2023/03/09

多くの消費者がインターネットを利用する昨今では、オンライン上の犯罪行為がますます巧妙化し、被害が跡を絶ちません。従来のセキュリティ対策で有効とされていた、IDとパスワードによる認証は、なりすましにより突破される危険性があります。より安全性の高い方法で本人確認を行うことが重要です。

ここでは、そんな本人確認を効率的かつ安全に行う、「IVR認証」について解説します。コストを抑えながら、より確実性の高い認証を実現するために、ぜひ導入をご検討ください。

目次

IVR認証の基礎知識

 ・IVR認証とは

 ・IVR認証が使われる場面

 ・IVR認証の種類

IVR認証の仕組み

 ・アウトバウンド型IVR認証の仕組み

 ・インバウンド型IVR認証の仕組み

IVR認証の特徴

 ・電話の種類を問わず認証ができる

 ・なりすまし防止に役立つ

 ・導入コストを抑えやすい

IVR認証で効率的かつ安全な本人確認を実現

IVR認証の基礎知識

コールセンターなどで本人確認(本人認証)に利用される技術、「IVR認証」について解説します。オペレーターを介さない自動対応で、安全な手続きを実現可能です。活用場面やサービスの種類について押さえておきましょう。

IVR認証とは

IVR認証とは、電話の自動音声応答システムを使った認証システムのことです。IVRという名称は、「Interactive Voice Response」の頭文字をとった略語となっています。認証処理を行う際のガイダンスには、あらかじめ設定した自動音声が用いられます。

【参考】
IVRとは?特徴やコールセンターに導入するメリット、サービスの選び方

IVR認証が使われる場面

IVR認証が使われるのは、ユーザーの本人確認が必要な場面です。たとえば、銀行のインターネットバンキングや、電子決済などが挙げられます。IVR認証を利用すれば、本人以外による不正な手続きを防げます。たとえば、第三者が不正アクセスでユーザーの情報を入手するようなケースでも、IVR認証によって不正な決済を避けることが可能です。

IVR認証の種類

IVR認証には、サービス提供会社側から利用者へ架電する「アウトバウンド型」と、利用者からサービス提供会社へ架電する「インバウンド型」の2種類があります。一般的には、アウトバウンド型のIVR認証のほうが、より広く使われる傾向にあります。

IVR認証の仕組み

IVR認証は、どのような仕組みで行われているのでしょうか。ここでは、アウトバウンド型とインバウンド型に分けて、それぞれの流れをご説明します。本人確認が必要なビジネスでIVR認証を活用し、スムーズな手続きを実現しましょう。

アウトバウンド型IVR認証の仕組み

STEP1. 顧客の電話へ架電
初めに、認証で使う電話番号を、顧客があらかじめ入力フォームに登録します。その際は、固定電話番号と携帯電話番号、いずれも対応可能です。ここで登録した番号宛てに、サービスが自動で架電します。

STEP2.認証キー、パスワードの入力
顧客が電話を受けると、自動音声が再生され、認証キー(認証番号、認証コード)やパスワードが読み上げられます。音声ガイダンスで伝えられる内容は、その後の手続きで使用するものです。顧客は認証キーやパスワードの内容を控えておきます。

次に、システムから認証キーやパスワードの入力を求められます。スマートフォンのプッシュボタンから認証キーを入力したり、Webサイト上にパスワードを入力したりして、認証処理へと進みます。

STEP3.認証処理
自動音声で案内した内容と、顧客が入力した内容が一致するか、システムが照合を行います。一致した場合は、認証成功です。一致しなかった場合は、再度入力する流れとなります。

なお、IVRには第三者による不正を防ぐ機能があるため安心です。認証が何度も失敗する不審なケースでは、受付をブロックすることでセキュリティ上の安全を守ります。

アウトバウンド型IVR認証例

インバウンド型IVR認証の仕組み

STEP1. 指定の電話番号へ架電
初めに、顧客が個人情報の登録と併せて、認証に使用する電話番号を入力します。ここで登録した電話番号から、Webサイト上に表示された指定の電話番号へと架電します。

