電話の取り次ぎの流れ|受け方から担当者へつなぐ手順とマナーをわかりやすく解説
2026/07/08
電話の取り次ぎの流れを、受電から担当者へつなぐまで6つのステップで解説します。「お取り次ぎ」の意味や基本マナー、相手の名前・用件の確認、不在時の伝言対応、そしてIVRなどで取り次ぎを効率化する方法まで網羅。新人の方でも今日から正しく対応できるよう、よくある質問もまとめました。
目次
電話の取り次ぎ(お取り次ぎ)とは?意味を確認
電話取り次ぎとは、社外から受けた電話を適切な担当者や部署へとつなぐ仕事のことです。担当者の不在時など、状況によっては本人の代わりに対応したり、後ほど用件を伝えたりする場合があります。こうした電話の取り次ぎは、顧客や取引先とのコミュニケーションの一環となる、重要な業務です。電話対応の満足度を高めるためにも、取り次ぎは迅速かつ正確に対応しなければなりません。
「お取次ぎ」の使い方と例文
「取り次ぐ」は、間に立って一方の用件をもう一方へ伝えることを指します。電話では、かけてきた相手と社内の担当者の間に立ち、電話をつなぐことです。「お取次ぎ」は、電話をかけた側が頼むときにも、受けた側がつなぐときにも使います。
| 立場 | 場面 | 例文 |
|---|---|---|
| かけた側 | 担当者につないでほしい | 恐れ入りますが、営業部の〇〇様にお取次ぎいただけますでしょうか。 |
| かけた側 | 担当者の名前が分からない | 見積もりの件でお電話いたしました。ご担当の方にお取次ぎをお願いできますでしょうか。 |
| 受けた側 | 担当者へつなぐ | ただいまお取次ぎいたします。少々お待ちくださいませ。 |
| 受けた側 | 担当者が席を外している | 申し訳ございません。あいにく〇〇は席を外しております。戻りしだい、折り返しお電話いたしましょうか。 |
| 受けた側 | 取り次がない電話 | 恐れ入りますが、営業のお電話はお取次ぎしておりません。 |
表記は「お取次ぎ」「お取り次ぎ」「お取次」のどれも使われており、意味は変わりません。社内の文書やマニュアルでは、どれか1つに揃えておくと読みやすくなります。営業電話を取り次がずに断るときの言い方は、「営業電話の断り方と例文」で場面別にまとめています。
電話の取り次ぎの流れは?基本の6ステップ
初めに、企業の代表電話における一般的な取り次ぎの流れを6つのステップで解説します。多くの企業では以下の手順で取り次ぎが行われます。電話対応業務の基本を改めて確認してみましょう。
Step1.社名を名乗る
着信して電話を取ったら、まずはこちらから社名を名乗ります。その際、ビジネスシーンでは「お電話ありがとうございます。株式会社〇〇でございます」といった伝え方が一般的です。電話口で社名のみを簡単に伝えるケースもあれば、「お電話ありがとうございます。株式会社〇〇、経理部、田中でございます」といった形で部署名や担当者名を伝えるケースもあります。企業によって社員の名乗り方が異なるため、自社の受け方のルールを詳細に確認しておきましょう。
Step2.相手の名前を確認する
こちらから社名を名乗ると、続いて電話相手が名乗ります。電話相手は「お世話になっております。株式会社△△の山田と申します」というフレーズを使って名乗るのがビジネス電話の基本マナーです。相手の会社名・担当者名・連絡先をしっかりと聞き取り、伝達ミスがないようにメモを取りましょう。
【関連記事】
コールセンターの言葉遣い一覧|NGワードと正しい言い換え・マニュアル
Step3.挨拶をする
電話相手の会社名や担当者名を復唱した上で挨拶をします。「株式会社△△の、山田様でいらっしゃいますね。いつもお世話になっております」といった形で復唱すると丁寧な印象です。万が一、名前を聞き取れなかった場合は「大変申し訳ございませんが、もう一度お名前を伺ってもよろしいでしょうか」と電話相手にお願いします。また、名前を誤って聞き取っていた場合は「大変失礼いたしました」とお詫びをした上で、再度復唱しましょう。
Step4.用件を伺う
続いて、電話相手の用件を確認します。たとえば、電話相手が「営業部の高橋様へ、見積書の件でご連絡を差し上げました」と状況を伝えたとします。それに対して「営業部の高橋宛てに、見積書の件でございますね。ただ今確認いたしますので、少々お待ちいただけますでしょうか」と取り次ぎ先と用件を復唱しましょう。
Step5.電話を保留する
電話機をボタン操作して、保留機能を設定します。この状態で、取り次ぎ先の担当者の内線番号または外線から携帯電話へ電話をかけましょう。担当者が電話に出たら「経理部の田中です。株式会社△△の山田様から、見積書の件でお電話です」といった形で、電話相手の会社名と担当者名、用件を簡潔に伝えます。
Step6.取り次ぎをする
・担当者がいる場合
担当者に取り次ぎの了承を得られた場合は、保留にしている回線の番号を伝えるか、外出先へ転送機能でつなぎ電話に出てもらいます。担当者との通話が始まり、受話器を置いたら取り次ぎが完了です。
・担当者が不在の場合
担当者が離席や電話中などで出られない場合は、保留にしている電話に再び繋いで、電話相手へ事情の説明と対応方法の提案を行います。その際は「大変お待たせしております。申し訳ございません。ただ今、高橋は外出しております」といった形で、取り次ぎできない理由を簡潔に伝えましょう。さらに「よろしければ、こちらから折り返しお電話を差し上げましょうか」「差し支えなければご伝言を承ります」といった形で、電話相手の要望を伺います。不在時に伝言が必要な場合は、電話を切った後に伝言メモを作成し、担当者へ申し送りを行いましょう。
取り次ぎをスムーズにするコツは?
