2022/03/02

自社コールセンターでは、どれだけ顧客に評価されるサービスを提供できているのでしょうか。その際は「NPS®」による調査手法を用いると、顧客ロイヤルティを可視化できます。顧客からの評価や、リピーターとなる顧客数などを計測するために、幅広い業界で活用されている手法です。自社コールセンターがどの程度顧客に評価されているかを把握するために役立ちます。この記事では、「NPS®」の特徴や活用するメリット、導入で注意していただきたいポイントなどについて解説します。コールセンターのサービス改善を目指している場合は、ぜひ参考にしてください。

目次

NPS®の基礎知識

 ・NPS®とは

 ・NPS®の計算方法

 ・顧客満足度調査との違い

NPS®を活用するメリットと注意点

 ・NPS®を活用するメリット

 ・NPS®を導入する際の注意点

顧客のNPS®を調査する方法

 ・NPS®の調査方法

 ・NPS®のアンケート調査に適した「CS調査IVR」

NPS®で調査した顧客の意見を事業の改善活動に生かしましょう

NPS®の基礎知識

NPS®とは

NPS®とは「ネット・プロモーター・スコア(Net Promoter Score)」の略称のことです。マーケティングの世界において、顧客ロイヤルティ(顧客ロイヤリティ)を図るための手法として活用されています。

顧客ロイヤルティとは、顧客が持っている企業・ブランドへの愛着や信頼の度合いのことです。顧客ロイヤルティが高い顧客ほど、自社商品・サービスを継続的に利用すると考えられています。そのため、マーケティングの現場で重視される指標のひとつとなっています。NPS®は顧客に対する質問を通じて、顧客ロイヤルティを数値化します。

NPS®の計算方法

NPS®は、以下の3ステップで計算されます。

STEP1:顧客に商品・サービスの推奨度を11段階で評価してもらう
まず、顧客に対して質問をして、商品・サービスを評価してもらいます。投げかける内容としては「あなたの親しい人にこの商品・サービスを勧める可能性はありますか?」という設問が一般的です。0から10までの11段階で「友人や家族、同僚などにどの程度、商品・サービスを進めたいか」を評価してもらいます。

STEP2:顧客を3つの推奨度別に分ける
続いて、質問の回答をもとに、顧客を「推奨者」「中立者」「批判者」という3つの推奨度別に分類します。9~10点と回答した顧客は推奨者、7~8点と回答した顧客は「中立者」、0~6点と回答した顧客は「批判者」です。

STEP3:推奨者と批判者の割合を算出する
顧客を分類した結果をもとに、以下の計算式からNPS®を計算します。

NPS®=推奨者の割合(%)-批判者の割合(%)

顧客ロイヤルティは、顧客の将来の行動と関連する

顧客満足度調査との違い

顧客満足度とは、顧客が商品・サービスに対して感じている満足の度合いを数値化したものです。顧客の期待を上回った場合に、満足度が高まると考えられています。

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顧客満足度調査とは?把握できることと実施するポイント、手段

NPS®で計測する顧客ロイヤルティは、顧客の将来の行動と関連すると考えられています。以下は、顧客ロイヤルティが高い顧客がとることが多い行動の代表例です。

*自社の商品・サービスをリピート購入する
*より多数の商品や高額の商品を購入する(単価が高まる)

NPS®の分類のなかでも、推奨者はLTV(顧客生涯価値)が高いとされています。LTVとは、一人の顧客が企業やブランドに生涯で与える価値のこと。企業の業績や成長性と相関関係がある指標として注目されています。

NPS®を活用するメリットと注意点

NPS®を活用すると、企業はどんなメリットを得られるのでしょうか。また、NPS®を活用するデメリットはあるのでしょうか。以下では、NPS®を活用するメリットと注意点を解説します。