STEP2.認証キーの入力
電話がつながったら、顧客は自動音声のガイダンスに沿って認証キーやパスワードを入力します。このとき、認証に必要な情報はWebサイト上に表示されるのが一般的です。

STEP3.認証処理
認証キーやパスワード入力後の処理は、アウトバウンド型と同様です。入力内容が一致する場合、認証成功となります。

IVR認証の特徴

最後に、IVR認証で実現可能なことやメリットなど、サービスの特徴をご紹介します。導入によって、認証サービスの効率化やコスト削減につながることも。コールセンターで活躍するIVR認証をぜひご検討ください。

電話の種類を問わず認証ができる

IVR認証を導入すれば、幅広いユーザーが簡単に本人確認を行えます。IVR認証は、電話番号を用いて認証を行う方法ですが、どのような種類の電話でも対応可能なのがメリットです。スマートフォンに限らず、あらゆる機種に対応しています。SMS(ショートメッセージサービス)に対応していない格安スマホや、固定電話などでも利用可能です。

なりすまし防止に役立つ

「なりすまし」とは、他人のログイン情報などを盗み、インターネット上で不正行為をはたらくことです。不正アクセス禁止法の対象で、違反すると懲役や罰金などのペナルティが課されます。多くのWebサービスでは、パスワード認証が用いられています。しかし、万が一IDやパスワードが漏えいしてしまうと、第三者によるなりすましの被害に遭うおそれがあるのです。

そこでセキュリティ対策に役立つのがIVR認証です。IVR認証は、顧客が所有する電話を使うため、電話が盗まれない限りは、第三者が勝手に認証をするリスクを避けやすくなります。導入によって、安全な取引の実現につながります。

導入コストを抑えやすい

IVR認証では既存の電話機を使えるため、初期費用のコストを押さえて導入が可能です。すでに電話の設備が整っていれば、システムの費用のみで導入できます。

また、IVR認証はシンプルな仕組みのため、ほかの認証方法と比較して月額費用の料金相場が低く、追加費用の負担が少ない傾向にあります。たとえば、アプリによる二段階認証では、メンテナンスや操作方法のサポートでコストがかさむことも。ハードウェアトークンは、本体の紛失や故障時にコストが発生する点に注意が必要です。IVR認証では、これらのコストを抑えながら、長期的な運用を前提に利用しやすいといえます。

IVR認証で効率的かつ安全な本人確認を実現

ここまで、IVR認証の基礎知識や、システムの仕組み、特徴についてお伝えしました。IVR認証では、音声自動応答によって、電話を所有するユーザーの本人確認を行えます。自動応答で効率的に認証が可能で、不正ななりすましを防ぎます。オペレーターによる電話対応は不要です。本人認証の自動化で、効率的かつ安全な本人確認を実現しましょう。

その際は、電話放送局のサービス「電話認証」がおすすめです。「電話認証」では、IVRとWebのシステム連携によって、本人確認を行います。ユーザーの操作方法がシンプルで分かりやすいため、サポート対応のコストを抑えやすいのが魅力です。事前登録した電話番号を使用する仕組みによって、高い認証精度を実現。アウトバウンド型・インバウンド型の双方に対応し、幅広いサービスでご利用いただけます。セキュリティの強度を高める「ワンタイムパスワード認証」や「データ連携機能」を搭載しているのもポイントです。

電話放送局のサービスは、業界最大規模を誇り、多くの企業様に導入していただいております。回線数は、国内3拠点で7 ,000回線以上。導入実績が豊富で、安心してご利用いただけるのが強みです。「電話認証」をはじめとしたIVRの各種サービスは、無料のデモ体験をご用意しています。IVR認証の導入を検討されているご担当者様は、どうぞお気軽にお試しください。

電話認証

IVR認証に関するよくあるご質問

IVR認証とは?

IVR認証とは、電話の自動音声応答システムを使った認証システムのことです。IVRという名称は、「Interactive Voice Response」の頭文字をとった略語となっています。認証処理を行う際のガイダンスには、あらかじめ設定した自動音声が用いられます。

IVR認証のメリットは?

電話の種類を問わず認証ができる。なりすまし防止に役立つ。導入コストを抑えやすい。

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