2025/06/26

コールセンター(コンタクトセンター)のオペレーターは、電話応対以外にも後処理や事務作業などのさまざまな業務を担っています。これらのコールセンター業務を効率的に進められるようになれば、電話窓口の混雑や人手不足をはじめとした多くの課題を解決できるでしょう。

本記事では、コールセンターの自動化で解決できる課題について解説します。課題解決に役立つおすすめのソリューションもご紹介するため、自社の現状を改善するために情報収集している責任者・管理者の方は、ぜひ参考にしてみてください。

目次

コールセンターにありがちな課題

 ・問い合わせ件数の増加による対応遅延・混雑

 ・オペレーターの人手不足・採用難

 ・業務の煩雑化や後処理の負担

コールセンターを自動化する際に重要な業務の振り分けとは

 ・定型業務とは

 ・非定型業務とは

コールセンターを自動化するメリット・デメリット

 ・コールセンターを自動化するメリット

 ・コールセンターを自動化するデメリット

コールセンター自動化の事例

 ・物流業界:AIオペレーターで集荷依頼を自動化

 ・製薬業界:音声認識×AIマニュアル検索

 ・保険業界:ボイスボット×RPAで書類請求自動化

コールセンター業務の自動化に貢献する電話放送局のソリューション

コールセンターにありがちな課題

コールセンター業界には、以下のようなさまざまな課題を抱えている企業が少なくありません。これらの課題は、自動化によって解決できる可能性があるため、まずは自社の現状を確認してみましょう。

問い合わせ件数の増加による対応遅延・混雑

オペレーターの対応が追いつかず、待ち時間が長引いたり、電話がつながらなかったりする課題です。この場合、電話の一次対応やよくある質問への回答など、定型作業をAIやIVR(自動音声応答システム)の機能で自動化する対策が挙げられます。適切な担当者へスムーズに案内したり、顧客の自己解決を促進したりすることで、混雑や待ち時間の解消につながります。

オペレーターの人手不足・採用難

コールセンター業界の人材不足を背景に、オペレーターの確保が困難となり、既存スタッフへの負荷が集中するという課題です。リソースが不足している場合は、オペレーションを見直して一部業務を自動対応に代替することで、少人数でも安定して稼働しやすくなります。自動化によりサービス品質の均一化、生産性向上、人材採用・教育コスト削減、離職率低下などのメリットが期待できます。

業務の煩雑化や後処理の負担

電話対応以外の後処理や事務作業に時間と手間がかかり、オペレーターの業務負荷が高いという課題です。その際は、音声認識システムによる通話記録の自動作成、自動記録ツールによる報告書作成の自動化などの対策が挙げられます。業務自動化・効率化による工数削減で、オペレーターの負荷を大幅に軽減できます。


ここまでご紹介した課題は、業務の自動化によって大幅な改善が期待できます。ただし、コールセンター業務を完全に自動化することは難しいため、次の見出しで解説するように、オペレーターによる有人対応との適切な役割分担を行いましょう。

コールセンターを自動化する際に重要な業務の振り分けとは

コールセンター業務は、大きく「定型業務」と「非定型業務」に分けられます。オペレーションを自動化する際は、それぞれの傾向を把握した上で自動化に適した業務を見極めることがポイントです。

定型業務とは

定型業務とは、業務フローが明確に決まっていて、マニュアル化が容易な業務のことです。具体例として「FAQ(よくある質問)の対応」「住所変更や契約内容変更の手続き」「応対履歴の入力」などが挙げられます。手順が決まっているため、チャットボットや自動音声応答システム(IVR)などのテクノロジーによって効率化しやすいといえます。

非定型業務とは

非定型業務とは、個別に対応方法が異なり、臨機応変な判断や高度なコミュニケーションが必要な業務のことです。具体的には「クレーム対応」「相談対応」「イレギュラーなトラブル対応」「個別相談」などが挙げられます。場面ごとに適切な判断や対応を求められ、一般的に自動化が難しい傾向にあるため、人間のオペレーターに振り分けるのが望ましいでしょう。ただし、非定型業務のうち受付や記録などのプロセスを切り出せば、一部分のみ定型化できる可能性があります。

