HDIの認定とは?顧客満足度の高いコールセンターを目指すポイント
2025/05/28

自社のコールセンターのサービス品質を対外的にアピールするなら、各種認定制度を利用すると良いでしょう。なかでも「HDI(Help Desk Institute)」では国際認定資格制度が提供されています。認定を受けると、国際水準に基づいてサポートサービスのレベルの高さを証明することが可能です。
この記事では、HDIの認定に関する情報や、顧客満足度の高いコールセンターを目指すポイントを解説します。コールセンター経営者や責任者の方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
・HDI(Help Desk Institute)の基本情報
・HDI認定を受けてコールセンターのサービス品質を証明しましょう!
HDIとは?コールセンター業界で注目される理由
初めに「HDI(Help Desk Institute)」の基本情報や、認定を受けるメリットなどの基礎知識を解説します。コールセンター業界で注目される認定に関して、改めて確認してみましょう。
HDI(Help Desk Institute)の基本情報
HDIとは、1989年にアメリカ合衆国で設立された、世界最大級の規模を誇るサポートサービス業界のメンバーシップ団体です。ITサポート・カスタマーサポート分野で初めて国際認定資格制度を構築した団体として知られています。HDIが提供するのは、各種認定資格やトレーニングプログラムのほか、格付けベンチマーク、センター認定などです。国内では2001年に日本支部の「HDI-Japan」が設立され、日本企業向けにコールセンターの格付け審査や支援サービスなどが提供されています。
HDIの認定を受けるメリット
HDIにはさまざまな認定資格制度があり、高評価を獲得した企業・コールセンターは、「三つ星獲得企業」「国際認定センター」「五つ星認証センター」などとして対外的にアピールすることが可能です。これにより、以下のさまざまなメリットが期待できます。
---------------------------------------------------
・お客様からの信頼が高まる
・社内のサービス品質向上につながる
・従業員の意識やスキルが向上する
・他社との差別化ができる
---------------------------------------------------
HDIによる認定を受けると、自社のサポートセンターやスタッフが世界水準のクオリティでサービスを提供していることを証明できます。対外的な価値向上が期待できるのはもちろん、従業員の意識変革にも大きな効果をもたらす取り組みとなるでしょう。
HDIの認定を受けるには?
コールセンター業界で注目されるHDIの認定を受けるには、以下の流れで取り組みましょう。ここでは、HDIのセンター認定取得の流れから認定基準まで解説します。
認定取得の流れ
HDIのセンター認定は、「事前準備」「現地監査」「センター認定」という3つのステップで行われます。
まずは事前準備として、情報収集や申請書類の作成に取り組みます。続いて、HDIによる現地監査が行われ、申請書類の提出へと進みます。その後、HDI国際認定オーディタ(=監査員)による評価が一定の基準を満たす場合は、センター認定を受けることが可能です。なお、認定後は2年ごとに認定更新を行う必要があります。
認定の基準
HDIの評価基準である「HDIサポートセンター国際認定スタンダード」においては、センターに必要な8つの要素が評価の対象となります。8つの評価要素は、以下のように「効果的要因の5要素」と「結果の3要素」に分けられ、4段階の成熟度・完成度による評価基準が設けられています。
-----------------------------
【8つの評価要素】
効果的要因の5要素
・リーダーシップ
・方針と戦略
・従業員管理
・サポート資源
・プロセスと手順
結果の3要素
・従業員満足
・顧客満足
・実行結果
-----------------------------
センター認定プログラムのなかでも最高評価である「サポートセンター国際認定(七つ星)」の場合、監査の総合評価が2.5ポイント以上、8つの評価要素の得点が2.3ポイント以上の場合、認定を取得することが可能です。
認定を取得するには、単に業務環境を整備するだけでなく、施策によって一定の成果をあげることが不可欠となります。その際は、「対応のスピード」「一次解決率」「顧客満足度スコア」といった実務レベルのアウトカムが評価されることを踏まえた対策が求められるでしょう。例えば、「IVR(自動音声応答システム)やチャットボットを導入して応答率を高める」「FAQの精度を向上させて解決率を高める」といった形でDX施策を定量的な成果につなげることが大切です。
HDIのパフォーマンス評価を高めるには?
