2026/10/28

電話対応は多くの職場で日常的に発生する業務である一方、いつかかってくるか分からず、対応中は手元の作業が止まってしまうことから、現場の生産性を下げる要因として長く指摘されてきました。近年は、音声認識や生成AIを活用したボイスボット(AI音声自動応答)によって、電話対応の自動化も現実的な選択肢となりつつあります。
本記事では、職場で電話対応に携わる全国の20〜60代の男女255名を対象に実施した一次調査をもとに、電話対応が現場にもたらしている負担の実態と、自動化に求められるニーズ・条件を整理します。

目次

・調査結果サマリー

・調査背景

・ 調査概要

・調査結果

 ・電話対応の体制:43.1%が「29席以下」、22.0%は席数を「把握していない」

 ・本来業務の中断頻度:72.5%が「週に数回以上」、約3人に1人(33.7%)は「1日に何度も」

 ・電話対応の負担:85.5%が負担あり、最大は「作業を中断される」

 ・自動化したい電話対応:79.2%がニーズあり、「一次受付」「振り分け」が上位

 ・自動音声から人への切り替え:経験者の79.3%が困った経験あり、「用件の引き継ぎ」に課題

 ・自動化の導入条件:「操作に迷わない」「確実に人に代われる」「用件が引き継がれる」が拮抗

・総括

・ボイスボット「DHK CANVAS」について

・ 株式会社電話放送局について

調査結果サマリー

•    本来業務が電話対応で中断される頻度は「週に数回以上」が72.5%、「1日に何度もある」が33.7%
•    85.5%が電話対応に負担を感じており、最大は「作業を中断される」40.0%
•    79.2%が「自動化できると助かる電話対応がある」と回答、1位は「一次受付・用件の聞き取り」32.2%
•    自動音声から人に代わる電話の経験者の79.3%が、切り替え時に困った経験あり
•    導入条件は「利用者が操作に迷わない」23.1%、「必要なときに確実に人に代われる」22.7%、「人に代わるときに用件が引き継がれる」22.4%が拮抗

調査背景

人手不足や働き方の多様化が進むなか、電話対応は「いつ発生するか読めない」「対応中は他の作業が止まる」という性質から、現場の負担になりやすい業務の一つです。特に少人数で電話を受ける職場では、1本の電話が本来業務の進行に与える影響は小さくありません。
こうした課題の解決策として、ボイスボットやIVR(自動音声応答)による電話対応の自動化を検討する企業が増えています。一方で、自動化によって現場の負担が実際にどれだけ減るのか、自動音声から人に代わる場面で新たな不便が生まれていないかといった点は、電話を受ける側の視点から定量化されたデータがあまり多くありません。
そこで本調査では、職場で電話対応に携わる方を対象に、本来業務が中断される頻度、負担を感じる内容、自動化してほしい業務、自動音声から人に代わる場面での経験、そして自動化の導入にあたって重視する条件を明らかにすることを目的として実施しました。

調査概要

調査名称:電話対応業務の負担と自動化ニーズに関する実態調査
調査期間:2026年10月7日 〜10月14日
調査対象:全国の20〜60代の男女(職場で電話対応に携わる方)
サンプル数:255名
調査方法:インターネットアンケート調査
※グラフの数字は小数点第2位を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合があります。
※Q5の「経験者ベース」の数値は、「自動音声から人に代わる電話の経験がない」と回答した52名を除く203名を母数として算出しています。
<調査結果の引用・転載時のお願い>
本記事の調査結果や画像を引用する場合は、「株式会社電話放送局」を明記のうえ、引用元として以下のリンク設置をお願いいたします。
https://www.dhk-net.co.jp/news/entry-664.html

調査結果

電話対応の体制:43.1%が「29席以下」、22.0%は席数を「把握していない」

回答者の職場で電話対応ができる席数(座席数)を尋ねたところ、「1〜9席」が24.7%で最も多く、「10〜29席」18.4%を合わせた43.1%が「29席以下」の職場で電話を受けていることが分かりました。「30〜99席」は14.9%、「100〜299席」は9.8%、「300〜499席」4.7%と「500席以上」5.5%を合わせた「300席以上」は10.2%でした。
一方で、「把握していない」と回答した人も22.0%にのぼります。5人に1人以上が、自身の職場の電話対応体制を把握しないまま電話を受けている状況であり、電話対応が専任部門だけでなく、現場の業務の一部として日常的に担われていることがうかがえます。

