオペレーターの総対応件数を、その期間の稼働時間で割ることで求められます。具体的に計算してイメージを深めてみましょう。あるオペレーターが1日の業務で8時間稼働し、合計で40件の電話に対応したと仮定します。この場合、40件を8時間で割るため、CPHは5件となります。
稼働時間には、純粋な通話時間だけでなく、電話を切った後の入力作業などの後処理時間も含まれる点に注意してください。お昼の休憩時間や業務外の研修時間は稼働時間から除外して計算することが一般的です。

CPHの適正な目安

cphとはコールセンター①

CPHの数値は、取り扱う商材や業務の内容によって大きく変動します。そのため、他社の数値をそのまま自社の目標に当てはめることは避けたほうがよいでしょう。お客様からの電話を受けるインバウンド業務では、一般的に1時間あたり4〜6件程度がCPHの目安とされています。テクニカルサポートやトラブル対応など、顧客の状況をヒアリングして解決策を提示する業務は、1件あたりの通話時間が長くなる傾向にあります。
一方で、通信販売の注文受付やキャンペーンの応募受付など、あらかじめ聞くべき内容が決まっている定型的な業務では、これより高いCPHとなる場合もあります。ただし、CPHの適正値は業務内容や商材によって大きく異なるため、自社の業務がどれくらい複雑な内容を扱っているかを考慮して、目安を設定することが大切です。

【関連記事】
コールセンターのインバウンドとは?業務内容やおすすめのシステム

CPHと関連が深いコールセンターの重要指標

AHT(処理時間)を縮めてCPHを増やす仕組み

CPHを正しく分析するためには、単独の数値だけを見るのではなく、関連する他の指標と組み合わせて評価することが求められます。ここでは、CPHに直接的な影響を与える代表的な指標を解説します。

指標の略称 正式名称 日本語の意味
AHT Average Handling Time 平均処理時間(通話から後処理までの合計時間)
ACW After Call Work 平均後処理時間(通話終了後の入力などの作業時間)

平均処理時間を示すAHTとの関係性

AHTは、1件の電話対応にかかる平均的な合計時間を示す指標です。お客様と会話をしている通話時間と、電話を切った後の処理時間を足し合わせたものを指します。CPHとAHTは表裏一体の関係にあり、AHTが短くなればなるほど、1時間に対応できる件数であるCPHは増加します。
生産性を高めるためには、このAHTをいかに適正な長さまで短縮するかがカギとなります。ただし、むやみに時間を削ろうとすると、お客様の要望を正しく聞き取れなかったり、案内が不十分になったりする恐れがあります。品質を落とさずに無駄な時間を省くという視点を持つことが重要です。

平均後処理時間を表すACWの短縮

ACWは、電話での会話が終了した後に、対応履歴をシステムに入力したり、関連部署への引き継ぎ作業をおこなったりする時間のことです。実は、この後処理の時間を短縮することが、CPHを向上させるうえで有効な手段になります。
通話時間を短くすることには限界があり、お客様のペースに合わせる必要もあります。しかし、後処理時間はオペレーター自身のスキルやシステムの使い勝手によって、大きく改善できる余地があります。入力フォーマットを簡略化したり、よく使う文章を単語登録したりするだけで、次の電話に出るまでの待機時間を早めることができます。
【関連記事】
ACWとは?対応時間の短縮でコールセンターの業務を効率化

コールセンターのCPHを向上させる具体的な方法

cphとはコールセンター②

現状の数値を把握した後は、いよいよ数値を改善するための施策を実行していく段階に入ります。ここでは、現場の負担を減らしながら生産性を高めるための具体的な方法を紹介します。

施策の方向性 具体的な方法 期待できる効果
知識の標準化 トークスクリプトやFAQの整備 回答に迷う時間を減らし通話時間を短縮する
スキルアップ ロープレや定期的なフィードバック オペレーターの対応スピードと正確性が向上する
ITツールの活用 IVR・ボイスボットやCTI・CRMの導入・連携 一次対応の自動化や後処理の効率化で1時間あたりの対応件数を増やす

トークスクリプトとFAQを最適化する

オペレーターが回答に迷う時間を減らすことは、CPH向上の第一歩です。そのためには、よくある質問をまとめたFAQや、会話の流れを定めたトークスクリプトを常に最新の状態に保つことが欠かせません。
お客様から新しい質問が寄せられた際は、管理者が素早くFAQに追加し、全員が閲覧できるようにルールを整えましょう。トークスクリプトも、実際の通話録音を分析して、よりスムーズに案内できる言い回しへと定期的に修正を加えることが大切です。資料が整理されていれば、経験の浅いオペレーターでも保留にして確認する回数が減り、結果として対応件数が増加します。

