2024/11/08

ビジネスシーンでは依然として書類のやり取りに郵送を用いる企業が少なくありません。一方、2024年6月13日に郵便法施行規則の規定が改正され、25g以下の定形郵便物に関する料金上限が変更となりました。これにともない、日本郵便では2024年10月1日から郵便料金の改定が実施されています。郵便料金の値上げによる影響へ注目が集まっている状況です。

この記事では、郵便料金の値上げが企業に与える影響を解説します。便利な新旧料金比較表も掲載しているので、ぜひ参考にしてみてください。

目次

【2024年10月実施】新旧郵便料金の比較表

郵便料金が値上げされた背景

 ・郵便物の減少

 ・コストの増加

郵便料金の値上げに関するよくある質問

 ・手持ちの郵便切手やはがきなどは値上げ後も利用できる?

 ・手持ちの郵便切手やはがきなどを新料金の郵便切手やはがきなどに交換したい

 ・年賀はがきの料金も値上げになる?

 ・ゆうパックの運賃も値上げになる?

郵便料金の値上げが企業に与える影響と対策方法

 ・郵便料金の値上げが企業に与える影響

 ・郵便料金の値上げによるコスト増加への対策としてできること

郵便料金の値上げに備えてDX推進の施策に取り組みましょう!

【2024年10月実施】新旧郵便料金の比較表

2024年10月に実施された郵便料金の値上げによって、企業の経費には具体的にどれくらの影響があるのでしょうか。初めに、値上げ幅の確認に便利な早見表をご紹介します。

【2024年10月実施】新旧郵便料金の比較表

種類重量旧料金新料金
定形郵便物25g以内84円110円
50g以内94円
通常はがき-63円85円
定形外郵便物※規格内 50g以内120円140円
100g以内140円180円
150g以内210円270円
250g以内250円320円
500g以内390円510円
1kg以内580円750円
速達 250g以内260円300円
1kg以内350円400円
4kg以内600円690円
特定記録郵便160円210円
一般書留および現金書留480円
簡易書留350円
レターパックプラス520円600円
レターパックライト370円430円
スマートレター180円210円
※規格内:長辺34cm以内、短辺25cm以内、厚さ3cm以内および重量1kg以内のこと

2024年10月以降、25g以下の定形郵便物は約30%の値上げとなりました。また、通常はがきは約35%の値上げ、50g以下の定形外郵便物・レターパック・スマートレター・速達は15%程度の値上げとなっています。一方、2023年10月に料金改定が行われた簡易書留などの料金に関しては、据え置きの扱いです。

【出典】「2024年10月1日(火)から郵便料金が変わります。」 (日本郵便)

郵便料金が値上げされた背景

社会で急速に電子化が進み、郵便事業も少なからずその影響を受けています。続いて、郵便料金が値上げされた背景として、全国の郵便局における配達業務の現状をご紹介します。

郵便物の減少

近年は社会のデジタル化がますます進行し、郵便物の量が大幅に減少している状況です。日本郵便株式会社が公表したデータによると、郵便物の量は2001年度をピークに減少を続けています。今後も減少傾向が続く見通しであることから、安定的なサービス提供の観点で値上げが実施されました。

出典:「郵便料金の改定および新料額の普通切手の発行などについて」(2024 年 6 月 13 日)日本郵便株式会社

コストの増加

前述の通り、社会全体で郵便物の取り扱いが減る一方で、事業運営にかかる費用は増加傾向にあります。人件費や燃料費の上昇にともない、日本郵便株式会社では業務効率化や協力会社への適正な価格転嫁の推進などの対応が行われています。ただし、コストの増加をカバーするにはこれらの対応と併せて値上げを避けられない状況です。

【出典】「2024年10月1日(火)から郵便料金が変わります。」 (日本郵便)

郵便料金の値上げに関するよくある質問

郵便料金の値上げに関するよくある質問とその回答をご紹介します。郵送が必要な業務への影響を確認しておきましょう。

手持ちの郵便切手やはがきなどは値上げ後も利用できる?