本来業務の中断頻度:72.5%が「週に数回以上」、約3人に1人(33.7%)は「1日に何度も」

電話対応によって本来業務が中断される頻度を尋ねたところ、「1日に何度もある」が33.7%で最も多く、「1日1回程度」18.8%を合わせた52.5%が、毎日のように業務の手を止めていることが分かりました。さらに「週に数回」20.0%を含めると、「週に数回以上」は72.5%に達します。
一方、「ほとんどない」は22.4%にとどまり、電話対応は多くの人にとって、日常的に業務を分断する存在になっていることが読み取れます。
席数別に見ると、「1日1回以上」中断される人の割合は、29席以下の職場(n=110)で64.5%、30〜299席の職場(n=63)で49.2%となりました。少人数で電話を受ける職場ほど、1人あたりの中断が起きやすい傾向がうかがえます。

電話対応の負担:85.5%が負担あり、最大は「作業を中断される」

電話対応で負担を感じることを複数回答で尋ねたところ、「特に負担はない」と回答した人は14.5%にとどまり、85.5%が何らかの負担を挙げました。
負担の上位は、「作業を中断される」40.0%、「担当者への取り次ぎ」29.8%、「クレーム対応」28.2%となり、「人員が足りない」23.5%、「営業時間外・繁忙時の対応」22.4%、「同じ内容の問い合わせが繰り返される」20.8%が続きました。
本来業務が「1日に何度も」中断される人(n=86)に絞ると、「作業を中断される」は57.0%、「担当者への取り次ぎ」は39.5%、「クレーム対応」は36.0%といずれも全体を上回り、「特に負担はない」は8.1%にとどまりました。電話の内容そのものよりも、「自分の仕事が止まる」「別の担当者に回す手間がかかる」といった業務の流れが途切れることが、負担の中心にあることが分かります。
なお、「その他」の回答には「相手が早口で声が小さいとき」といった声もあり、聞き取りそのものの難しさも負担の一因となっています。

自動化したい電話対応:79.2%がニーズあり、「一次受付」「振り分け」が上位

自動化できると助かる電話対応を複数回答で尋ねたところ、「自動化したい業務はない」と回答した人は20.8%にとどまり、79.2%が何らかの業務の自動化を望んでいることが分かりました。
上位は「一次受付・用件の聞き取り」32.2%、「担当部署への振り分け」28.2%、「営業時間外の受付」24.7%となり、「予約・変更・キャンセル受付」23.5%、「本人確認・情報照会」21.6%が続きました。
「一次受付・用件の聞き取り」と「担当部署への振り分け」のいずれかを選んだ人は46.7%と、約半数にのぼります。前問で負担の上位に挙がった「作業の中断」や「取り次ぎ」は、電話の最初の受け答えと振り分けの段階で発生しやすいものです。負担の構造が、そのまま「電話の入口」を自動化したいというニーズにつながっていることが読み取れます。

自動音声から人への切り替え:経験者の79.3%が困った経験あり、「用件の引き継ぎ」に課題

自動音声で応答したあと、人(オペレーター)に代わる場面での経験を複数回答で尋ねたところ、全体(n=255)では「要件を把握できていない状態で、電話に出る必要があった」27.5%、「自動音声で伝えたはずの要件を、もう一度説明する必要があった」26.3%、「用件と関係のない窓口・担当につながり、案内し直しになった」25.9%が上位となりました。
「自動音声から人に代わる電話の経験がない」と回答した20.4%を除く経験者(n=203)に絞ると、79.3%が何らかの困った経験を挙げています。経験者ベースでの上位は、「要件を把握できていない状態で、電話に出る必要があった」34.5%、「自動音声で伝えたはずの要件を、もう一度説明する必要があった」33.0%、「用件と関係のない窓口・担当につながり、案内し直しになった」32.5%でした。
また、「もう一度説明する必要があった」「聞き取った内容が引き継がれていなかった」のいずれかを選んだ人は、経験者の49.8%にのぼります。自動化で一次受付を任せても、人に代わった時点で用件の聞き直しや案内のし直しが発生すれば、受け手側の負担は解消されません。自動化の効果を左右するのは、自動音声と人の「つなぎ目」の設計であることが分かります。

自動化の導入条件:「操作に迷わない」「確実に人に代われる」「用件が引き継がれる」が拮抗

電話対応を自動化する場合に、満たされていないと導入したくない条件を複数回答で尋ねたところ、「利用者が操作に迷わない」23.1%、「必要なときに確実に人に代われる」22.7%、「人に代わるときに用件が引き継がれる」22.4%が上位となり、ほぼ横並びの結果となりました。
「確実に人に代われる」「用件が引き継がれる」のいずれかを選んだ人は41.2%にのぼり、前問で明らかになった引き継ぎの課題が、そのまま導入時の条件として表れていることが読み取れます。
また、「大がかりなシステム改修なしで導入できる」22.0%、「費用が見合う」22.0%も上位に並び、「大がかりなシステム改修なしで導入できる」「既存の電話番号・電話機をそのまま使える」(20.4%)のいずれかを選んだ人は37.3%となりました。既存の電話環境を大きく変えずに導入したいというニーズも根強いことが分かります。