オペレーターへの継続的な研修を実施する

システムやマニュアルがどれほど優れていても、それを使うオペレーターのスキルが不足していては十分な効果は得られません。定期的な研修を実施し、タイピング速度の向上や、通話をコントロールする話法の習得をサポートしていくことが求められます。
対応が長引いてしまうオペレーターには、管理者が個別にフィードバックをおこなう時間を設けると効果的です。実際の対応音声を聞き直しながら、どの部分で時間をロスしているかを一緒に確認することで、本人も改善点に気づきやすくなります。現場の不安を取り除き、自信を持って対応できる環境を作ることが生産性向上に直結します。

IVRやボイスボットで一次対応を自動化する

人の対応だけに頼らず、システムで補完することも、CPHを向上させるうえで有効な選択肢です。なかでも効果が大きいのは、IVR(自動音声応答)やAIボイスボットを活用して、電話の一次対応そのものを自動化する方法です。用件の振り分けや定型的な問い合わせへの回答、あふれ呼への対応をシステムに任せられれば、オペレーターは本当に人が対応すべき呼にだけ集中でき、限られた時間で処理できる件数が着実に増加します。
あわせて、電話とコンピューターを統合するCTIや、顧客情報を管理するCRMを連携させることも重要です。着信と同時にお客様の過去の購入履歴や対応履歴が画面にポップアップ表示されれば、名前や状況を一から聞き出す時間を省略できます。さらに、音声認識システムを活用して通話内容を自動でテキスト化できれば、後処理の入力作業にかかる時間を大幅に削減できるでしょう。初期費用はかかりますが、長期的な視点で見ればCPHの改善に貢献することが期待できます。

CPHを改善する際に気をつけるべき注意点

CPHを改善する際に気を付けるべき注意点

CPHの数値を上げることには多くのメリットがありますが、数値の追求だけを目的としてしまうと、思わぬ落とし穴にはまることがあります。ここでは、業務改善を進めるうえで管理者が気をつけるべきポイントを解説します。

発生しうるリスク 主な原因 管理者がとるべき対策
応対品質の低下 件数を稼ぐために早口で案内してしまう CS(顧客満足度)の指標も合わせて評価に組み込む
オペレーターの疲弊 休憩をとらずに次々と電話を取り続けてしまう 適度な小休止を促し、精神的なケアをおこなう
トラブルの増加 確認不足による誤案内やクレームの発生 通話時間を無理に削らず、後処理時間の短縮を優先する

顧客満足度とのバランスを保つ工夫

CPHを重視しすぎると、オペレーターが早く電話を終わらせることに意識が向いてしまいがちです。その結果、お客様に対して早口になったり、必要な説明を省略してしまったりと、応対品質が低下するリスクが高まります。電話を早く処理できても、お客様の疑問が解決せずに再度電話がかかってきては本末転倒と言えます。
CPHの目標を設定する際は、応答品質のモニタリングスコアや、お客様へのアンケート結果など、顧客満足度を測る指標とセットで評価する仕組みを作りましょう。効率と品質の両輪のバランスを保ちながら、お客様に寄り添ったセンター運営を目指すことが大切です。

オペレーターの負担に配慮した業務設計

CPHの向上を現場に求めると、責任感の強いオペレーターほど休憩を削ってでも電話を取り続けようとします。しかし、休みなく対応を続ければ集中力は低下し、心身の疲弊が蓄積していきます。疲弊が進むと、判断ミスや言葉遣いの乱れが増え、応対品質にも悪影響が及びます。
さらに深刻なのは、離職率の上昇につながるリスクです。経験豊富なオペレーターが抜けてしまうと、採用と育成にかかるコストが増大し、結果的にセンター全体の効率が落ちてしまいます。管理者がとるべき対策は、適度な小休止をルールとして組み込むことです。たとえば、一定の対応件数ごとに5分程度の休憩を設定したり、長時間の難対応のあとにはリフレッシュタイムを設けたりする方法が考えられます。オペレーターが無理なく力を発揮できる環境を整えることが、CPHを持続的に高めるための土台になります。

通話時間の短縮より後処理の効率化を優先する

CPHを上げようとする際に、通話時間(ATT)そのものを短縮しようとするケースは少なくありません。ただし、お客様との会話を無理に縮めると、確認不足による誤案内やクレームが発生しやすくなります。一度のミスがクレーム対応や再架電を生めば、結果的に1件あたりの対応コストは大幅に膨らみます。こうしたトラブルを防ぐためにも、通話中の説明や確認の時間は安易に削るべきではありません。それよりも先に見直したいのが、後処理時間(ACW)の短縮です。
通話後の入力作業や記録の手順を効率化するほうが、応対品質を維持したままCPHを改善しやすくなります。具体的な効率化の方法は前述したACWの短縮策を参照してください。管理者は、後処理のどこにムダがあるかを現場と一緒に洗い出し、改善の優先順位を明確にしておきましょう。「通話はしっかり、後処理は素早く」を合言葉にすることで、品質とスピードの両立が実現しやすくなります。管理者は、後処理のどこにムダがあるかを現場と一緒に洗い出し、改善の優先順位を明確にしておきましょう。