新料金と旧料金の差額分の郵便切手を購入して貼付すれば利用できます。差額用の郵便切手も販売されているため活用すると良いでしょう。レターパック(プラス・ライト)封筒・スマートレター封筒なども同様に、差額分の郵便切手を貼付するか、または差額を支払うことで利用可能です。

手持ちの郵便切手やはがきなどを新料金の郵便切手やはがきなどに交換したい

差額分の手数料を支払うことで交換できます。1回あたりの交換請求枚数が100枚未満の場合の交換手数料は以下の通りです。

・郵便切手・郵便はがき:6円/1枚
・レターパック(プラス・ライト)封筒・スマートレター封筒:55円/1枚

年賀はがきの料金も値上げになる?

年賀はがきの料金も、通常はがきの料金と同様に値上げされます。63円から85円へ値上げとなるため押さえておきましょう。

ゆうパックの運賃も値上げになる?

2024年10月1日の郵便料金の改定において、ゆうパック・ゆうパケット・ゆうメールの運賃に変更はありません。ただし、受取人払や着払などの手数料に関してのみ、郵便料金に合わせて変更されています。

【出典】「2024年10月1日(火)から郵便料金が変わります。」 (日本郵便)

郵便料金の値上げが企業に与える影響と対策方法

従来、書類の郵送はビジネスシーンに不可欠なサービスでしたが、近年はDX推進の観点から送付方法が見直されています。郵便料金の値上げに際して、業務効率化へ向けた対応をご検討ください。

郵便料金の値上げが企業に与える影響

郵送件数が多い企業では、郵便料金の値上げにともない年間で発生する経費の大幅な増加が懸念されます。紙の書類を郵送する場合、郵便料金の他にも印刷コストや封入・投函などの手間がかかります。そのため、システムへ移行して業務効率化やペーパーレス化を推進し、経費削減の施策を取り入れると良いでしょう。

郵便料金の値上げによるコスト増加への対策としてできること

・デジタル化の推進
郵便料金の値上げにともなうコスト増加への対策として、デジタル化を推進する方法が有効です。既存の業務フローを見直し、紙で書類を郵送する必要があるのか精査するのが望ましいでしょう。昨今のビジネスシーンでは郵便料金のみに限らず、インフレによる値上げの影響も懸念されています。今後に備えてDX推進の施策に取り組みましょう。

例えば、請求業務をデジタル化するには、専用システムを導入して請求書・契約書・注文書・納品書などの帳票をオンラインで送付する方法が挙げられます。その際は、紙の書類でやり取りしている既存の取引先へ案内を行うとともに、メールやクラウドからのダウンロードなどの電子的な送付手段を活用しましょう。

また、顧客への通知や案内などのカスタマーサポート業務のデジタル化では、オートコールやSMSなどのサービスを導入する方法が有効です。電話業務をDX化するアウトバウンドのサービスによって、顧客への一斉通知・案内をデジタル化し、郵送コストの削減を実現できます。

【参考記事】
バックオフィスDXとは?重要性や期待できる効果、導入の流れ
オートコールを導入するメリット・デメリットとは?導入事例付き
SMS送信サービスとは?メリットや比較のポイント、おすすめのサービス

・郵送コストの最適化
どうしても郵送が必要なケースでは、郵送物の重さと大きさを見直し、可能な限り定形郵便物の範囲内に収めてコストを最適化すると良いでしょう。また、複数の書類をまとめて送付し、発送回数を減らすのも一つの方法です。

・業務プロセスの改善
郵送業務の効率化を図り、手作業で発生する人件費や関連コストの削減を目指しましょう。また、企業間の取引で電子署名や電子契約のサービスを活用したり、電話対応業務にIVRやボイスボットを導入したりして、DXにより業務プロセス全体の改善に取り組むことも大切です。

【参考記事】
オートコールを導入するメリット・デメリットとは?導入事例付き

郵便料金の値上げに備えてDX推進の施策に取り組みましょう!

ここまで、郵便料金の値上げが企業に与える影響をお伝えしました。2024年10月1日からの郵便料金の改定にともない、企業の経費の負担増加が懸念されています。企業間の取引や顧客への一斉通知・案内で郵送を利用している場合は、DX推進の施策に取り組み、デジタル化やペーパーレス化の実現を目指しましょう。電話放送局では、カスタマーサポート業務のDX推進に役立つオートコール・SMS・IVR・ボイスボットなどの各種ソリューションをご用意しています。郵便料金の値上げにともない業務プロセス全体を見直す際は、どうぞお気軽にお問い合わせください。

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