取り次ぎの仕事をスムーズに済ませるには、どんな点に注意すれば良いのでしょうか。問い合わせ対応の業務改善や満足度向上へ向けてオペレーターが取り組みたいことをご紹介します。
重要な内容を復唱する
電話業務では、聞き間違いや聞き逃しを防ぐために、重要な内容の復唱を行います。具体的に、電話相手の名前・会社名・電話番号などの項目は復唱するのが望ましいといえます。取り次ぎ先の担当者へ正確な情報を伝えるために、確実に聞き取る工夫を行いましょう。
正しい敬語を使う
電話の取り次ぎでは、取引先への失礼がないように、尊敬語・謙譲語・丁寧語を正しく使い分けることが大切です。たとえば、「言う」を敬語にする場合、相手を敬う尊敬語では「仰る」となり、自分がへりくだる謙譲語では「申し上げる」になります。相手と自分のどちらが主語になるかに応じて、適切な言葉遣いでやり取りしましょう。
担当者の個人情報を勝手に教えない
電話窓口のオペレーターは、従業員の個人情報を本人の許可なく第三者に知らせてはいけません。たとえば、担当者がプライベートで使用している電話番号やメールアドレスなどは個人情報に該当します。テレワークのような従業員がオフィスに出社しない働き方の場合は、折り返し電話など別の方法で対応すると良いでしょう。
電話取り次ぎのスキルを向上させるには?
社内の電話取り次ぎスキルを向上させるには、どのような取り組みが効果的なのでしょうか。ここでは、自社のスキル向上に役立つ情報をお伝えします。
電話対応のマニュアルを作成する
スタッフ全員が一貫性のある取り次ぎを行うために、電話対応マニュアルを整備しましょう。他にマニュアルに含める内容として「基本的な挨拶」「よくある質問への対応方法」「クレーム対応の手順」などが挙げられます。マニュアル化によって取り次ぎスキルが底上げされ、サービス品質の向上が期待できるでしょう。
【関連記事】
電話対応マニュアルの作り方|そのまま使える例文・言葉遣い一覧と作成手順
定期的に勉強の機会を設ける
電話対応の担当者へ向けて、社員研修やセミナーなどの勉強の機会を提供すると良いでしょう。研修やセミナーでは電話対応に関する最新情報を共有できるほか、訓練によってスキルに磨きをかけられます。ロールプレイングやシミュレーションを通じて、より実践的な取り次ぎのスキルを身につけられます。
通話中のメモを習慣化させる
通話中のメモには、重要な情報をもれなく記録する大事な役割があります。取り次ぎの場面はもちろん、通話後に内容を振り返る際にも役立つため、オペレーターには必ずメモを取るよう習慣化させるのが望ましいでしょう。メモを取るときは、要点を簡潔にまとめるよう指導します。
チーム内で情報を共有する
電話対応に関する情報は、速やかにチーム内で共有しましょう。全員が最新の情報を把握することで、一貫性のある対応を実現できます。たとえば、取り次ぎのルールに変更が生じた場合、定期的に開催するミーティングで報告したり、共有ドキュメントを活用したりすると、速やかに浸透させられます。
電話の取り次ぎを効率化するには?
