2023/09/29

正しい言葉遣いで受け答えするのは、コールセンター業務の基本マナーです。担当者の言葉遣いは、お客様に与える印象を左右し、サービス品質に影響をもたらします。だからこそ、オペレーターは電話応答のプロに求められるレベルの接客スキルを身に付けておきましょう。

ここでは、コールセンターのオペレーターが自信をもって電話応答をするために身に付けておきたい、言葉遣いのお作法を解説します。接客スキル向上へ向けて、ぜひ参考にお読みください。

目次

コールセンター業務で言葉遣いが大切な理由

 ・コールセンター業務を依頼している企業の印象を左右しやすい

 ・顧客が話しやすくなる

コールセンターでよくある間違った言葉遣いと使用しない言葉

 ・コールセンターでよくある間違った言葉遣い

 ・コールセンターで使用してはいけない言葉

コールセンター業務での言葉遣いのコツ

  ・尊敬語・謙譲語・丁寧語を適切に使い分ける

 ・クッション言葉を取り入れる

 ・コールセンターでよく使用する言葉を把握しておく

 ・電話の受け答えの練習で事前の準備をする

顧客へ良い印象を持ってもらうためのポイント

 ・口角を上げて笑顔で話す

 ・話す大きさや、トーン、スピードを顧客のペースに合わせる

 ・相手の状況を考慮して対応する

 ・電話は3コール以内で出る

コールセンター業務にふさわしい言葉遣いをマスターしましょう

コールセンター業務で言葉遣いが大切な理由

コールセンターで電話応対を担うオペレーターは、顧客への敬意を示してスムーズに会話を進めるためにも、ビジネスシーンにふさわしい話し方を身に付ける必要があります。初めに、言葉遣いの重要性を解説します。

コールセンター業務を依頼している企業の印象を左右しやすい

通話中のやり取りでは、お互いの表情が見えません。そのため、言葉遣いが印象を大きく左右します。コールセンターのオペレーターは、顧客にとって企業の顔といえる存在です。オペレーターの言葉遣いが適切なら企業の印象アップにつながり、その反対に言葉遣いが不適切だと顧客の気分を害するおそれがあります。結果として、企業の印象悪化にもつながりかねないためご注意ください。

顧客が話しやすくなる

オペレーターが丁寧な言葉遣いで相槌を打つと、相手からの信頼を得やすくなり、顧客が本音で話しやすい環境が作られます。適切な言葉遣いは顧客の不安を取り除き、「この人になら意見を言ったり相談したりしても大丈夫」という安心感をもたらします。こうしたサポートの安心感が、商品・サービスの利用やリピート購入につながることも少なくありません。

コールセンターでよくある間違った言葉遣いと使用しない言葉

ここでは、コールセンターの電話応対でつい使いがちな間違った言葉遣いや、使用するべきでないNGな言葉を一覧形式でご紹介します。改めて顧客対応での適切な言い回しを確認しておきましょう。

コールセンターでよくある間違った言葉遣い

電話口でお客様に対して、以下のような言い方をしていないでしょうか。こうした誤った敬語の使い方は「ファミコン言葉(=ファミレスやコンビニなどのアルバイトで誤って使われやすい、注意したい言葉遣いのこと)」と呼ばれ、コールセンターではNGとされています。以下の表では、よくある間違った言葉遣いを一覧形式でご紹介します。

コールセンターで使用してはいけない言葉

電話口で相手側が理解しにくい言葉は、コールセンターにおいてNGワードとされています。以下の表では、コールセンターで使用してはいけない言葉を一覧形式でご紹介します。

使用しない言葉 使用してはいけない理由
社内用語 会社内で使っている用語や略称であり、社外の人にとっては意味がわかりづらいため
専門用語 特定の業界だけで通用する表現や言葉であり、社外やその業界に精通していない人にとっては、意味がわかりづらいため
もしもし きこえますか?という意味がある「申す・申す」の略語であり、顧客に使うのは失礼にあたるため
なるほどですね 「なるほど」は同じ立場、または目下の人に使う言葉のため
二重敬語 丁寧に伝えようとするあまり、敬語の表現が重複した表現のことで、人によっては馬鹿にされているという印象を与えることがあるため
二重敬語の例:お読みになられる
(お+なられる)
正しくは、お読みになる

コールセンター業務での言葉遣いのコツ

電話応対で上手に話すにはコツがあります。言葉遣いのテクニックを向上させたいときは、ぜひ以下のコツを参考にしてみてください。

尊敬語・謙譲語・丁寧語を適切に使い分ける

敬語には、目上の人を敬う「尊敬語」、自分がへりくだる「謙譲語」、丁寧に表現する「丁寧語」の種類があります。これらを適切に使い分けなければ、却って相手に対して失礼になるおそれがあるため注意しましょう。たとえば、尊敬語の「おっしゃる」を、「当社の責任者が~とおっしゃっています」のように身内に使ってしまう誤りは、顧客への失礼にあたります。