NPS®を活用するメリット

NPS®を活用するメリットとして、顧客体験の向上につなげられる点が挙げられます。回答者からのフィードバックを分析することで、自社が抱えている課題が明確になるでしょう。自社の顧客に適した、具体的な顧客ロイヤルティの改善策を検討しやすい点もメリットです。

また、NPS®は自社の現状把握にも役立ちます。NPS®は多くの企業で指標として用いられている手法です。そのため、競合他社の業界平均値と自社のNPS®を比較すると、業界内で自社が顧客にどれだけ支持されているかがわかります。同業界・同業種の傾向について把握することも可能です。


NPS®を導入する際の注意点

日本でNPS®を実施する場合、数値がマイナスになりやすいという一面があります。これは、日本国内でNPS®の調査を実施した場合、「中心化傾向」による影響が懸念されるためです。この傾向は、日本人の「極端な評価を避ける人が多く、数値が中央に集中しやすい」という特性に由来します。

また、有意なNPS®のアンケート調査を実施するためには、十分な数の回答を確保する必要がある点も注意が必要です。サンプル数が少なすぎると、多くの顧客の意見が反映されず、自社の現状を正確に理解できなくなるおそれがあります。一般的に、アンケート調査で望ましいとされているサンプル数は400以上です。この程度のサンプル数を参照すれば、顧客全体の意見との誤差を少なくできます。


顧客のNPS®を調査する方法

NPS®の算出方法についてはすでにご紹介しました。具体的には、どのような方法でNPS®の調査を行うのでしょうか。以下では、タイミングが異なる「リレーショナル調査」「トランザクション調査」と、自動音声応答(IVR)を利用する「CS調査IVR」について紹介します。

NPS®の調査方法

NPS®には「リレーショナル調査」と「トランザクション調査」という2つの調査方法があります。それぞれ、違うタイミングで実施される調査です。

リレーショナル調査は、顧客が対象の商品・サービスを利用したタイミングで実施する方法です。顧客が製品を利用したリアルな意見が反映されます。個別の体験を評価でき、課題の早期発見にもつながる方法です。

トランザクション調査は、年に1~2回などのタイミングで、定期的に実施する方法です。企業やブランド全体に対する評価が明らかになります。

このように、NPS®は調査方法によって得られる情報の種類が異なります。自社にとってどのような情報が必要なのか検討したうえで実施しましょう。


IVRならリレーショナル調査、トランザクション調査どちらでも対応可

まずは、NPS®の基本的な情報について理解しましょう。NPS®の特徴や計算方法、顧客満足度との違いについて解説します。

NPS®のアンケート調査に適した「CS調査IVR」

電話放送局が提供している「CS調査IVR」は、顧客の意見を自動音声応答(IVR)で調査し、数値化するサービスです。自動で顧客の意見を集計できるため、さまざまなアンケート調査に活用されています。NPS®調査を導入する際にもおすすめです。

「CS調査IVR」なら、顧客は簡単なプッシュボタン操作のみで、手間なくアンケートに回答できます。オペレーターとの会話が不要なため、話し相手への遠慮をせずに、ユーザーが本音で答えやすい点が特徴です。NPS®調査にも適している、顧客の率直な意見を得やすい調査ツールといえます

CS調査IVR

NPS®で調査した顧客の意見を事業の改善活動に生かしましょう

NPS®は、顧客がどれだけ企業を高く評価しているかを可視化できる方法です。シンプルな調査方法でありながら、企業にとって大切な情報が得られます。会社に対して不満を抱いている顧客が多ければ、商品・サービスからの離反が進む可能性があるため、早めに対策をとることが重要です。測定の結果、好意的なデータが得られた場合は、どのような理由で評価されているのかを追加で調べることで、さらなる利益向上・売上向上も実現できるでしょう。より収益性の高い事業に注力するといった経営判断にも役立ちます。コールセンター業界でも、NPS®の導入事例・活用事例は少なくありません。コールセンターを利用しているお客様のカスタマーエクスペリエンスの詳細な計測方法として、NPS®をぜひ活用してください。

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