まとめ

この記事の要点をまとめます。

•    CPHとは1時間あたりの対応件数を示す重要な生産性指標である
•    適切な目標値はインバウンドやアウトバウンドなどの業務内容によって異なる
•    CPHを高めるにはAHTの短縮、特に後処理時間(ACW)の削減が効果的である
•    マニュアルの整備やシステムの活用が現場の負担軽減と効率化につながる
•    数値の向上だけでなく顧客満足度(CS)を維持するバランス感覚が求められる

CPHの改善は一朝一夕にはいきませんが、現状の数値を正しく把握し、小さな工夫を積み重ねることで着実な成果につながっていくはずです。

後処理を効率化しCPHを高めるなら「DHK CANVAS」

本記事で解説したとおり、CPH向上のカギは通話時間を無理に削ることではなく、後処理(ACW)の短縮と一次対応の自動化にあります。定型的な入電をシステムに任せてオペレーターが本当に人が対応すべき呼に集中できれば、品質を落とさずに1時間あたりの対応件数を着実に増やせます。
その実現を支えるのが、電話業務を自動化するノーコードAIエージェント「DHK CANVAS」です。用件の振り分けや定型的な問い合わせ、あふれ呼への対応をAIとシナリオが担い、通話内容の録音・AI要約や外部システムとのAPI連携によって後処理の入力・記録作業も効率化します。「通話はしっかり、後処理は素早く」を仕組みで支える設計です。

こんな課題の解決に役立ちます 

・定型入電に時間を取られ生産性が上がらない
 一次対応を自動化し、人が対応すべき呼にオペレーターを集中させてCPHを高めます。

・後処理(ACW)が長く次の対応に移れない
 通話の録音・AI要約や貴社システムとのAPI連携で、入力・記録の手間を削減します。

・品質を落とさずに効率化したい
 FAQ・シナリオ・生成AIを用件に応じて使い分け、応対品質を保ったまま処理件数を増やします。

IVR市場シェアNo.1・導入実績1,500社以上・年間4,000万コール対応の実績を持ち、解約・注文受付で年間3,800時間の工数削減や受付コスト25%削減を実現した事例もあります。ノーコードの直感的な操作で現場が自ら改善でき、カスタマーサクセスが業務定着まで伴走します。

自社のコールリーズンのどこを自動化すれば効果が高いか知りたい段階でも問題ありません。まずは料金・機能・事例がわかる資料をご確認ください。

▼電話AIのできること・料金・事例がわかる資料を無料でダウンロード
詳細はこちら

▼無料トライアルを試してみる
詳細はこちら

DHK CANVAS

お役立ち資料 無料ダウンロード

【本資料は、下記の関心をお持ちの方におすすめです】
・コールリーズン分析によって、自動化する優先順位を整理したい
・ボイスボット運用改善のKPI設計、現場で回すPDCA体制を確認したい

監修者情報

メーカーのコールセンター運営管理に従事し、自らIVRを導入。
不要な入電を抑制しつつ売上向上を実現するなど、現場視点で成果を創出。電話放送局では営業マネージャーとして10年以上従事し、クラウド型IVRの業界シェア1位獲得に貢献。
コロナ禍におけるユーザーのデジタル行動変容を受け、マーケティング部門を立ち上げ、責任者に就任。インサイドセールスを統括し、営業部門との連携を強化。自動音声応答の導入、運用、集客、営業の幅広い経験を有する。
IVRおよびコールセンター市場における20年以上の知見を活かし、ユーザーの検索行動やニーズを深く理解したマーケティング戦略を展開。
検索連動広告の運用経験を基に、現場で役立つ実践的な情報を発信し、読者のビジネス成功を力強くサポートします。

監修者 前田泰延(株式会社電話放送局) マーケティング責任者 営業部営業推進課 課長 前田泰延

お役立ち資料

関連コラム

おすすめコラム

簡単・便利なIVRを体験

お役立ち資料

IVRで電話業務を自動化する手法や、IVRサービス提供会社を選ぶポイントを知ることができる資料を無料提供

下記の関心をお持ちの方におすすめです!

  • コールセンターの電話業務をどこまで自動化できるのか知りたい

  • 自動化に適したコール内容を知りたい

  • IVRやボイスボット導入により、自動化に成功した事例を知りたい

IVRを活用してコールセンターを自動化する手法と成功事例

ボイスボット(IVR)で課題解決

こんな課題ありませんか?

  • 今より人は増やせない。今の体制で無理なく運用できる現場を作りたい。
  • AIに任せて大丈夫?自社に合うボイスボットの選定基準がわからない。
  • 効率化はしたい。でも、お客様に『冷たい』と思われる対応は避けたい。

お問い合わせ・資料請求はこちら

お電話からのお問い合わせ