2022/09/30

ビジネスシーンの電話業務は、多様なチャネルで顧客とのコミュニケーションを充実化させる方向へ進みつつあります。従来のカスタマーサポートでは、オペレーターが電話やメールなどで対応していましたが、近年はより幅広い窓口で顧客対応が行われるようになりました。そこで注目されているのが、クラウドサービスの「CPaaS」です。

本記事では、CPaaSの基礎知識に始まり、サービスで実現できることや、導入に向いている企業の特徴まで解説します。コールセンターや企業の電話窓口で、顧客対応の向上に取り組むご担当者様は、ぜひ参考にご一読ください。

目次

CPaaSとは

 ・通信機能を連携させるクラウドサービス

 ・顧客窓口の拡張が可能

 ・CPaaSが持つ特徴

 ・UCaaS(Unified Communications as a Service)との関連性

CPaaSの2つの代表的なサービス

 ・Amazon Connect(アマゾンコネクト)

 ・Twilio(トゥイリオ)

CPaaSで実現できること

 ・IVRを利用したコールセンターの設計

 ・テレワークの支援

 ・自動予約システム

CPaaSの導入が向いているケースと向いていないケース

 ・向いているケース

 ・向いていないケース

CPaaSにも含まれるIVRとは

 ・IVRの特徴

 ・IVRの機能

 ・IVRの形式

クラウド型IVRの導入が向いているケース

 ・運用に必要な設備投資費や維持費を抑えたい場合

 ・メンテナンスにかかる手間を減らしたい場合

 ・社内にいるエンジニアのリソースを消費したくない場合

IVRのクラウドサービス「DHK CANVAS」

 ・「DHK CANVAS」で自由度の高いコールセンターの構築が可能

 ・電話放送局はIVRの専門家

CPaaSの導入は社内の状況に合わせて判断を!

CPaaSとは

初めに、顧客対応の向上に役立つクラウドサービス「CPaaS(シーパース)」の基礎知識を確認しておきましょう。CPaaSの特徴やメリット、よく似た用語の「UCaaS(ユーキャス)」との関連性などをご紹介します。

通信機能を連携させるクラウドサービス

CPaaS(シーパース)とは、「Communications Platform as a Service」の略称です。コミュニケーションに関する機能を多数備えたクラウドサービスのことを指します。CPaaSに搭載されるコミュニケーション機能の例として挙げられるのは、音声通話・ビデオ会議・SMS・チャットボット・音声認識・自動音声応答(IVR:Interactive Voice Response)などです。

CPaaSでは、API(Application Programming Interface)を利用してこれらの通信機能を連携させる仕組みとなっています。企業が自社でシステム開発を行う必要がなく、容易にサービスを導入できるようになるのがメリットです。また、既存のシステムと通信機能をシームレスに連携することにより、業務効率化が期待できます。

顧客窓口の拡張が可能

企業がCPaaSを活用すると、顧客窓口を従来よりも拡張できる可能性があります。具体的には、これまで電話やメールで行っていた顧客対応に、SMS送信・チャットボット・自動音声応答などのチャネルが加わり、サポートの幅を広げられるのが魅力です。

例えばコールセンターにCPaaSを導入した場合、自動音声応答(IVR)を顧客の一次窓口に設定することができます。これにより、よくある質問に自動応答のみで対応できるようになります。オペレーターの業務負担が軽減され、効率化を図る上で効果的です。こうした自動化は企業側にメリットがもたらされるだけでなく、顧客側は応答までの待ち時間短縮につながるため、双方にメリットがあるといえます。

CPaaSの搭載機能の一部である「自動音声応答(IVR)」や「SMS送信」について、詳しくは以下の関連記事で解説しています。CPaaSの導入により、顧客へどのようなサポートを提供できるようになるのかをイメージするために、併せてご一読ください。

