2022/07/01

日頃からコールセンターを利用している顧客は、自社のサービスに対してどのような印象を抱いているのでしょうか。顧客から直接、自社への思いが届く機会が少なかったとしても、実は隠れた意見や要望があるかもしれません。こうした顧客の声(=VOC)を収集して、コールセンターの改善へ役立てましょう。

本記事では、コールセンターでも活用される「VOC分析」について解説します。VOCを収集するツールもご紹介するため、ぜひ導入をご検討ください。

目次

VOC分析の基礎知識

 ・VOC分析とは

 ・VOCの主な収集方法

コールセンターでVOC分析を実施するステップ

 ・STEP1.VOC分析の前準備をする

 ・STEP2.VOC分析を実施する

 ・STEP3.VOC分析結果の活用先を考える

コールセンターがVOC分析を行うメリットと注意点

 ・VOC分析を行うメリット

 ・VOC分析を行う際の注意点

コールセンター運営にVOC分析を導入しましょう

VOC分析の基礎知識

初めに、VOC分析の特徴や、顧客の声を収集する方法についてお伝えします。より良いコールセンター運営の実現へ向けて、VOC分析の導入をご検討ください。

VOC分析とは

VOCとは、「顧客の声」を意味するマーケティング用語です。「Voice of Customer」の頭文字を取ってVOCと表記します。ここでいう顧客の声とは、自社の商品・サービスに対する顧客の意見や要望などを指します。これらの顧客の声を用いた「VOC分析」とは、自社のお客様の声を収集し、分析する手法のことです。VOC分析は、顧客ニーズの把握や業務改善に用いることを目的としてコールセンター業界でも用いられています。VOCを分析すると、競合他社との差別化のヒントにもなると考えられています。

VOCの主な収集方法

・コールセンターのログで収集する方法
コールセンターに寄せられる問い合わせからVOCを収集する方法です。オペレーターが通話内容を記録したり、通話録音から音声認識で内容を読み取ったりする手法があります。その際は、音声認識で通話内容をテキスト化して、テキストマイニングツールで顧客からの感謝や苦情に関連するキーワードを抽出する分析方法が効率的です。

また、コールリーズンの傾向を分析するのも、VOCの把握に役立てられるでしょう。コールリーズンとは顧客がコールセンターへ電話をかけた理由や問い合わせ内容のことで、VOC分析でも活用できます。

・アンケート調査で収集する方法
対面またはオンラインで顧客へのアンケート調査を行い、VOCを収集する方法です。より多くのVOCを取得するには、できるだけ回答の手間を減らしたり、回答しやすいタイミングでアンケートを行ったりする工夫が求められます。また、電話やSMS(ショートメッセージサービス)による自動化など、膨大な量のアンケート調査に対応可能なサービスを利用するのも一つの手です。

・SNSで収集する方法
顧客のSNS投稿からVOCを収集する方法です。ソーシャルメディア上の自然なユーザー投稿を分析することを「ソーシャルリスニング」と呼びます。近年では、自社に関するSNS投稿をリアルタイムで検知し、VOCをリスク対策やコンサルティングに活用する分析サービスも存在します。

・問い合わせフォームで収集する方法
顧客が自社に問い合わせを行った際の履歴からVOCを収集する方法です。Webサイトに設置した問い合わせフォームやチャットボットなどの接点のほか、メール経由で送信された内容なども対象となります。顧客の声をテキストデータで収集することが可能です。

・ミステリーコールで収集する方法
顧客を装った覆面調査員がコールセンターへ電話をかけて、利用者側の視点に立つ形でVOCを収集する方法です。オペレーターの応対品質を実際の顧客に近い立場から評価できます。企業側の視点では見落としやすい、顧客から見た自社の強みや弱みが明らかになります。

コールセンターでVOC分析を実施するステップ

VOCの収集、活用は目的を明確にすることが大事

コールセンターにVOC分析を導入する場合、どのような流れで施策を進めるべきでしょうか。自社に適した方法で顧客の声を蓄積し、分析と改善を繰り返しましょう。

STEP1.VOC分析の前準備をする

初めに社内でVOC分析のプロジェクトを立ち上げて、担当者を取り決めて体制を整えます。プロジェクトでは、VOC分析を実施する目的を明確化し、具体的な目標や解決すべき課題を定めましょう。また、分析に必要なVOCの情報収集で利用するチャネルを選定することも大切です。

