2022/12/06

自社のコールセンターは、どのような課題に直面しているでしょうか。コールセンター運営では、現状の課題を把握することが大切です。コールセンター業界にはいくつかの慢性的な課題があるほか、近年の状況により新たに生まれた課題もあります。各課題を解決するには、着実に改善を目指すことが重要です。

こちらでは、コールセンター業界が直面している課題と、代表的な3つの解決方法をご紹介します。対応品質が高く、離職率が低い理想的なコールセンターの構築を目指して、ぜひ参考にしてください。

目次

コールセンター業界が直面している課題

 ・人手不足による採用難

 ・問い合わせ手段の多様化

 ・在宅勤務の普及

 ・オペレーターの早期離職

コールセンターの運営でよくある課題

 ・優秀な人材を育成できない

 ・業務効率が悪い

 ・顧客対応の品質が低下している

コールセンターの課題に対する3つの解決策

 ・職場環境を整備する

 ・アウトソーシングを活用する

 ・専門システムを導入する

コールセンターの課題を個別に解決して業務改善を目指す

コールセンター業界が直面している課題

まずは、コールセンター業界の課題を整理していきましょう。現在、多くのコールセンターが直面していると考えられている課題の代表例をご紹介します。

人手不足による採用難

コールセンター業界の代表的な課題といえるのが、人手不足による採用難です。日本では、労働人口の減少により人材採用では売り手市場の状況が続いている状況です。コールセンター業界でも、かねてより採用難が問題視されています。さらに、離職率が高い業界であることから、常に需要は多い状況です。労働人口の減少と重なり、需要と供給のバランスが取れていない状態が長らく続いています。

2018年に行われた調査では「入社1年以内に71%以上の社員が離職した」と答えた企業が22%にのぼりました。採用はコールセンターの慢性的な課題であるといえるでしょう。

出典:「 新人オペレータの離職率の推移」(CALL CENTER JAPAN 2019年1月号)

問い合わせ手段の多様化

多様化する問い合わせ手段への対応も、多くのコールセンターにとって急務となっています。現在は、社会のデジタルシフトにともない、電話以外の問い合わせ手段が普及しつつある状況です。実際に、複数の問い合わせチャネルを有する「コンタクトセンター」が登場しています。メール、SNS、チャットなどさまざまなツールを利用して顧客とコミュニケーションを行う点が、コンタクトセンターの特徴です。コールセンターでも、顧客のニーズに応えられるサービスが求められています。

在宅勤務の普及

在宅勤務(テレワーク)に関する課題もあります。新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けて、在宅勤務を実施する企業が一気に増加しました。東京都の調べによると都内企業のテレワーク実施率は、2021年12月の時点で56.4%に到達しています。コールセンター業務も、例外なくテレワーク化に迫られています。しかし、セキュリティや労務管理などの観点から解決すべき課題も多く残されている状況です。

【出典】「テレワーク実施率調査結果 2022年1月」(東京都)

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オペレーターの早期離職

コールセンター業界では、オペレーターの早期離職が起こりやすい業界です。業務量の多さや顧客応対でのストレスなどが主な原因と考えられています。例として、リソース不足で1人あたりの業務負担が過剰となる、クレーム対応で精神的な負担が生じるなどの問題が日常的に起きています。オペレーターの離職率が高い場合、新しい人員を頻繁に補充しなければなりません。オペレーター早期離職が増えるほど、採用や教育にかかるコストが大きくなる点も問題です。これは、新人オペレーターが覚えるべきことが多く、一人前になるまでに時間がかかりやすいためです。

せっかく入社した人材が流出することは大きな損失

コールセンターの運営でよくある課題

コールセンターの運営では、以下の課題が代表的な例として挙げられます。

・優秀な人材を育成できない
・業務効率が悪い
・顧客対応の品質が低下している


こちらでは、それぞれの課題について詳しく解説します。

優秀な人材を育成できない

オペレーターとして活躍できる優秀な人材の育成に苦慮しているコールセンターは少なくありません。多くの場合、社内の教育体制が十分に整えられていないことが要因のひとつです。オペレーターをフォローする「リーダー」や、プロジェクト管理を担う「スーパーバイザー」などの管理職の育成も必要です。スキルを持った人材が早期退職してしまうため、社内にコールセンター業務のノウハウが蓄積されない問題もあります。