総括

本調査から、職場における電話対応の負担と自動化ニーズについて、次のような構造が明らかになりました。

第一に、電話対応は現場の業務を日常的に分断しています。本来業務の中断は「週に数回以上」が72.5%にのぼり、85.5%が電話対応に負担を感じています。その最大の要因は「作業を中断される」(40.0%)であり、少人数の職場ほど中断が起きやすい傾向も見られました。

第二に、自動化へのニーズは「電話の入口」に集中しています。79.2%が自動化できると助かる業務があると回答し、「一次受付・用件の聞き取り」(32.2%)、「担当部署への振り分け」(28.2%)、「営業時間外の受付」(24.7%)が上位となりました。

第三に、自動音声から人への切り替えには課題が残っています。経験者の79.3%が困った経験を持ち、用件の聞き直しや、用件を把握できないまま電話に出るといった体験が上位を占めました。導入条件でも「確実に人に代われる」「用件が引き継がれる」が上位に挙がっており、引き継ぎの品質が導入判断を左右することが確認されました。

これらの結果は、電話対応の自動化を検討する企業にとって、「すべてを自動音声に置き換える」のではなく、一次受付や振り分けといった入口業務から段階的に自動化し、人に代わる際には聞き取った用件を確実に担当者へ引き継ぐ設計が重要であることを示しています。あわせて、利用者が迷わない操作性や、既存の電話環境を活かした導入のしやすさも、現場に定着させるための要件と言えるでしょう。

ボイスボット「DHK CANVAS」について

本調査が示した「入口業務からの段階的な自動化」と整合するボイスボットサービスが、株式会社電話放送局のDHK CANVASです。コールセンター現場のニーズを反映して開発されており、簡易的な一次受付や用件振り分けから導入を開始し、段階的に自動化の対象範囲を拡大できます。設定はノーコードで、専任のカスタマーサクセスチームが構築や設定支援を行うため、スモールスタートでの導入検討に適しています。
また、自律型生成AIを搭載した上位プラン「DHK CANVAS エージェントプラン」では、本人確認や住所変更などの定型的な手続きはシナリオで確実に処理しつつ、FAQや複雑な問い合わせにはAIエージェントが対応する使い分けが可能です
https://www.dhk-net.co.jp/service/canvas/

株式会社電話放送局について

会社名:株式会社電話放送局
所在地(大阪本社):〒530-0047 大阪府大阪市北区西天満4-8-17 宇治電ビルディング 5F/TEL:06-6313-8000
所在地(東京支店):〒136-0075 東京都江東区新砂1-6-35 Nodex 東陽町 7F/TEL:03-3645-1711
代表者:代表取締役 森 正行
設立:1996年11月(創業:1978年5月)
資本金:7,900万円
事業内容:IVR(自動音声応答)システムを用いたクラウドサービス事業/IVRを中心としたCTI機器システム販売事業/ITコンサルタント事業/ソフトウェア、ソリューション開発事業/SMS(ショートメッセージ)送信サービス事業
URL:https://www.dhk-net.co.jp/

DHK CANVAS

DHK クラウドサービス概要資料 ダウンロード

【本資料の概要】
電話放送局のサービス全般をご紹介
AIボイスボットの特徴をご紹介

監修者情報

メーカーのコールセンター運営管理に従事し、自らIVRを導入。
不要な入電を抑制しつつ売上向上を実現するなど、現場視点で成果を創出。電話放送局では営業マネージャーとして10年以上従事し、クラウド型IVRの業界シェア1位獲得に貢献。
コロナ禍におけるユーザーのデジタル行動変容を受け、マーケティング部門を立ち上げ、責任者に就任。インサイドセールスを統括し、営業部門との連携を強化。自動音声応答の導入、運用、集客、営業の幅広い経験を有する。
IVRおよびコールセンター市場における20年以上の知見を活かし、ユーザーの検索行動やニーズを深く理解したマーケティング戦略を展開。
検索連動広告の運用経験を基に、現場で役立つ実践的な情報を発信し、読者のビジネス成功を力強くサポートします。

監修者 前田泰延(株式会社電話放送局) 営業部 営業企画・推進チーム シニアリーダー 前田泰延

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