CPaaSが持つ特徴

CPaaSは自社の業務に合わせて柔軟に機能をカスタマイズできるのが大きな特徴です。既存のシステムと連携して拡張させる仕組みのため、必要な機能のみを導入できます。さらには、導入後の機能追加にも対応できるので、ニーズや状況の変化に即したカスタマイズが可能です。

CPaaSはクラウドサービスであることから、導入コストを抑えやすい点も特徴といえます。オンライン上でサービスを利用する仕組みのため、社内に専用の機器が不要で、設備投資費を抑制できます。自社で通信システムの開発を行う必要がないので、高額なシステム開発費用も発生しません。導入後もコストを気にせず、自社の要望に合わせてシステムの改善を続けられます。

UCaaS(Unified Communications as a Service)との関連性

CPaaSとよく似た「UCaaS(ユーキャス)」とは、複数のコミュニケーションの手段を、インターネットを通して統合させることを指す用語です。統合させるコミュニケーションツールの例として、ビデオ通話・チャットアプリ・ボイスメッセージ・ペーパーレスFAXなどが挙げられます。CPaaSは、UCaaSを実現するためのツールの1つです。

CPaaSの2つの代表的なサービス

CPaaSの具体例として、どのようなサービスが挙げられるのでしょうか。ビジネスシーンで活用が始まっているサービスの中でも、大手ベンダーが提供する「Amazon Connect(アマゾンコネクト)」と「Twilio(トゥイリオ)」をご紹介します。

Amazon Connect(アマゾンコネクト)

「Amazon Connect」は、大手のAWS(アマゾン ウェブ サービス)が提供するCPaaSです。コールセンターに必要な機能を、気軽に導入できるのが魅力となっています。例えば、音声通話・自動音声応答(IVR)・チャットなどの機能を利用できます。さらには、需要に応じたスケールアップやスケールダウンにも柔軟に対応可能です。なお、Amazon ConnectはPCのソフトウェアを利用したサービスのため、固定電話による利用はできません。通話はPCのネットワークを通して行われる仕組みで、パケット損失が発生しにくい通信環境のため、音声品質の高さも期待できます。

Twilio(トゥイリオ)

「Twilio」は、アメリカに本社があるTwilio社が提供するCPaaSです。電話・自動音声応答・チャット・SMSなどの多彩な機能が搭載されています。また、固定電話による利用も可能です。コールセンターなどのカスタマーサポートへ導入する際は、重要な顧客のみを特定の窓口へ繋ぐなど、パーソナライゼーションにも対応できます。ビジネスモデルに応じて必要な機能を選んでカスタマイズできるので、事業の規模にかかわらず導入しやすいといえるでしょう。世界中の通信キャリアに対応しており、事業をグローバルに展開できるのが強みです。

CPaaSで実現できること

自社のビジネスにCPaaSを導入すると、どのようなことを実現できるのでしょうか。ここでは、サービスを活用して具体的に実現できることを解説します。

IVRを利用したコールセンターの設計

自社のWebサイトやアプリに、CPaaSで自動音声応答(IVR)や電話転送などの機能を組み込めば、規模の小さなコールセンターを構築できます。小規模のビジネスでも、想定される顧客数に応じたコンパクトな運用が可能です。多くのCPaaSは通話録音やSMS送信機能も有しているので、コールセンターに必要な基本的な機能を揃えることができます。

テレワークの支援

CPaaSを活用すると、会社にかかってきた電話を担当者に転送する仕組みを構築できます。個人のスマホや携帯電話への転送も可能なため、テレワークに適した環境が整備され、電話業務のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進につながります。オフィスへ出社していないスタッフとのやり取りがスムーズになり、テレワーク体制での連携を強化できるのがメリットです。

自動予約システム

CPaaSに搭載された「自動予約システム」は、自動音声応答(IVR)による電話予約や、Webサイト上からのオンライン予約などができる便利な機能です。顧客が日時の希望を送信すると、自動的に空室を検索し、状況に応じて予約を受け付ける仕組みとなっています。例えば、会議室の予約をシステム化すれば、自動での受付対応を実現できます。