STEP2.VOC分析を実施する

収集したVOCを分析して、自社の顧客の傾向を掴みましょう。集計結果をグラフに加工すると、効率的にデータを読み取りやすくなります。場合によっては、CMSやCRMなどシステムの導入も検討すると良いでしょう。CMSとはコンテンツ管理システムのことで、CRMとは顧客管理システムのことです。分析ツールなどの機能が搭載されていることが多いので、データ集計・分析の効率化が期待できます。

STEP3.VOC分析結果の活用先を考える

VOC分析の結果を基に、現状の課題を確認する段階です。分析によって得られたデータは、自社のコールセンター業務やマーケティング戦略へ反映させるなど、活用方法を検討しましょう。課題の改善策を講じたら、再度VOC分析を実施して効果検証を行います。STEP2とSTEP3のプロセスを繰り返し、継続的に分析を行うことが重要です。

コールセンターがVOC分析を行うメリットと注意点

コールセンターがVOC分析を行うと、どのようなメリットがあるのでしょうか。VOC分析を効果的に実施するための注意点と併せてお伝えします。

VOC分析でコールセンターの課題を見える化

VOC分析を行うメリット

企業がコールセンターのVOC分析を行うと、顧客満足度向上が期待できます。分析結果から現状の電話対応の改善点を発見したり、顧客ニーズを反映させてカスタマーサポートを充実させたりできるためです。さらに、分析の実施と課題の改善を繰り返すことで、コールセンターのサービス品質をより高める効果が期待できるでしょう。VOC分析は、コールセンターで取り扱う商品・サービスの改善にも有効とされています。ビジネスシーンでは、新商品開発などのさまざまな場面で活用されている分析手法です。

VOC分析を行う際の注意点

VOC分析を実施する際、特定のチャネルのみでVOCを取得するのは避けるようご注意ください。その理由は、チャネルによって顧客の声の内容に偏りが生じやすいためです。VOCは複数のチャネルで収集し、可能な限り広くユーザーの意見や要望を汲み取れると理想的です。

また、VOC分析の実施後は継続的な運用を行うのが望ましいでしょう。顧客ニーズは変化し続けることから、正確に把握するためにはリアルタイムでの調査が求められます。また、改善のサイクルを繰り返すことで施策の精度をより高められるのも理由の一つです。

コールセンター運営にVOC分析を導入しましょう

自動音声応答(IVR)で応対直後のVOC収集

今回は、コールセンターでも活用されるVOC分析について解説しました。顧客の率直な意見から、自社のサービス品質を高めるヒントが見つかる可能性があります。ユーザーの生の声を収集して、VOC分析により経営課題を発見し、企業活動の改善のために役立てましょう。

VOCを収集するには、専用のソリューションを利用する方法もあります。電話放送局では、VOC分析のデータ収集に便利な各種サービスを提供しています。自社の顧客を対象とした調査に活用できる、おすすめのサービスは「SMS送信Web」や「CS調査IVR」です。

「SMS送信Web」では、顧客の携帯電話番号宛てにSMSを一斉送信できます。多数の顧客へ低コストでテキストを自動送信して、VOCの収集を促せるのが特長です。SMSはスマホ端末に初期状態でインストールされたアプリを使って受信できるため、顧客側にダウンロードなどの操作は必要ありません。

「CS調査IVR」では、自動音声応答(IVR)を利用して顧客の本音を数値化します。コールセンターで応対した直後にアンケート調査を実施するので、鮮度の良いVOCを抽出できるのが特長です。調査の際は、システムが自動でアンケートガイダンスを流し、顧客がプッシュ入力や発話により回答を行います。アンケート結果やレポートは管理画面から参照可能です。

ご紹介した「SMS送信Web」や「CS調査IVR」は、機械による調査のため、顧客が遠慮なく回答しやすい仕組みとなっています。回答率を確保するとともに、不満などの対面では言葉にしにくい意見を得られることから、VCO分析にも適しています。ぜひ電話放送局のサービスをご活用ください。

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