業務効率が悪い

コールセンター業務に必要以上に多くの時間がかかっていたり、繁閑の差に対応できなかったりするケースも多く見受けられます。用件の確認で二度手間が発生している、後処理に多くの時間がかかっている、オペレーターの待機時間が多い、といったケースが代表例です。動員しているオペレーターの労働力が適切に生かされていないため、人件費の無駄が生じやすい状況といえます。不要な業務の削減や方法の効率化に取り組めば、業務負担を軽減できる可能性があるでしょう。

顧客対応の品質が低下している

顧客対応品質の低下も課題となっています。対応の悪さを理由に顧客がカスタマーサービスへの不満をつのらせると、顧客満足度の低下が避けられません。顧客満足度が低下すると、コールセンターの評価だけではなく対象商品・サービスの信用や売上にも影響を与えるケースがあります。

考えられる代表的な原因は、「コールセンターの応答率が低い」「オペレーターがスムーズに回答できない」「架電時の待ち時間が長い」などです。顧客満足度の低下からクレームが頻発すれば、業務負担の増加にもつながりかねません。クレームの対応は長期化しやすいため、さらに応答率が低下するという悪循環が生まれてしまいます。

コールセンターの課題に対する3つの解決策

自社のコールセンターが抱える課題は、どのように解決へつなげるべきでしょうか。コールセンターの課題に対する解決策として、3つの方法をご紹介します。

職場環境を整備する

まずは職場環境を整備し、最適化することが重要です。業務マニュアルを作成したり、社内での評価方法を明確にしたりすることが具体的な取り組みとして挙げられます。オペレーターが業務中に参照できるマニュアルがあれば、コールセンター全体で電話応対の品質が均一になり、安定したサービスを提供しやすくなるでしょう。人事評価のポイントがわかると、オペレーターのモチベーション向上にもつながります。

近年の動向に合わせ、在宅勤務に対応可能な体制を整えるのも有効です。多様な働き方を実現でき、人材不足の対策にもつながります。結婚や出産などでオペレーターのライフステージが変化した際に、既存の職場で柔軟に働き続けられる点もメリットです。

アウトソーシングを活用する

インハウスのコールセンター部門を、外部企業のアウトソースに切り替えるという選択もあります。顧客対応全体を委託するほか、一部の業務や、特定の曜日・時間帯のみアウトソーシングを利用することも可能です。外注費用によっては、内製化する場合と比較してコストカットが期待できるケースもあります。一方で、アウトソーシングのデメリットに留意しておくことも重要です。例として、社内に運用のノウハウが蓄積しにくい、顧客情報などを外部に共有するためセキュリティ上のリスクがある、といったデメリットが挙げられます。

コールセンターを外部へ委託することが増えている

専門システムを導入する

コールセンターの業務改善を目的とした、専門システムを導入する方法があります。「IVR(自動音声応答)」や「CTI」といった製品が代表的です。

IVRとは、顧客の入電に自動で対応するシステムのこと。自動受付・自動案内・自動振り分け・SMS連携など、事前に設定された対応を自動化できます。システムで自動処理できる業務を増やせばオペレーターの負担が減少します。処理できる入電数も増えるため、顧客満足度の向上も期待できるでしょう。

CTI(Computer Telephony Integration)とはコンピューターと電話を統合する技術のこと。顧客から入電があったとき、電話番号から顧客情報を検索するなどの各種機能を利用できます。契約内容や過去の対応履歴を見ながら対応できるため、対応品質の向上が可能です。

電話放送局では、インバウンドの顧客対応でご活用いただける多彩なIVRサービスを提供しています。自社のコールセンター業務の一部を自動化し、業務効率の向上へ取り組む際は、どうぞお気軽にご相談ください。

よくある電話問合せを自動対応

配送状況の問合せを自動化したIVRコールフロー例

コールセンターの課題を個別に解決して業務改善を目指す

現状のコールセンターで解消すべき課題や解決策をご紹介しました。近年では顧客接点の増加からAIのチャットボットなども活用されていますが、顧客層によっては引き続き通話による有人のサポートも求められています。電話によるカスタマーサポートのサービス品質向上を目指し、ご紹介した課題への解決方法を探していくことは、今後のコールセンター業界においても大切です。自社のコールセンターがどんな課題を抱えているのか、今一度分析してみましょう。

コールセンターの生産性に関する課題は、業務効率を向上させるシステムをソリューションとして導入するのがおすすめです。電話放送局の「自動受付IVR」は、24時間365日問い合わせ窓口として機能します。オペレーターが処理する問い合わせ件数の増加を防止できるほか、BCP対策でも役立てられます。音声認識に対応している点も強みです。コールセンター運営でオペレーターの生産性に関する課題を抱えている場合に、導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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