コールセンターがHDIの認定を受けるにあたり、パフォーマンス指標のスコアを高めるには、定型業務・非定型業務を切り分けた上でそれぞれに適した改善策を講じることが重要です。最後に、コールセンターの品質改善のポイントをご紹介します。
平均応答速度の改善
平均応答速度を改善するには、IVR(自動音声応答システム)によって適切な窓口の振り分けを行ったり、チャットボットで定型的な問い合わせに自動で対応したりする施策が有効です。顧客の待ち時間の短縮や、業務効率化を実現できます。
放棄率の低下
放棄呼は、顧客が「なかなか繋がらない」「長く待たされている」と感じたときに発生する傾向にあります。そのため、待機中に待ち時間を案内する仕組みや、受付して折り返し電話をする仕組みをシステムで構築すると、放棄率を下げられる可能性があります。
対応時間の短縮
対応時間を短縮するには、顧客が必要とする情報を速やかに提供できるよう、オペレーター向けのナレッジベースやFAQを整備すると良いでしょう。また、チャットボットで定型業務を自動化し、オペレーターが非定型業務に集中できる体制を構築する方法も有効です。
初回解決率の向上
初回の問い合わせで問題を解決できると、顧客満足度を向上できるだけでなく、再説明による二度手間を避けられます。そのためにも、オペレーターの育成やトークスクリプトの改善のほか、情報の一元管理による最新知識や対応履歴の共有に取り組むと良いでしょう。
顧客満足度の「見える化」
顧客視点で自社の現状を把握するために、顧客満足度の「見える化」に取り組みましょう。例えば、顧客に対する調査を定期的に実施したり、第三者による評価制度を活用したりすることで、応対品質を可視化して改善点を見つけられます。
ここまで、コールセンター業界で注目されるHDIについてご紹介しました。より良いコールセンターを目指すなら、業界に特化した評価制度を併せて利用してはいかがでしょうか。電話放送局は、株式会社リックテレコム コールセンタージャパン編集部が主催する「コンタクトセンター・アワード」を、シルバースポンサーとして支援しています。引き続きコールセンター業界のサービス品質向上を目指して取り組んでまいります。
「コンタクトセンター・アワード」についての詳細は、以下のページからご覧ください。
【参考】 「コンタクトセンター・アワード」(コンタクトセンター・アワード事務局)
HDI認定を受けてコールセンターのサービス品質を証明しましょう!
HDIの認定に関する情報や、顧客満足度の高いコールセンターを目指すポイントをお伝えしました。コールセンターのパフォーマンス評価を高めるには、DX施策による業務改善に取り組み、さらには定量的な成果につなげる必要があります。そんなとき、電話放送局が提供するIVR(自動音声応答システム)のソリューションは、コールセンターの業務効率化や顧客満足度向上に貢献できます。どうぞお気軽に資料請求や無料のデモ体験をご利用ください。デモ体験は、事前にご利用フォームに登録した上でサービス別の電話番号に発信するだけで、簡単に視聴していただけます。
DHK CANVAS
「DHK CANVAS」なら、ノーコードで簡単に業務効率化を叶えられます。コールセンターのニーズに合わせて、IVRを活用したコールフローを柔軟に構築できる点が魅力です。
CS調査IVR
「CS調査IVR」は、コールセンターのサービス品質を数値化するサービスです。IVRによる調査で顧客の本音を数値化し、定量的なデータをコールセンターの業務改善へ役立てられます。
とりつぎ君
「とりつぎ君」は、AIを用いたコールルーティングサービスです。顧客の発話した内容をAIが自動で分析し、適切な部署や担当者への振り分けを行います。
お役立ち資料 無料ダウンロード
本資料では、代表電話の基礎知識、課題と解決手段、DX実現方法を整理しております。
貴社の実情に適した、代表電話業務の改善施策を前進させるポイントを確認できます。
【本資料は、下記の関心をお持ちの方におすすめです】
・電話の受けて、かけ手、経営、社会背景それぞれの視点で課題を確認したい
・代表電話の課題を解決する手段を比べたい
・電話の一次対応、取り次ぎで消費している経営資源をコア業務に振り向けたい
関連コラム
おすすめコラム
IVRをご検討中の方
簡単・便利なIVRを体験
カテゴリー
- ACD(2)
- BPO(3)
- CPaaS(2)
- CS調査(6)
- CX(2)
- DX(10)
- EX(1)
- FAXDM(1)
- KPI(3)
- PBX(3)
- PCI DSS(2)
- RPA(1)
- SMS(2)
- SMS送信IVR(3)
- VOC(6)
- あふれ呼(5)
- アンケート(5)
- インバウンド(1)
- オートコール(7)
- カスハラ(6)
- カード決済(3)
- キャンペーン活用(1)
- コールセンターシステム(6)
- コールフロー(3)
- コールリーズン(4)
- チャットボット(2)
- テレワーク(2)
- バックオフィス(8)
- ビジュアルIVR(1)
- ボイスボット(7)
- ボイスボット・IVR選び方(11)
- マニュアル(11)
- 基本(1)
- 多要素認証(3)
- 多言語(1)
- 生成AI(2)
- 用件振分・情報案内(5)
- 督促(3)
- 自動受付IVR(1)
- 自治体DX(5)
- 電話取り次ぎ(13)
- 電話認証(3)
IVRで電話業務を自動化する手法や、IVRサービス提供会社を選ぶポイントを知ることができる資料を無料提供
IVRで課題解決
こんな課題ありませんか?
- 電話対応を自動化したい
- あふれ呼や営業時間外の機会損失を減らしたい
- 災害時のBCP(事業継続計画)やテレワークに活用したい
お電話からのお問い合わせ
-
大阪(西日本エリア)
06-6313-8000 -
東京(東日本エリア)
03-3645-1711