近年はリモートワークの普及にともない、電話対応の業務効率の低下に悩みを抱える企業が少なくありません。担当者の負担を軽減し課題を解消するために、業務効率化のポイントをお伝えします。
電話対応に対する利用者側の意識も見逃せません。弊社が2026年4月に全国の50〜70代の男女241名へ行った調査(株式会社電話放送局「コールセンター利用とAI自動応答(ボイスボット)に関する意識調査」)では、電話がつながらない経験をした人が50.2%にのぼり、これが最大のストレス要因(36.9%)となっていました。取り次ぎの遅れや待ち時間は、かけてきた相手の満足度に直結します。だからこそ、取り次ぎの流れを整えるだけでなく、IVRなどの仕組みで一次対応を効率化することが重要です。
社用携帯を用意する
現状の電話業務の環境を改善するなら、オフィスの固定電話に加えて個人が所持する社用の携帯電話を導入するのも一つの手です。担当者個人宛てに電話がかかってくることで、取り次ぎ業務の削減につながります。業務効率化や顧客の利便性向上が期待できます。
電話代行サービスを利用する
電話代行サービスとは、電話の取り次ぎや内容の聞き取りなど、さまざまな電話業務をアウトソーシングできるサービスです。電話業務にかかる時間と手間を抑えて、社内のリソースをコア業務に集中させやすくなります。一方で、専門的な対応が難しい場合があるほか、機密情報の取り扱いに関するリスクに注意が必要です。
IVRやAIを使用したシステムを導入する
電話業務専用の業務効率化システムを導入して、IVR(自動音声応答システム)やAI(人工知能)などのツールで電話の一次対応を行う方法です。IVRの機能を活用すれば、事前に設定した音声ガイダンスで電話を自動で振り分けられます。営業電話などの不要な対応をなくし、業務の無駄を削減できます。また、AIが会話の内容を分析して、担当者へメッセージの送信や電話の取り次ぎを行う使い方もできます。業務効率化や生産性向上に効果的です。
【参考】
IVRとは?特徴やコールセンターに導入するメリット、サービスの選び方
電話の取り次ぎに関するよくある質問
「お取り次ぎ」とはどういう意味ですか?
「お取り次ぎ」とは、かかってきた電話を受けた人が、内容を確認したうえで相手が話したい担当者へつなぐことを指します。「取り次ぐ」に丁寧の「お」を付けた敬語表現で、「お取次ぎ」と表記されることもあります。ビジネスでは「ただいまお取り次ぎいたします」のように使います。
電話の取り次ぎの基本的な流れを教えてください。
基本は6ステップです。①社名を名乗る、②相手の会社名と名前を確認する、③挨拶をする、④用件を伺う、⑤電話を保留する、⑥担当者へ取り次ぐ(不在のときは伝言や折り返しを確認する)、という流れです。詳しくは本文の「基本の6ステップ」をご覧ください。
担当者が不在のときはどう取り次げばよいですか?
まず「申し訳ございません、ただいま○○は席を外しております」と不在を伝えます。そのうえで、折り返しの可否や伝言の有無を確認します。伝言を預かる場合は、相手の会社名・名前・用件・連絡先・かかってきた時刻をメモし、最後に内容を復唱して間違いがないか確認しましょう。
相手の名前や用件が聞き取れないときはどうすればよいですか?
「恐れ入りますが、もう一度お名前をお伺いしてもよろしいでしょうか」「お電話が少々遠いようです」といったクッション言葉を使い、丁寧に聞き返します。失礼にならないよう、相手を急かず落ち着いて確認することが大切です。
電話の取り次ぎを効率化する方法はありますか?
取り次ぎルールのマニュアル化や内線・転送機能の活用に加え、IVR(自動音声応答)を導入する方法があります。IVRは音声ガイダンスで用件ごとに自動で振り分けるため、取り次ぎの手間や担当者の取りこぼしを減らせます。
「お取次ぎいただけますでしょうか」は正しい敬語ですか?
ビジネスの電話で広く使われている、丁寧な頼み方です。「〇〇様にお取次ぎいただけますでしょうか」と、担当者の名前を添えて使います。もう少し短く言うなら「〇〇様をお願いできますでしょうか」でも失礼にはあたりません。
電話の取り次ぎは専用システムで効率化できる可能性も!
今回は、オペレーターが理解しておきたい電話の取り次ぎの流れや回答の例文、スムーズに対応するポイント、取り次ぎ業務を効率化するヒントをお伝えしました。代表電話番号に数多くの電話が寄せられ、取り次ぎ業務の負担が大きい場合は、専用システムで効率化を実現できる可能性があります。そこでおすすめなのが、電話放送局が提供する「とりつぎ君」です。AIとボイスボットを組み合わせた専用システムで、代表電話の取り次ぎを完全自動化します。電話相手の発話内容を自動で判定し、適切な担当者へ電話を取り次ぐ仕組みです。電話業務の効率化を実現し、コスト削減や担当者のストレス低減などのメリットが期待できます。取り次ぎ業務の課題は、「とりつぎ君」で解決へ導きましょう。
とりつぎ君
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監修者情報
メーカーのコールセンター運営管理に従事し、自らIVRを導入。
不要な入電を抑制しつつ売上向上を実現するなど、現場視点で成果を創出。電話放送局では営業マネージャーとして10年以上従事し、クラウド型IVRの業界シェア1位獲得に貢献。
コロナ禍におけるユーザーのデジタル行動変容を受け、マーケティング部門を立ち上げ、責任者に就任。インサイドセールスを統括し、営業部門との連携を強化。自動音声応答の導入、運用、集客、営業の幅広い経験を有する。
IVRおよびコールセンター市場における20年以上の知見を活かし、ユーザーの検索行動やニーズを深く理解したマーケティング戦略を展開。
検索連動広告の運用経験を基に、現場で役立つ実践的な情報を発信し、読者のビジネス成功を力強くサポートします。
営業部 営業企画・推進チーム シニアリーダー 前田泰延
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