クッション言葉を取り入れる

クッション言葉とは、本題の会話の前に添えることで素っ気ない印象を軽減したり、申し訳ない気持ちを強調したりできる便利な言葉です。コールセンターでの基本的な対応からクレーム対応まで幅広いシーンで活躍します。以下の表では、コールセンターで活用できるクッション言葉を一覧形式でご紹介します。

クッション言葉を使う場面 言葉の例
依頼するとき 恐れ入りますが
お手数おかけいたします
断るとき 残念ではございますが
申し訳ございませんが
誠に申し上げにくいのですが
心苦しいのですが
あいにくですが
ご期待に沿えず申し訳ございません
伺うとき 失礼ですが
差し支えなければ
謝罪するとき 説明が足りず失礼いたしました
言葉足らずで失礼いたしました

コールセンターでよく使用する言葉を把握しておく

コールセンター業務では、日常会話とは異なる言葉遣いをすることが少なくありません。事前にコールセンターでよく使われる話法やフレーズに慣れておくと、仕事中にスムーズに言葉が出やすくなるでしょう。以下の表では、コールセンターで頻出の言葉を一覧形式でご紹介します。

     コールセンターでよく使用する言葉
1. わたくし、わたくしども
2. 当社、御社
3. 皆さま、お客様
4. こちら、そちら、あちら、どちら
5. 先ほど、後ほど
6. いかがでしょうか
7. お電話が遠いようでございますが
8. さようでございますか
9. お待たせいたしました

電話の受け答えの練習で事前の準備をする

コールセンター未経験の方は、研修中に電話応対の流れに十分に慣れておくことで、本番での対応がスムーズになります。初めにマニュアルで知識を身に付けたら、続いてロールプレイングで受け答えの練習を行います。その際、間違った言葉遣いがあれば、指導者から指摘を受け、事前に改善しておくことが大切です。テストの段階でミスを改善することで、本番の電話対応に自信をもって挑みやすくなります。

顧客へ良い印象を持ってもらうためのポイント

コールセンターの顧客満足度向上へ向けて、言葉遣い以外にも注意しておきたい点があります。最後に、顧客からの印象を改善するポイントをご紹介します。

口角を上げて笑顔で話す

電話口での第一声は、口角を上げて笑顔で挨拶しましょう。電話応対ではお互いの顔が見えませんが、笑顔で話すと自然と声のトーンが上がり、相手に明るい印象を与えやすくなります。一般的に明るく高い声は好印象につながるため、意識すると良いでしょう。

話す大きさや、トーン、スピードを顧客のペースに合わせる

相手の仕草や言動を鏡のように真似することで、親近感や安心感を与える心理学のテクニックを「ミラーリング効果」と呼びます。コールセンターにおいても、話し声の大きさ・声のトーン・話すスピードを顧客のペースに合わせることで、意識的にミラーリングを活用しましょう。顧客からの印象アップが期待できます。

相手の状況を考慮して対応する

電話応対では、相手の気持ちを理解しようとする姿勢を示すことが大切です。相手が話している最中は、遮ったり内容を否定したりせずに、最後まで話を聞くよう心がけましょう。また、こちらから回答や提案をする前に「大変ご不便をおかけしました」といった相手に共感する一言を伝えるのもおすすめです。このほかにも、相手が急いでいると感じたときは、短時間で簡潔に用件を伝えるなど、状況を考慮した対応ができると望ましいでしょう。

電話は3コール以内で出る

問い合わせの電話をかけた際にコールが長いと、顧客が「自分はないがしろにされている」と感じることがあります。自社が顧客を大切にできない会社というイメージにもつながりかねないため、オペレーターが3コール以内に電話に出られる体制を整備しましょう。

コールセンター業務にふさわしい言葉遣いをマスターしましょう

ここまで、コールセンター業務の言葉遣いのお作法を解説しました。電話応対では敬語を正確に使い分け、顧客にわかりやすい表現で伝えることが大切です。必要に応じてクッション言葉を活用するといった工夫によって、印象アップが期待できます。

さらに、コールセンターのお仕事ではオペレーターの言葉遣いのほかにも、顧客満足度を高めるために注意したいポイントがあります。たとえば、顧客からの受電を取り漏らさず、スムーズに受付する体制を整えることも重要です。コールセンターの利便性を高めると、顧客を大切にする企業イメージにつながります。

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