CPaaSの導入が向いているケースと向いていないケース

企業の状況によって、CPaaSの導入が向いているケースと、向いていないケースがあります。自社へCPaaSを導入すべきか判断に迷ったら、以下の観点をチェックしてみましょう。

向いているケース

CPaaSの導入に適しているのは、CPaaSの構築に関与できるエンジニアが社内に在籍している企業だといえます。コールセンターの実務を理解し、開発要件を定義できるIT人材を確保できれば、CPaaSの強みを発揮しやすいでしょう。CPaaSは導入した時点で仕組みが完成するのではなく、その後の運用を通して自社で使いやすいように改善を繰り返すことが重要です。設定内容を見直し、必要に応じてコールフローの分岐条件・再生する音声・転送先・SMSの本文などを変更します。そのためにも、社内には設定変更に対応できるエンジニアが欠かせません。IT人材の確保が難しいのであれば、CPaaSを導入するよりも、初めから自社に必要な機能のみを導入したほうがコスト面でもメリットが大きいといえます。

向いていないケース

社内に十分な開発リソースがない場合には、CPaaSの導入以外の選択肢も検討したほうが良いでしょう。CPaaSはAPIの技術を用いて連携を行います。そのため、企業にはAPIの技術を扱える技術者と、開発のためのリソースが必要です。自社にノウハウが少ないケースでは、そもそもCPaaSを扱うこと自体が難しい可能性も考えられます。その際、システム開発を外部企業へ委託するアウトソーシングの選択肢もありますが、継続して保守費用が発生するのが難点です。外注の場合はCPaaSの設定を変更する度に費用が発生し、コストがかさみやすいといえます。柔軟なカスタマイズが可能なCPaaSならではのメリットを生かすためにも、社内の開発リソース次第では別の手段をご検討ください。

CPaaSにも含まれるIVRとは

自社にCPaaSの導入が向かない場合は、コールセンター業務に必須の「IVR(自動音声応答)」機能のみを単独で導入する方法もあります。まずは、IVRの特徴や代表的な機能を確認してみましょう。

IVRの特徴

IVRとは、入電に対して事前に設定された通りの対応を自動で行うシステムのことです。代表例として、「○○の方は1を、△△の方は2を……」のアナウンスが挙げられます。顧客が音声案内に従って番号を入力すると、事前に設定した通りの対応が行われる仕組みです。例えば、自動の音声ガイダンスで案内を行ったり、用件別の担当者へ電話を振り分けたりできます。

IVRの機能

・自動受付
自動音声を流して顧客を案内する機能です。担当者が不在の時間帯を含め、コールセンターでの24時間対応が可能となります。自社が提供するサービス内容に合わせてコンピューターで合成音声を作成し、独自のガイダンスを設定できるサービスもあります。

・あふれ呼
通話中で対応できなかった入電(あふれ呼)に対して、コールバック予約を受け付ける機能です。通話が可能な状態になってから、予約された番号へ順次折り返しの電話をかけられます。あふれ呼による機会損失を防ぐことにつながります。

●IVRの形式

IVRのサービスには、主に「オンプレミス型」と「クラウド型」の2種類があります。オンプレミス型は、サーバーやネットワークなどの専用機器を購入し、社内でシステムを構築するのが特徴です。一方のクラウド型は、インターネット環境を用意するのみで、オンライン上でシステムを利用できます。オンプレミス型と比較して、クラウド型は初期費用やメンテナンスのコストを抑えやすいのが強みです。近年では、手軽に導入しやすいことからクラウド型IVRが注目されています。

以下の導入事例ページでは、クラウド型IVRを導入した企業の事例をご覧いただけます。幅広い業界の、さまざまな規模のビジネスの事例が揃っています。電話業務におけるクラウド型IVRの活用方法について、ご担当者様はぜひお読みください。

