2022/04/06

すでにコールセンター業務への導入が始まっているボイスボット。具体的にどの業務で活用できるのか、どんなサービスを選定するべきかなど、導入に際してお悩みではないでしょうか。

本記事では、ボイスボットと相性の良い業務や、プッシュ操作やオペレーター対応との棲み分け、サービスの比較ポイントまで、詳細な情報をお伝えします。コールセンター部門のご担当者様は、サービスの検討にお役立てください。

なお、ボイスボットの基礎知識については、以下の関連記事で解説しています。ボイスボットの基本的な情報を押さえたい方は、ぜひ併せてお読みください。

【関連記事】ボイスボットとは?導入するメリット・デメリットとおすすめサービス

目次

ボイスボットの特長や今後の動向

 ・ボイスボットの特長

 ・ボイスボットの市場規模や今後の動向

ボイスボットとプッシュ操作、オペレーター対応の棲み分け

 ・ボイスボットの発話入力に向いている業務の例

 ・プッシュ操作に向いている業務の例

 ・オペレーター対応が向いている業務の例

ボイスボットを比較する際のポイント

 ・機能要件

 ・非機能要件

ボイスボットに適した電話対応業務を見極めて効果を最大化!

ボイスボットの特長や今後の動向

初めに、ボイスボットの仕組みや特長、業界における今後の動向など、コールセンター向けソリューションの導入に際して理解しておきたい情報をご紹介します。

ボイスボットの特長

ボイスボットとは、顧客からの入電に対してAIが音声を解析して、自動応対やオペレーターへの転送を行うシステムです。発話入力に対応できるため、ユーザーによるプッシュ操作は不要となります。つまり、ユーザー側は「○○の方は1を、△△の方は2を……」などのアナウンスに沿った操作をせずに済むということです。音声ガイダンスの選択肢を聞く手間を省けて、ストレスなく利用できます。また、電話応対の自動化により、オペレーター側が対話によるヒアリングの手間を省けるのも大きな特長です。従来よりも1件当たりの通話時間を短縮できるので、業務効率化やコスト削減にも有効とされています。

【シナリオの例(通販での商品注文の場合)】

ボイスボットの市場規模や今後の動向

ボイスボットは今後、さらに普及が進むと考えられています。その理由は、技術の進歩に伴って、多くの企業が低コストで簡単に運用を実現できるようになるためです。また、サポートの利便性が向上して、ユーザーニーズが高まることも理由として挙げられます。現状は、電話業務の自動化ではプッシュ操作を採用する企業が多い傾向にあります。その背景にあるのは、ボイスボットのコスト面の負担が大きいことや、ユーザーが発話入力に慣れていないことなどです。しかし、ボイスボットの強みを生かせる業務では、IVRに代わり導入が進む可能性があると期待されています。

ボイスボットとプッシュ操作、オペレーター対応の棲み分け

電話対応業務のなかには、ボイスボットに適した業務と、プッシュ操作に適した業務があります。両者の違いを把握しながら、業務内容に応じてサービスを使い分けるのが望ましいでしょう。ここでは、最適な棲み分けについて解説します。

ボイスボットの発話入力に向いている業務の例

・特定が難しい曖昧な問い合わせ
ボイスボットは内容が曖昧な問い合わせ対応に適しています。活用事例として挙げられるのは、メーカーにおける故障内容の受付業務などです。ユーザーが「〇〇をしたときに××の操作ができなくて……」と発話した場合、「××の操作ができない」の部分をボイスボットが読み取ります。

また、選択肢の数が多い場面にもボイスボットの発話入力が向いています。たとえば、落とし物の問い合わせ業務では、ユーザーが「かばん」や「日傘」など具体的な名称を発話するだけで手続きが可能です。落とし物の種類は多岐にわたることが多く、音声ガイダンスで選択肢を提示すると非常に多くの時間がかかってしまうため、ボイスボットが適しています。

・予約の申し込み
ボイスボットを導入すれば、ユーザーの簡単な発話でスムーズに予約受付を完結できるようになります。その際は、「4月20日の15時からカウンセリングをお願いします」といった自然な流れで進行するのが魅力です。「いつ」「何時に」「どのような」申し込みをしたいのか、発声するフローのみで手続きができます。