例)通信販売企業

コールセンター業務を自動化する場合は、現状の業務を「定型業務」と「非定型業務」に分類した上で、まずは定型業務を優先的に自動化すると効果的です。適切な振り分けによって、オペレーターが非定型業務に集中しやすくなり、業務効率化や顧客満足度向上が期待できます。

コールセンターを自動化するメリット・デメリット

コールセンター業務を自動化すると、どんなメリット・デメリットがもたらされるのでしょうか。自動化によって起こる変化を押さえておきましょう。

コールセンターを自動化するメリット

コールセンターを自動化する仕組みを構築すると、24時間いつでも迅速に対応が可能となり、顧客ニーズへ柔軟に応えやすくなります。また、オペレーターのスキルによる対応品質のバラつきや人的ミスが低減するため、顧客満足度の向上が期待できます。さらには、顧客対応データを自動で収集・蓄積して、業務改善や顧客分析に役立てられることも導入メリットの一つです。

コールセンターを自動化するデメリット

コールセンターのオペレーター業務を自動化する場合、顧客に感情的な配慮がしにくくなることが注意点です。人によっては、AIや自動応答のやり取りに不満やストレスを感じる可能性があります。また、システム導入時に初期費用、導入後に月額費用が発生するため、費用対効果を十分に考慮しなければなりません。このほかに、システムの導入準備やメンテナンスに一定の工数がかかり、場合によっては専門知識が求められます。

近年注目されるAIをコールセンターに導入するメリット・デメリットについては、以下の関連記事で解説しています。本記事と併せてぜひご覧ください。

【参考記事】
コールセンターにAIを導入するメリットやデメリット、活用方法

コールセンター自動化の事例

コールセンターの自動化により、各業界における顧客体験はどのように変化しているのでしょうか。最後に、コールセンター業務をツールやシステムで自動化した企業の導入事例をご紹介します。

物流業界:AIオペレーターで集荷依頼を自動化

物流業界では、コールセンター業務にAIオペレーターのシステムを導入して、集荷依頼などの電話対応を自動化する取り組みが始まっています。顧客が自動音声ガイダンスに従って集荷先の氏名や住所などを発話するだけで、受付が完了する仕組みです。無人対応で対処できないイレギュラーなケースでは有人対応に切り替わるので、自動化しながらも顧客の利便性を損なう心配がありません。

製薬業界:音声認識×AIマニュアル検索

製薬業界では、音声認識×AIマニュアル検索によってオペレーターを支援し、電話対応の精度を向上させる取り組みが始まっています。会話内容をリアルタイムでテキスト化して検索候補を挙げる仕組みにより、通話中の担当者が効率的に情報を検索することが可能です。こうした支援ツールにより新人オペレーターでも高品質な対応を実現できると期待されています。

保険業界:ボイスボット×RPAで書類請求自動化

保険業界では、ボイスボット×RPAを組み合わせてコールセンター業務に導入することで、書類請求業務を自動化する取り組みが始まっています。顧客からの書類請求の電話をボイスボットで自動受付した後、RPAで書類を自動発送する仕組みです。自動化ツールによって24時間365日対応が可能となる上に、業務の工数・コストの削減も期待できます。

コールセンター業務の自動化に貢献する電話放送局のソリューション

ここまで、コールセンターの自動化で解決できる課題や、自動化する際の適切な業務の振り分け方、施策によるメリット・デメリット、自動化ツール・システムの活用例などをご紹介しました。

コールセンター業界では、AIやLLM(大規模言語モデル)の急速な進化にともない、市場構造そのものが大きく変わりつつあります。今後も技術の進歩により自動対応と有人対応の分担が進み、業務を適切に振り分ける重要性がますます高まるでしょう。現状の社内のオペレーションを見直し、最適化へ向けて取り組み始めましょう。

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