クラウド型IVRの導入が向いているケース

クラウド型IVRは、どのような企業への導入に適したサービスなのでしょうか。ここでは、CPaaSのIVR機能よりも、クラウド型IVRの導入が向いているケースをご紹介します。

運用に必要な設備投資費や維持費を抑えたい場合

クラウドサービスを選択すれば、IVRの運用にあたり自社で設備を用意する必要がありません。こうした理由から、初期費用や維持費の負担を抑えたい企業に適しています。一般的なオンプレミス型IVRでは、ハードウェアおよびソフトウェアに加えて、サーバーやデータベースなどを準備することになります。それに対してクラウド型IVRでは、月額利用料の支払いのみで必要な機能を導入できるのが大きな魅力です。

メンテナンスにかかる手間を減らしたい場合

クラウド型IVRは、システムのメンテナンスの手間がかからない点もメリットです。システムを安定的に運用するには、保守管理業務が欠かせません。クラウドサービスでは、ベンダー側がシステムのメンテナンスを担当するため、ユーザー企業はメンテナンスの手間をかけずにサービスを利用できます。社内でIT人材やメンテナンスのリソースを確保するのが難しい企業でも、問題なく運用可能です。

社内にいるエンジニアのリソースを消費したくない場合

たとえ社内にエンジニアが在籍している企業であっても、貴重なIT人材を有効活用するために、不必要なリソースの消費をできるだけ避けたいケースもあるでしょう。そんな企業にもクラウド型IVRをおすすめします。ノーコードで構築できるサービスなら、プログラミングの専門知識は不要です。社内のエンジニアをシステムの専任者や担当部署へ配置することなく、誰でも容易に運用ができます。

IVRのクラウドサービス「DHK CANVAS」

電話業務にIVR機能を導入するなら、ノーコードで簡単に運用できるクラウド型IVR「DHK CANVAS」がおすすめです。CPaaSのIVR機能と比べて導入・運用の負担を抑えやすいため、ぜひご検討ください。

「DHK CANVAS」で自由度の高いコールセンターの構築が可能

電話放送局のIVR「DHK CANVAS」は、ユーザーがノーコードで自由にコールフローを設定できる、便利なクラウドサービスです。複雑なコールフローを、ドラッグ&ドロップの操作のみで簡単に設定していただけます。ITの専門知識が求められるCPaaSとは異なり、どなたでも直感的にコールフローの構築が可能です。使いやすさを重視して、操作しやすいGUI(グラフィカルユーザーインターフェイス)を採用しました。社内のエンジニアに頼ることなく、IVR機能の導入・運用を実現できます。

電話放送局はIVRの専門家

電話業務で活用するシステムの構築には、ITの専門知識だけでなく、電話業務に関する専門知識も不可欠です。コールセンターや社内の顧客対応を向上するなら、IVR機能の専門家である電話放送局へご相談ください。当社は幅広い電話業務に特化したIVRの機能を、低コストなクラウドサービスで提供しています。ITシステムと電話業務に詳しい専門のスタッフが、お客様の業務内容や課題に応じて、適切なソリューションを提案いたします。自社開発のサービスプラットフォームを提供しているのも、電話放送局の強みです。サポート体制は365日対応で、手厚いフォローを用意しているため、安心してご利用ください。

参考サイト:https://www.dhk-net.co.jp/service/canvas/#anc-01

CPaaSの導入は社内の状況に合わせて判断を!

ここまで、多彩なコミュニケーションの機能を兼ね備えたクラウドサービスのCPaaSについてお伝えしました。クラウド型のCPaaSを活用すれば、企業は自社でシステム開発を行うことなく、柔軟にコミュニケーションの機能を導入できるようになります。ただし、CPaaSの設定や変更に社内で対応するには、APIの技術を有するエンジニアを確保する必要があります。IVR機能をはじめとした特定の機能を導入するのであれば、CPaaSのほかに専用のクラウドサービスを導入する選択肢もご検討ください。コールセンターや企業の電話窓口の状況に応じて、適切なサービスを選びましょう。

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