・あふれ呼対応
オペレーター不足や入電数の増加などを背景に、「あふれ呼」が課題となっているケースでも、ボイスボットが活躍します。自動応答による対応を希望するユーザーを誘導し、ボイスボットで対象コールの一部を自動化。業務が標準化されることで、あふれ呼の削減につながります。

プッシュ操作に向いている業務の例

カード番号を発話するのは心配がある

重要な情報を取り扱う電話業務では、セキュリティの観点からプッシュ操作が適しています。ユーザーの発話による情報漏えいのリスクを避けやすくなるためです。発話入力では、ユーザーの声が第三者に盗み聞きされるリスクがあります。クレジットカード番号、本人確認に用いる個人情報、証券番号などの重要な情報を取り扱うなら、番号入力のほうが安心です。ユーザーがプッシュボタンで番号を入力する操作方法なら、入力中のプライバシーを保護しやすくなります。

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オペレーター対応が向いている業務の例

苦情や相談対応は自動化するのが難しい

・クレーム対応
顧客からのクレームを受ける場面では、内容に応じた柔軟な対応が求められるため、オペレーター対応が望ましいと考えられています。なかには、ボイスボット特有の機械的な音声に冷たいイメージを抱く方も少なくありません。オペレーター対応なら、声のトーンや話すスピードで誠実な態度を伝えることが可能です。

・カウンセリング、相談対応
カウンセリングや相談対応の場面では、連絡を入れたユーザーの感情に寄り添った対応が求められます。単に用件や回答内容を聞くだけでなく、相手の発する言葉から細かなニュアンスを読み取ることが重要となります。繊細さが必要な業務のため、オペレーターが対応できると理想的です。

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ボイスボットを比較する際のポイント

コールセンターに導入するボイスボットのサービスを比較するポイントを解説します。自社の求める要件を満たし、課題の解決につながる満足度の高いサービスをお選びください。

機能要件

・プッシュ操作併用
ボイスボットのなかには、音声読み取りと併せてプッシュ操作にも対応しているツールがあります。併用可能なボイスボットを選択すれば、双方の特長を組み合わせたサービス提供が可能です。

・受付内容確認機能
ボイスボットの受付内容確認機能とは、ユーザーから受け付けた内容を通話後に送信できる機能です。SMSやメール、チャットアプリのメッセージなどを通して確認の通知を行います。URLを送付してwebサイトへ誘導することも可能です。受付内容を確認できることで、ユーザーの安心感につながります。

・音声認識精度の改善機能
ボイスボットの認識精度は、ユーザーが話す内容をより正確に読み取るために重要なポイントです。改善機能が搭載されていれば、発話語句のチューニングにより、精度を高められます。特定の商品名など固有名詞の認識精度を高めることが可能です。

非機能要件

・最大同時着信回線数
多数の入電が想定される場合は、ボイスボットが同時に通話できる数の回線を確保する必要があります。自社のビジネスの規模に応じてチャンネル数を増加できるサービスが安心です。

・最大同時転送回線数
ユーザーが操作に失敗した場合など、ボイスボット対応で特定のコールフローを通過した際は、コールセンターへ電話を転送することになります。転送回線数が十分に用意されているかを確認しておきましょう。

・キャリアサービス(0120・0570)からの着信が可能
電話番号「0120」や「0570」でも受付できる、複数通信キャリア対応のボイスボットサービスもあります。既存の通信キャリアに対応する回線を提供してもらえるため、ボイスボット導入がスムーズになります。


ボイスボットに適した電話対応業務を見極めて効果を最大化!

本記事では、ボイスボットと相性の良い電話対応業務の種類や、サービスを比較するポイントを解説しました。電話放送局では、AI(人工知能)が発話解析するボイスボットの「ロボット自動受付」や、簡単なプッシュ操作で24時間365日対応を実現する「自動受付IVR」を提供しております。業界最大規模の回線数で安定性を実現。自社開発のシステムのため柔軟なサービス構築が可能です。短納期・低コストのボイスボットやIVRをお探しのご担当者様は、お気軽に資料請求やお問い合わせをご利用ください。

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